#3
紅の墓標で繰り広げられている蛍（けい） VS 暗天（あんてん）……『神』相手でもボケを続け、挑発を続ける蛍（けい）に暗天（あんてん）は振り回され
続けている……？
黄幡暗天（おうばんあんてん）「ちょこまかちょこまかと……いつまでも通用すると思うな！！」
ゴガンッ
天然蛍（あましか・けい）「あれ！？」
気が付けば邪悪な気の塊に囚われている蛍（けい）
黄幡暗天（おうばんあんてん）「神（我）をコケにしてくれた代償はキッチリと払ってもらおうか！！」
ゴアアアアアアッ
逆手の刺突が蛍（けい）に迫る
黄幡暗天（おうばんあんてん）「死ねぇえ！！！人間！！！」
ドンッ
蛍（けい）「ぐ……うううう！！！？」
ドザザザザザザザザザザザッ
ガードしつつもそれごと弾き飛ばされる蛍（けい）
黄幡暗天（おうばんあんてん）「ハッ！黄幡剪鎧（おうばんせんがい）」
ズドンッ
更に間髪居れずに邪悪な剣気で具現化させた蠍を解き放つ
蛍（けい）「ッ……炎黒鎧爪（えんこくがいそう）！」
ゴウゴウゴウッ
と、その時、黒き炎が蛍（けい）を包み込む
蛍（けい）「うおおおお！！！」
ゴバアアアッ
蛍（けい）から迸る炎が蠍を焼き飛ばす
黄幡暗天（おうばんあんてん）「ぬ……ぬうう！！！？」
バッ
ダダンッ
窮地から脱した蛍（けい）は距離を取って対峙……
蛍（けい）「ふふふ……楽しいね……」
黄幡暗天（おうばんあんてん）（コイツ……この状況を楽しんでいるのか！！？）
ふざけた奴め……ならば……楽しみのさなかで死ぬがいい！と暗天（あんてん）が動く……その前に
蛍（けい）「次……行くよ！」
ゴッ
一気に間合いを侵食する蛍（けい）
黄幡暗天（おうばんあんてん）（何ッ！？……スピードが上がっただと！？！？）
蛍（けい）「黒炎虎舞（こくえんこぶ）！」
ドドドドッ
そのまま黒い炎の虎を複数とき放つ
黄幡暗天（おうばんあんてん）「だが、それがどうしたッ！黄幡卅蝎（おうばんそうかつ）！」
ゴギャアアアアッ
邪悪な剣気で具現化させた大量の蠍が炎の虎に飛び掛り＊字に斬り裂いていく
蛍（けい）、黄幡暗天（おうばんあんてん）「はあああ！！！！」
ガギンッ
そして、蛍（けい）と暗天（あんてん）は組み合う
蛍（けい）「ぬうううう……」
黄幡暗天（おうばんあんてん）「ええい！人間風情がぁ！！！」
ギリギリギリギリギリッ
双方退かず……双方動けず、そのまま組み合ったまま睨みあう
※さっき人間風情が……と侮っていたのを捨ててばかりの黄幡暗天（おうばんあんてん）が、未だ、人間風情が……と人間を
　軽視しているような気がしますが……気にしてはいけません（をいをい）
蛍（けい）「せいやあっ！」
ゴガアアアッ
そして、拮抗していたバランスが遂に崩れる……蛍（けい）の気合の一撃が暗天（あんてん）を圧し返し、弾き飛ばす
黄幡暗天（おうばんあんてん）「ぬ……ぬううう……」
ザザザザザッ
飛ばされつつも体勢を立て直す
黄幡暗天（おうばんあんてん）（人間がぁッ！！）
蛍（けい）「はっ虚熔滅炎陣（きょゆうめつえんじん）！」
ゴギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャッ
その間にも追撃として無の炎で龍を虚ろの炎で虎を造り、あたり一面を焼き尽くす蛍（けい）

#4
黄幡暗天（おうばんあんてん）「ふあけおってぇえ！！！！黄幡曖流（おうばんあいる）！」
ドッギョガアアアアアアッ
邪悪な剣気を収束させて辺り一面を闇に包み込み、龍と虎を滅する
蛍（けい）「ぐ……ぐうう！！！？」
黄幡暗天（おうばんあんてん）「砕け散れ！人間！！」
ゴギャアアアッ
ドガアアアッ
そのまま蛍（けい）を両断しようと斬りかかる暗天（あんてん）……そしてそれを受ける蛍（けい）
ボコオオッ
そして、その威力により地面が凹む
蛍（けい）「ぐ……ぐううう……」
さっきまでの威勢はどうした！？人間……と嬲るのを楽しみながら暗天（あんてん）が言う
黄幡暗天（おうばんあんてん）「これで終わりだ！黄幡曖流（おうばんあいる）！」
ドギャアアアアアアアアッ
闇が蛍（けい）を包み込み、蝕んでいく
黄幡暗天（おうばんあんてん）「消え去れ！！」
蛍（けい）「……まだ……まだ、終わらない……終われない！！！炎水之極（えんすいのきわみ）ッ！！！！！」
ドンッ
水の龍が闇を浄化し、炎の鳳凰が暗天（あんてん）に飛ぶ
黄幡暗天（おうばんあんてん）「小賢しい真似をおお！！！！」
蛍（けい）「うおおおおお！！！！」
ドザムッ
そのまま両者はすれ違う
蛍（けい）「……」
ガクリッ
炎双刃（えんそうじん）を地面に突き刺し跪く蛍（けい）……さしもの蛍（けい）も、四堕天（しだてん）で1番強い黄幡暗天（おうばんあんてん）が相手では敵わなかったのか
黄幡暗天（おうばんあんてん）「フフフ……フハァ〜〜〜〜ッハッハッハハ！！四堕天（しだてん）で1番強い我と互角に……戦い抜いた人間
　キサマは賞賛に値する！！だが……所詮人間！神に敵うわけがあるまい！！」
ぐおおおおおっ
窮地に追いやられた蛍（けい）……そして、無情にも暗天（あんてん）の刃が迫る
黄幡暗天（おうばんあんてん）「死……」
蛍（けい）「おおおおおおっ！」
ゴガアアアアアアアッ
蛍（けい）に迫る兇刃……と、その時、蛍（けい）を真紅の炎が包む
黄幡暗天（おうばんあんてん）「な……んだと！？」
その炎は禍々しくもあり、神々しくもあり……見る者全てを圧倒し、魅了する赤……この世のものとは
思えない異質な深紅の炎
蛍（けい）「はあああああ！！！」
その紅蓮の炎に魅入られていた隙を突き、蛍（けい）が最後の勝負に挑む
蛍（けい）「炎水之極（えんすいのきわみ）」
黄幡暗天（おうばんあんてん）「なめるなッ！黄幡曖流（おうばんあいる）！」
ズドンッ
水の龍が闇を食い破り、炎の鳳凰が暗天（あんてん）の動きを封じる
黄幡暗天（おうばんあんてん）「なっ！？」
蛍（けい）「はあああ！！！」
ザガッ
最後の最後で再び、人間を侮った暗天（あんてん）……それが……勝負を決した……
黄幡暗天（おうばんあんてん）「ぐ……ぐおおおお！！！！？」
ボシュアアアアアアッ
暗天（あんてん）……滅する
蛍（けい）「だから言ったのに……人間を甘く見ないでって……ふふふ……」
ぽつりと呟く蛍（けい）であった……


END