Eighter -Grand Harmonise-
52nder 〜星天せいてんとの最終決戦 B〜



#3
紅の墓標で繰り広げられているかんなVS星天せいてん……両者は実力伯仲……鎬を削る戦いが繰り広げられている
が……果たして……
ギリギリギリギリ……
歳刑星天さいぎょうせいてん「ぬううう!!!」
白拍子かんな「はっ!」
バシュアアアッ
歳刑星天さいぎょうせいてんの禍々しい気とかんなの聖なる気とがぶつかり合い、拮抗しつつ相手を斬る
歳刑星天さいぎょうせいてん「ぐ……ぐうう……」
かんな「うう……」
ザザザザザザザザッ
弾き、弾かれ、そのまま組み合っていた2人は距離を取る
歳刑星天さいぎょうせいてん(なめおってぇ……)
歳刑星天さいぎょうせいてん「ぬうおああ!歳刑降鑑さいぎょうごうけん!」
ギョギョギョギョギョギョッ
体勢を無理やり立て直し、星天せいてんがすぐさま攻撃に移る。
邪悪な剣気で具現化した無数の蛇でかんなを絡め取る
歳刑星天さいぎょうせいてん「フン……そのまま滅せよ!月天げっけん!!!」
ギリギリギリギリ
かんな「ぐ……ううう……」
かんなを締め付ける蛇……それを見て悦に浸る星天せいてん
歳刑星天さいぎょうせいてん「フ……フフフ……」
かんな「はっ!」
バァンッ
歳刑星天さいぎょうせいてん「ぬ……ぬううう!!?」
だが、勝利を確信した次の瞬間には無数の蛇がはじけ飛ぶ
かんな「……星天せいてん……あなたは確かに完全体で……禍々しい……ですが、そこまでです」
ビシッと真の碧聖刃シアンセイクレドを突き付けてかんなが叫ぶ
歳刑星天さいぎょうせいてん「黙れ!何がそこまでだ!月天げっけんん!!!人の分際で神に意見したその罪、黄泉路で後悔するがいいわ!!
 歳刑降鑑さいぎょうごうけんッ!」
ドドドドンッ
星天せいてんも刀を突き付け咆え、再び邪悪な剣気で具現化した無数の蛇をかんなに襲わせる
かんな「龍咬舞刃りゅうこうぶじん!」
キュインッ
バシュアアアアッ
だが、かんなの放った光の龍が全ての蛇を斬り刻む
歳刑星天さいぎょうせいてん「なっ!?」
唐突な展開に呆気にとられる星天せいてん……そして、かんなが叫ぶ
かんな「そこまで……と言ったはずです」
ゴアッ
なおも襲い繰る光の龍
歳刑星天さいぎょうせいてん「な……なめおってぇええ!!!月天げっけんんん!!!!!!」
ゴガアアッ
ドジュアアアアアッ
星天せいてんから迸る禍々しい気が光の龍を消し飛ばす

#4
歳刑星天さいぎょうせいてん「この我が……ここまでだと!?月天げっけん!!キサマぁ……侮辱するにも程があるというものだ……
 人間たるキサマに神たる我……この力の溝を埋める事などできぬわ!!!!」
グゴオオオオオオッ
邪悪なを高ぶらせ、星天せいてんが叫ぶ
かんな「神だから……」
しかし、星天せいてんの言葉を遮るようにかんなが語る
かんな「神だから人間を超えている……その考えが既にあなたを縛り、そして貶めているのですよ……?
 分かりませんか?星天せいてん……」
すすっ
言い終えるなり星天せいてんの間合いを一気に侵食し眼前に真の碧聖刃シアンセイクレドの刃を突き付ける。
言葉で言っても分からないのなら……その身で思い知ればいいんです……とかんな
ババッ
ザダンッ
歳刑星天さいぎょうせいてん「ぬううう……」
一瞬の出来事に、内心冷や汗をかきつつ、すぐさま後退して距離を置く星天せいてん歳刑星天さいぎょうせいてん(おのれ……月天げっけん……おのれ、人間の小娘が……よかろう……貴様がそこまでこの我を侮辱
 するならば……)
歳刑星天さいぎょうせいてん「ラクに死ねるなどと思うなよ!!月天げっけんッ!!!!」
グゴオオオオオオッ
星天せいてんの刀に気が集まる
歳刑星天さいぎょうせいてん「我が究極……歳刑遨晶さいぎょうごうしょうを受け、苦しみ悶えながら死ぬがいいわッ!!」
ドンッ
邪悪な剣気を収束させて巨大な球体を造り、それをかんなに飛ばす
かんな「はあっ!龍鳳麟龜りゅうほうりんき!」
ギャギャギャギャッ
刹那の瞬間に龍、鳳凰、麒麟、かめを作り出し、それらを解き放つ
歳刑星天さいぎょうせいてん、かんな「はあああああ!!!!」
ゴッ
歳刑星天さいぎょうせいてん「潰れろ!月天げっけん!!!」
バキッ
ベキベキッ
しかし、重量の差がものをいう。……かんなの放った4匹の内かめと麒麟は潰されていく
歳刑星天さいぎょうせいてん「ハハハハ!!消え去るがいい!月天げっけん!!」
ゴガアアアッ
だが、火の鳥と龍は球体を弾き飛ばす
歳刑星天さいぎょうせいてん「な……んだと!?」
我が究極が……人間の小娘に……!?と、一瞬だけ心が空白に……そして、その隙を逃すようなかんなでは
ない……
かんな「滅びるのはあなたの方です。星天せいてん」
ドゴアアアアアッ
歳刑星天さいぎょうせいてん「う……ぐおおあああああ!!!!!?」
火の鳥と光の龍との直撃を受けて弾き飛ぶ星天せいてん
ズギャアアアアアアアアッ
歳刑星天さいぎょうせいてん「ガ……ガハァ……な……なぜだ!?……なぜ……我が……」
チキッ
地に伏す星天せいてんに対して、真の碧聖刃シアンセイクレドを突きつけるかんな
かんな「だからあなたはそこまで……と言ったのです。星天せいてん……」
歳刑星天さいぎょうせいてん「み……認めん!認めんぞ!!我は……認めん!!認めんのだ!!」
ぐぐぐぐっ
意地でも立ち上がる星天せいてん……そのまま刀を上段に構え、今、最後の一撃を繰り出す
歳刑星天さいぎょうせいてん「滅せ!!月天げっけん!!!」
ズカアアアッ
バシュアアアッ
だが、襲い来る星天せいてんをカウンター気味に斬り裂くかんな
歳刑星天さいぎょうせいてん「う……うぐおおああああ!!!!!!?」
ボシュアアアアアッ
かんな「……まだ、私には陰轟留牡鴉アンゴルモアたおすという大役が残っているんです……」
星天せいてん……ここに滅する……これで、少しは休める……?


END

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