朱い宇宙そらの侍・新章ノイエ
第2幕 〜窮地に双剣の女侍きたる!〜



烏丸との決戦の後消えたひかる……一応の平穏が戻った世界だが、突如として烏丸の幻影が現る!!?
死角との対決になったのだが……やや圧され気味となり……
天四斗あまよと、某路地裏
大代おおしろ大和「こんなヤツラが我が烏丸帝国の脅威だと!?……笑わせる」
珠数恒次たます・こうじ(くっ……どうする!?)
日宗三月ひむね・みつき(どうするも……こうするも……)
綱國丸鬼こうこく・まき(……逃げる……?)
国田正貫まさぬき(それが出来れば万々歳ですが……そうはいかせてもらえませんね……)
正貫まさぬき「お嬢様……ここは私が……」
丸鬼まき「ダメよ!正貫まさぬき!……」
大和「……だが、脅威は……成長する前に摘むもの……消えるがいい!!」
ゴヒュンッ
すぐさま間合いを詰めて斬りかかる
正貫まさぬき(くっ……間に合わな……)
バッギイインンッ
一同「何!!?」
突如何者かが割って入り、大和の刀を受ける
*「ハッ!」
大和「なめおってぇ……」
バッ
距離を置く大和、そしてその隙を見逃さず間合いを詰め……
ヒュンッ
*「てぇい!」
バヒュインッ
そのまま2刀でX字に斬り飛ばされる大和
大和「……フッ……烏丸帝国にぃ……栄光アレぇ!!!」
カッ
恒次こうじ「な……なああ!!?」
BOOOOOOOMB!!!
そして自爆する大和
※ええ!?そんな致命傷負ったんですか……!?ってか早すぎますよ……もうちょっと抵抗しようぜ……
・
・・
・・・
三月みつき「……助かった……の?」
丸鬼まき「……そのようですわね」
*「……」
正貫まさぬき「さて、助けられて何ですが……あなたは一体何者ですか?」
恒次こうじ「お、おい……」
正貫まさぬき「……あの爆発を防いだ時、一瞬緑の光が見えたのですが……」
丸鬼まき「それって……」
*「……私は……あなた方が安童あんどう切子と呼ぶ個体の姉にあたる存在……」
恒次こうじ「姉ぇ!?……ってか妹だろ!」
体格的にどう見ても妹っぽい彼女を見て恒次こうじが叫ぶ
三月みつき「はいはい、そこ、話を逸らさない」
*「……今回は先の戦いで消息を絶った切子の事後処理が目的……」
恒次こうじ「事後処理……ねぇ……」
*「……正確にはまだ烏丸帝国の侵攻は終っては居ない……」
三月みつき「……つまり、液体金属製ヒューマノイドの侵攻がまだ続いているってこと……?烏丸亡き後も?」
*「……違う、烏丸はまだ生きている……」
一同「何!!?」
正貫まさぬき「……なるほど、確かに……帝国の名前になっているほどです……一国を担う役職についているの
 でしょう……だとすればそのような存在がこのような戦地にのこのこ出てくるというのもありえない……
 よって烏丸・アマツはまだ生きているということには……なるでしょうな」
三月みつき「……そっか……そう考えることも出来るわね……」
恒次こうじ「なぁ……ちょっといいか……」
三月みつき「何よ?またくだらないことだったらドつくわよ!」
恒次こうじ(ドつくよりも突かれそうなんだがなぁ……)
恒次こうじ「……で、君の名前は!?」
*「名前……?」
ズドゴアッ
イキナリ三月みつきに弾き飛ばされる恒次こうじ
三月みつき「何ナンパしとるかぁ!!」
恒次こうじ「ごえええ!!?……ってか名前も知らないんだから聞いて当然じゃ……」
*「……私の名前は……ヴェルク−0008ナルグ・ナルグ・ナルグ・ヴィエ……」
吹き飛ばされる恒次こうじも何のその、普通に答える彼女
一同「……」
※名前=型番ですか!?……まぁ、切子が13だったから姉になるといえば姉だわなぁ……
丸鬼まき「……つまり、名前が無いに等しいということですのね……」
ヴェルク−0008ナルグ・ナルグ・ナルグ・ヴィエ「……」
恒次こうじ「おし!任せろ!俺がとびきりナイスでリコの姉に相応しい名前を考えてやろうじゃねぇか!!」
三月みつき「遠慮させてもらうわ……アンタのことだからどうせ『リコ』に対して『ミル』とかつけるんでしょ」
恒次こうじ「なっ!ふざけるな!さすがにそこまでは……」
丸鬼まき(……仲がよろしいですわねぇ)
正貫まさぬき(ええ、本当に……)
※ってか三月みつきさぁん……なぜに知っているんですか!!?
・
・・
・・・
で、いろいろとありまして……
ヴェルク−0008ナルグ・ナルグ・ナルグ・ヴィエ「……切綱きりつな……安子……?」
恒次こうじ「おう、お前の名前な……」
※なぜそんな名前になったのかは……切子の姉ということで切子の名前の元ネタからちょっと拝借。名字が
 違うのは恒次こうじがどう見ても切子の姉に見えないから……きっと腹違いの姉ってことでとか何とかいろいろ
 設定したからです(何のこっちゃ!?)
切綱きりつな安子「……切綱きりつな……安子……」
正貫まさぬき「……さて、これからどうしますか?……どうやら烏丸帝国は健在、そして地球への侵攻も終わっては
 いない……」
恒次こうじ「決まっているだろ!烏丸帝国の連中を1人残らず斃す!!」
三月みつき「どうやって!?……ってかどう判断……まぁ、さっきみたいに黒装束で現れたら簡単だけど……」
安子「……ヤツラは私たちを狙っている……つまり、必然的に私たちがいる場所にこそヤツラは現れる」
三月みつき「そ……それって……」
正貫まさぬき「……いつまでも商店街など人の多い場所には居られないということですな……」
丸鬼まき「冷静に分析している場合じゃないですわね……いきますわよ!」
一同「了解!!」
と、言うわけで切子の変わりに安子を迎え、一行は烏丸帝国の撃破を目指す……?


続

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