朱い宇宙そらの侍・新章ノイエ
第1幕 〜街に烏丸の幻影を見た!〜



烏丸を巡る一連の戦いは終結したが……ひかるとリコは消え、戻ってはこなかった……しかし、一行は待って
いた……ひかるが……リコが帰ってくることを……
天四斗あまよと、SS学院
珠数恒次たます・こうじ「お、可愛い娘ちゃん発見……」
相変わらず恋愛フラグを立てることに必死な恒次こうじ……
日宗三月ひむね・みつき「なぁ〜〜〜にが可愛い娘ちゃんよ!このスケこましっ!!」
ズドガンッ
恒次こうじ「ギャ〜〜〜」
そんな彼に死亡フラグを立てる三月みつき……
綱國丸鬼こうこく・まき「相変わらす仲がよろしいようで……」
国田正貫まさぬき「……ええ、そうですな……」
そんな2人を見る丸鬼まきと彼女の傍にいる正貫まさぬき……
……こんな日常も……すぐに非日常へと突き進む……?
・
・・
・・・
それは……突如起こった……
いつものような帰り道……
恒次こうじ「……ん?」
三月みつき「何?またナンパ!?」
恒次こうじ「違っ……あのなぁ……俺だってたまには……」
丸鬼まき「どうかしましたか?」
恒次こうじ「ってこんな場所で話し合っている場合じゃねぇぞ……」
正貫まさぬき「……何か……ありましたか?」
恒次こうじ「……さっき、見たんだよ……」
三月みつき「まさか……ひかる!!?」
恒次こうじ「……いや……烏丸……だ!」
一同「な……何だって!!?」
三月みつき「アンタねぇ……それ、見間違いか何かじゃないの!?」
恒次こうじ「いや、俺の目は女性に対してずば抜けているんだよ。だから見間違えるわけがねぇ!……あ、三月みつき、
 お前だけ別な……」
三月みつき「ほぉう……そいつはどういうことか……納得のいく説明を聞かせてもらおうじゃないの!!」
ドゴスッバガスッ
恒次こうじ「ほげええあああ!!?」
丸鬼まき「2人とも。痴話喧嘩をしている場合ではありませんでしょう……」
三月みつき「誰が……」
正貫まさぬき「とにかく、今はその烏丸らしき人物を……」
恒次こうじ「だから、『らしき』じゃなくって本人だってば……」
タッタッタッタッタッ……
一行は恒次こうじの情報のもと、烏丸が進んだと思しき路地裏へ……
三月みつき「……誰もいないじゃない……全く……アンタの眼もいい加減ねぇ……」
恒次こうじ「……おかしいなぁ……確かに……」
丸鬼まき「……まぁ、世の中にはそっくりさんが3人居るといいますし……」
*「アハハハハハハハハ……」
一同「なっ……この……声!!?」
そのとき、烏丸の笑い声が聞こえる
恒次こうじ「あの屋根の上!!」
バッ
一行が屋根の上を見ると……
サッ
人影は去っていく
恒次こうじ「……やっぱり……烏丸だったんだ……」
三月みつき「……でも……烏丸は……あの時……」
正貫まさぬき「……ええ、確かに……滅んだ……はずです……」
恒次こうじ「でも……現に……」
ヒュバウッ
と、そのとき彼らを囲うように黒装束の人が現れる
丸鬼まき「なっ!?」
*「烏丸帝国に仇成すものに……死の制裁を!!」
スラランッ
一斉に抜刀しだす黒装束
恒次こうじ「チッ……残党軍ってか!?」
正貫まさぬき「フム……」
*「死ねぇああああ!!!」
ドッ
一斉に飛び掛る黒装束
三月みつき襲刃しゅうじん影鑓かげやり!」
恒次こうじ空一閃くうのいっせん!」
丸鬼まき赫き調べメロディエ・ロート!」
正貫まさぬき静かなる舞アヴェック・カルム!」
スドガガガンッ
迫る敵に対し、三月みつきは地面に刃を突き刺し、相手の影から相手を貫き、恒次こうじは横一直線の薙ぎ払いで敵を斬り
飛ばす。丸鬼まきは左右に切り払いを繰り出し、正貫まさぬきは間合いを詰めて横に薙ぎ払う
正貫まさぬき「これしきでは我々を退けることは叶いませんよ……」
*「ぐ……ぐぐぐ……」
ジリッ
黒装束が退いたその時
バッズバシュバアアッ
*「お……大代おおしろ……大和……様!!?……かっ……烏丸帝国にぃ……栄光アレぇ!!」
ドシャリッ
突如現れた新たな黒装束に皆殺しにされる
三月みつき「なっ!?」
大代おおしろ大和「烏丸帝国に後退など無い!この……『歩』風情が!」
正貫まさぬき(くっ……この漢……非情だが……出来る!)
正貫まさぬき「お嬢様……お下がりください……」
丸鬼まき正貫まさぬき……?」
大和「……烏丸帝国に仇成すものたちよ……死ぬがいいわ!」
恒次こうじ「何が烏丸帝国だっての!」
ヒュンッ
一気に恒次こうじの間合いを侵食する大和
恒次こうじ「なっ!?」
三月みつき「のっ……襲刃しゅうじん影鑓かげやり!」
ドズンッヒュオアッ
すぐさま影からの刃で恒次こうじを援護するが軽く回避される
三月みつき(つ……強っ……)
大和「フン……この程度か……」
早くも強敵出現……!?この状況、どう切り抜ける!


続

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