朱い宇宙そらの侍・祖章エデン
第9幕 〜血煙舞う宴 その5〜



激突!血十字ブラッディ・クロス……一行は血十字ブラッディ・クロスアジトへ乗り込み……それぞれの相手と死合を繰り広げる……今回は
ひかるの場合
血十字ブラッディ・クロスアジト、中枢
*「何だキサマ!?」
大典光おおのり・ひかる「……なんだっていいだろう……」
スラッ
抜刀するひかる
*「ハッ!血十字ブラッディ・クロスがトップ、濃住関州のうずみ・せきしゅう様に歯向かおうとは良い度胸だ!」
ズラアッ
濃住関州のうずみ・せきしゅう「血潮一滴残さずぶっ殺してやる!」
※先生!コイツの言っている上の文の意味が分かりません。
関州せきしゅう「ハッ!」
ゴッ
一足飛び掛かる関州せきしゅう
ひかる(速っ……)
関州せきしゅう「おりゃああ!!」
ガギンッ
瞬速の刃を何とか受けるひかる
関州せきしゅう「ハッハ〜〜、よくぞ受けた……だが……」
ひかる「だが、何だって!?」
ゴウンッ
力任せに関州せきしゅうを弾き飛ばす
関州せきしゅう「うおう!?」
ザザザザッ
ひかる「少しは楽しめそうな相手だな……だが、楽しもうなんて思わないがね……」
関州せきしゅう「何をワケの分からないことを……死ねッ!虚王獣破斬こおうじゅうはざんひかる「はっ……」
ドギャアアッバキバキバキバキバキバキッ
渾身の斬り下ろしを回避……地面に地割れが出来る
ひかる「……」
関州せきしゅう「フン……避けたか……だが、今のはほんの小手調べに過ぎん!」
ひかる「あ、そう、じゃ、とっとと全力でこないと……簡単に斃すぜ」
パラッ
関州せきしゅうの髪の毛が少し落ちる
関州せきしゅう「なっ!?」
関州せきしゅう(……いつのまに仕掛けがやがった!?全くもって見えなかったぞ……)
チキッ
刀を構えなおすひかる
ひかる(……何だか今日はいつも以上に冴えるな……怖いくらいに……)
……その理由が……烏丸から託された刀のせいだということに……今はまだ気づいていなかった……
関州せきしゅう「……虚仮にしやがってぇ……虚王穿覇衝こおうせんはしょう」
ゴギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャッ
凄まじい速さで連続して刺突を繰り出す関州せきしゅう
ひかる「……お……おおおおおお!!!」
ギギギギギギギギッ
関州せきしゅう「なっ……刺突を刺突で返しただと!!?」
ひかる「はっ!光牙こうが蜃氣楼しんきろう」
ススゥウ〜〜
刃がゆっくりと動く
関州せきしゅう「へっ……そんなスローな太刀筋で何が出来る!」
ズバシュアアアアアッ
関州せきしゅう「が……がはあ!!!?」
と、その直後、無数の剣閃が関州せきしゅうを襲う
関州せきしゅう(ぐ……な……何!!?)
ザザザッ
そのまま退く関州せきしゅう
ひかる「幻でも見たか?」
関州せきしゅう(なめおってぇ……)
パチリッ
納刀する関州せきしゅう
関州せきしゅう「キサマは我が最高の奥義で葬り去ってくれるわ!肉片1つ残さずになぁ!!」
※抜刀術で肉片1つ残さずにするってどんな奥義なんでしょ?……ううむ、気になるなぁ……
ひかる「……フン、やってみな……」
グゴゴゴゴゴゴッ
膨れ上がる両者の殺気……
関州せきしゅう「はっ!虚王討神斬こおうとうしんざん」
ゴギャウアッ
抜刀と同時に禍々しい黒き剣閃がひかるに飛ぶ
ひかる光牙こうが蜃氣楼しんきろう」
ススゥウウ〜〜
ゆらりと動く刃……それに絡み付く黒き剣閃
関州せきしゅう(かかったな……虚王討神斬こおうとうしんざんは幻を把握するためのオトリ……そして……ここからが……これからが
 ……我が最高の奥義!!)
ギュンッ
刀を大きく振りかぶる関州せきしゅう
関州せきしゅう「死ねぇああああ!!」
コアアアアアアアアッ
関州せきしゅう「何!?」
と、そのとき、ひかるの刃が蒼く光る
ひかる「全てお見通しだッ!」
ゴドガアアアアアッ
渾身の一撃が関州せきしゅうに直撃する
関州せきしゅう「!!!!!?」
バキバキバキッズドゴガアアアアアッ
武器破壊はもちろんのこと、そのまま奥の壁に吹き飛ばす
関州せきしゅう「ガッ……キサマ……バケモノか!!?」
ひかる「バケモノ!?……フン、それはテメェだろ……無意味な殺戮を繰り返しやがって……」
関州せきしゅう「英雄を名乗る……か!?キサマ……」
ドシャアアッ
血十字ブラッディ・クロス、ここに壊滅
ひかる「……英雄も殺戮者も同じだ……ただ正義のためか悪のためかの違いだけのもの……だから……この世
 に真の英雄なんてものは……いないんだ……」
そういって踵を返すひかる
ひかる「……帰るか……」
・
・・
・・・
と、言うわけで、血十字ブラッディ・クロスひかるの仇ではなかったが、壊滅することには成功したのであった……


続

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