Eighter -Scarlet Nocturne-
34ther 〜黄泉国(ヨモツクニ)へ繋がる島 B〜



#3
 上三島……それは薩摩硫黄島、薩摩黒島、竹島の三つをまとめた名称である。
 そして、自分が降り立った島から上三島の三島が見えるというのは明らかにおかしい。
山咲(やまざき)桜「……確かに私たちがいるこの島は薩摩硫黄島。そして、そこからすぐ北に見える島なんてものは存在しな
いはずです」
一同「……」
 ガ〇ア、オ〇テガ、マッ〇ュ、奴にジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!っていうセリフが頭の中に思い
浮かぶ與鷹(よたか)であった。
※お前誰やねん!定期
(かみ)総介「で、今回ヴァルカナが出現したって場所も、あの謎の島だな」
梓與鷹(よたか)「総、ところで、なんであの島に直行しなかったんだ?」
総介「フッ……」
元人交喙(いすか)「いや、答えろよ!」
 素朴な疑問を口にする與鷹(よたか)だが、その質問には全く答えてくれない総介。
交喙(いすか)「まぁ、いい。ともかくだ、鬼界島に眠るお宝をゲットするのが今回の俺の目的よ!」
一同(それ、多分絶対ヴァルカナのことだよな……)
 ってか、どこからそんな情報を強いれたんだろうという謎の方が大きい。
新田姜馬(きょうま)「それよりも、早くあの島へ行かないとダメなのでは?」
 ヴァルカナ争奪戦は既に始まっている。ならば、いつまでもこの場所にいれば出遅れてしまう。
*「お前ら、あの島へ行くのか!?やめとけやめとけ、死人が出るぞ」
 と、そんな時、なんかJ〇J〇四部に出てきそうなモブっぽいのが出てきたが、忠告は無視する!
※その「法律は無視する」みたいな言い方は何なのか
 島民の誰もが気味悪がって近寄らない謎の島だが、事情を知らない(知らされてない)シーゼロは迷うことなく
一行を連れて問題の島へと移動する。

化野梶太郎(あだしの・かぢだろう)「ここが鬼界島か……なんかこう、気味が悪いな……」
 妙な静けさに包まれた島……更に、近くに生き物の気配がしないのも不気味さを増幅させている
総介「フッ、鬼界ってのはあの世を意味する言葉でもある。つまり、ここはもうこの世の世界ではない場所かもし
れんな」
古畑呂司(りょうじ)「怖いこと言わないでほしい……」
梶太郎(かぢだろう)「なんだぁ?ビビってんのか?」
 ギャ〜ギャ〜と遠くで怪鳥が鳴いている。すると、ぴょ〜〜んという効果音が出るかの如く、梶太郎(かぢだろう)がジャンプ
梶太郎(かぢだろう)「うおおっ、びっくりしたぁ!」
一同「……」
 お前が一番ビビってんじゃねぇかよ!と一同が心の中で突っ込んだ瞬間であった。

#4
 と、まぁ、そんなこともあったが、一行は島の奥へと足と運び、やがて、大きな館のようなものを発見する。
総介「ここが島の中心地のようだな……」
慈円(じえん)「やれやれ、やはりあなた方も来ていましたか……」
 そして、例によって例の如く、大神の降真靈(こうしんりょう)とノース光輪結社もヴァルカナを求めて鬼界島にやってきていた。
梶太郎(かぢだろう)「出たな、ヴァルカナに群がる亡者ども!」
*「亡者とは聞き捨てならんな……」
梶太郎(かぢだろう)「おい、あいつは誰だ?見かけねぇ面だな」
 大神の降真靈(こうしんりょう)からは慈円(じえん)。それは分かる。僧侶っぽくない謎の人物はノース光輪結社のエージェントだろうが、
今までに出会ったことのない存在であった。
*「イエスキリストノータッチ……貴様らとは短い付き合いになるだろうが、名乗っておこう。俺はノース光輪結
社が司祭の一人、スィーロゥ・A・マクサル」
 すっと右手の甲を見せびらかすスィーロゥ。そこには赤と青の四角を組み合わせた八芒星にXIIの数値が刻まれ
ていた。
姜馬(きょうま)「なるほど、奴が《吊された男(ハングドマン)》のヴァルカナリアクターか……」
呂司(りょうじ)「何!?知っているのか!?」
姜馬(きょうま)「いや……知らないが……」
一同「……」
 そこは「ウム」じゃないんだ……と心の中で突っ込む一行であった。
乾藤葦嵩(いぬいとう・あしたか)「どうやら役者は揃ったようだな!」
交喙(いすか)「あっ、貴様はッ!考古学者を詐称するトレジャーハンターの風上にも置けないクソ野郎!」
 そして、ヴァルカナ争奪戦をかき乱すためにU(セカンド)シレントワイザードも当然の如くこの場に居合わせる。
與鷹(よたか)「いや、トレジャーハンターの風上にも置けないって……どんなだよ……」
 そもそも嘘八百を並べてありもしない歴史を語る詐欺師とトレジャーハンターって何の関係もないんじゃ……と
與鷹(よたか)が突っ込もうとした矢先、交喙(いすか)葦嵩(あしたか)目掛けて突っ込んでいく。
交喙(いすか)葦嵩(あしたか)!ここであったが百年目だ!今日こそは貴様を殺す!」
與鷹(よたか)「おい、交喙(いすか)、勝手に……」
総介「いや、奴の好きにさせとけ」
 交喙(いすか)を止めようとするが、総介は與鷹(よたか)の肩を掴んでそれを制止、奴の自由にさせよという。
 さておき、役者は揃い、ヴァルカナ争奪戦は始まった。


続

前の話へ  戻る  次の話へ