Eighter -Scarlet Nocturne-
32nder 〜孤島に眠る影社札 B〜
#3
天四斗(、Eighter本部
化野梶太郎(「おっしゃ〜!行くぜ野郎ども!」
ドアをけ破る勢いで入ってきては拳を掌に叩きつけて叫ぶ梶太郎(
梓與鷹(「何と言うか、お前は無駄に元気だな……」
上(総介「場所はSアイランド……硫黄島と言った方が分かりやすいか」
続いて総介も桜を引き連れて推参。
梶太郎(「新たなヴァルカナが俺を呼んでいる!」
與鷹(「いや、全種類登場したんだから、別に新しいヴァルカナってわけじゃないだろう」
梶太郎(「五月蠅ぇな、気分の問題だよ!」
與鷹(「硫黄島か……WWUの時代(、軍が怪しい研究をしていたって黒い噂が尽きないあの場所か……」
梶太郎(を軽く無視して與鷹(は総と話を続ける。
※なお、無視すんなコラ!と殴りかかってくる梶太郎(を軽くあしらっていますが、割愛。
総介「既に、協力は取り付けてある。問題はない」
シーゼロ「はぁ……、何度も言っているが我々はタクシーではない……」
総介の言う協力というのは、言わずもがな自衛隊海軍特務、坂本ぜよ子(通称シーゼロ)のことである。
山咲(桜「では、Sアイランドまでお願いします」
シーゼロ「だから……ってなんだって!?」
それまで呆れてものも言えない様子だったシーゼロが突如血相を変える。
シーゼロ「貴様ら、何をしにあの場所へ?!」
事と次第によってはここで貴様らを拘束する必要がある!と武器を構えるシーゼロ。
張り詰めた空気が流れる中、総介は、大きなため息をつくと電話をしだす。
シーゼロ「おい、こら!何電話してるんだ!」
総介「あぁ、あぁ……分かった……」
暫く会話をすると総介はズイっとスマホをシーゼロに差し出す。
総介「お前宛だ!」
シーゼロ「はぁ?」
しぶしぶスマホを受け取ったシーゼロだったが、次の瞬間、背筋をピンを伸ばし、電話なので別に相手から見え
ているわけでもないのに敬礼をしだす。
シーゼロ「はっ!はい……了解であります」
電話の相手というのは、シーゼロの上司、北郷南留(だ。軍人というものはえてして命令に従う他ない存在である。
そして、こんなこともあろうかと総介はあらかじめ南留(とも話はつけてあったのだ。
つまり、シーゼロに初めから勝ち目などなかったのだ。
#4
御御脚(「まさカ軍と繋がりガあるとはナ……」
新田姜馬(「ああ、つくづく驚かされるぜ……」
有嗎幇(の連中とも合流し、一行はSアイランドへ向かう。
シーゼロ(Sアイランド……我々の中でもこの場所を詮索することはタブーとされている。だが、そんな場所でさ
え自由に探索してもいいなどと、この男は一体何者なんだ?)
疑問は尽きないが、今はそんなことを考えている場合ではない。
Sアイランドへ到着すると一行はヴァルカナが検出された場所へと足を運ぶ。
総介「ここが問題の場所、日向(海軍研究所だ」
それはWWUの時代に作られた軍事施設。しかし、そこでどんな研究が行われていたのかは全くの不明であり、数
多の噂が尾ひれをついて飛び交うのみ。
そんな曰くつきの研究所を、迷うことなくズカズカと突き進んでいく総介。
與鷹(「総、お前ここに来たことがあったのか?」
総介「いや……」
あまりの迷いのなさに思わず與鷹(が問いかけるが、しかし、総介は黙して語らず。
総介「ここだ」
そして、総介はなんだか呪いのビデオにでも出てくるんじゃないかと思うような井戸の前まで足を運ぶ。
梶太郎(「来る、きっと来るって歌が流れてきそうだな」
古畑呂司(「をいをい」
巫山戯(ている場合ではないとツッコミを入れる呂司(
桜「日向(海軍研究所……その真の姿はこの井戸の底にこそあります」
與鷹(「まさか、地上部分は完全なブラフ?!」
総介「行くぞ!」
與鷹(「あ、おい。総?!」
躊躇(うことなく井戸に飛び込む総介を見て、驚きが隠せない與鷹(。
梶太郎(「ケッ、びびってんのか!?双狼拳も大したことねぇな!」
無駄に與鷹(を煽ると、梶太郎(も躊躇(うことなく井戸へダイブ
ズゲシッ
梶太郎(「ゲハッ!?」
総介「お前たちも来い。丁度いいクッションもあるぞ」
一行「……」
あんまりな言い分に思わず顔を見合わせる與鷹(ら一行
総介の奴、井戸に飛び込んだと見せかけて途中で壁にしがみ付いて梶太郎(が先に地下に落ちるのを待っていたと
言うのか……無茶苦茶なことをする奴だな……
ともかく、梶太郎(の犠牲を無駄にしないためにも、一行は井戸の中へと飛び込むのであった
※いや、梶太郎(のことも気遣えよ
続
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