朱い宇宙そらの侍・祖章エデン
第5幕 〜血煙舞う宴 その1〜



家族を殺した朱い髪の侍が血十字ブラッディ・クロスのトップかもしれない……その情報を元に一行は血十字ブラッディ・クロスのアジトへと
向かった……さてさて、そこで待ち受けるものとは……一体!?
血十字ブラッディ・クロスアジト、内部
珠数恒次たます・こうじ「おっし!敵のアジトだ……気合入れていこうぜ……」
日宗三月ひむねみつき「無駄に気合入れすぎて足手まといにならないようにね……」
恒次こうじ「少なくともお前よりは役に立って見せるぜ」
三月みつき「ほぉう……」
バチバチバチバチ……
安童切子あんどう・きりこ「……」
2人の痴話喧嘩を無言で見つめる切子きりこ
大典光おおのり・ひかる「……あの2人はいつもあの調子だ……ほうっておこう……」
切子きりこ「……」
ひかる「ん?」
今、何かボソっと呟いたような……いや、気のせいか……
ひかる「先行って待ってるから殿頼んだぜ」
恒次こうじ「ちょ、待て……」
ダッ
と、飛び出した矢先……
カチッ
恒次こうじ「……」
ガパッ
トラップ発動、落とし穴
恒次こうじ「のおおう!!?」
ヒュオア〜〜〜
一同「……」
ひかる「おいおい、いきなりトラップにかかるヤツが……」
と、戻ろうとすると……
三月みつき「先行ってて……私はこのバカを助けてから行くから」
ひかる「……分かった」
切子きりこ「……」
と、言うわけで恒次こうじ三月みつきペアを残して俺達は先を急ぐ
三月みつき「……ったく、バッカじゃないの……こんな単純なトラップにひっかかるなんて……いまどき落とし穴
 に落ちるようなバカはいないのよ……」
ブツブツ言いながら助けようと穴に歩み寄る……
カチッ
三月みつき「え!?」
イヤな予感……と同時に……
ドンッ
三月みつき「わひゃい!?」
突如壁がせり出し、そのまま三月みつきを落とし穴へと叩き落す
三月みつき「私のバカぁあああ〜〜〜〜!!!」
ヒュ〜〜〜〜
ドンッ
恒次こうじ「ごはあ!!?」
そして恒次こうじの上に着地(?)
三月みつき「……あ〜〜、今日は厄日だわ〜〜。まさかよりによって落とし穴如きに落ちるなんて……」
恒次こうじ「んなこたぁどうでもいいから早くどけ!重いぃ……」
三月みつき「失礼な……」
恒次こうじ「いいから……早くどけ……」
三月みつき「あ〜〜〜、もう……」
バヒュアッ
どくや否や飛び掛る恒次こうじ
ギンッ
三月みつき「え!?」
*「ほう……気配を消していたつもりでしたが……なかなか……」
恒次こうじ「ギラギラ殺気出して気配を消すもクソもあるかよ!」
*「くっくっく……」
三月みつき「……さて、そこの人もそろそろ出てきたら?」
*「……フン、ただバカやっているわけではないようだな……」
三月みつき「冗談、バカはあいつ1人で十分よ……」
*「フフフ……」
2人目登場……
恒次こうじ「ともかく……」
三月みつき「ええ、ぱっぱと斃して合流よ!」
※ところで合流してもそのときには全て終わっているような気もするんですが……
・
・・
・・・
さてさて、2人が落とし穴に落ちたとき、ひかる切子きりこはアジトの奥を目指していたのだが……
ドンッ
ひかる「おわう!?」
いきなり切子きりこに突き飛ばされるひかる
ひかる「何……」
ギンッ
頭上から迫る刃を受ける切子きりこ
*「我が一撃を受けるとは……やりますね……」
ひかる「……」
切子きりこ「先、行ってて……」
ひかる「……」
ダダッ
襲い掛かってきたヤツを切子きりこに任せ、俺はさらに先を進む……
ひかる(……む!?)
開けた場所へと出た……
ひかる「……ここは!?」
ザッ
*「ようこそ……我が血十字ブラッディ・クロスのアジトへ……」
現れたそいつは……
ひかる「……朱い……髪……」
朱い髪の侍……
*「キサマが何の用件で我が居城へ現れたかは知らんが……生きて帰れると思うなよ……」
過去の忌まわしき記憶を思い出す……家族を殺した朱い髪の侍……そいつは……
ひかる「……違う……」
*「は!?」
ひかる「……どうやら、今回もハズレだったようだな……」
*「何をわけの分からんことを……」
ひかる「だが、ただで帰させてくれそうもない……斃すしかあるまいな……」
*「キサマが!?俺を!?……フッ……笑わせる!」
……かくしてそれぞれの死合は始まった……


続

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