S.B.J.
FILE136 〜凍れる原の精霊〜



サグラードに言われるがまま、一行はトーア氷原に住むヘラードを訪ねることに・・・
トーア氷原
ユラ「さ・・・寒いっ・・・」
レイ「フェーベの東半分近くを覆う氷原ですからね〜〜」
ユラ「艦の中だってのに寒さが染み込んで来てるってのがなぁ・・・」
ジェーン「この艦、暖房設備とか無いんだよね・・・」
ユラ「勘弁してよ〜〜」
・
・・
・・・
さらに氷原を進み・・・
不凍湖
ユラ「あれが不凍湖・・・?」
イオン「わぁ・・・本当に凍ってない・・・不思議。」
波立つ水面・・・この氷点下の世界で凍っていない湖・・・
ファイロ「過冷却水か!?」
ユラ「何だ?それ?」
ジェーン「・・・水は普通0℃以下だと凍ってしまうけど過冷却水は温度が0℃以下にも関わらず凍らない水。
 ただしちょっとした衝撃で瞬間的に凍りつく・・・でも、警部ファイロ、あの水は過冷却水じゃないと
 思うわよ・・・」
ファイロ「・・・ちょっとした衝撃で凍りつく・・・のならば波でも凍るというわけか・・・」
ジェーン「そういうこと。」
イオン「あ、見てみて、人が・・・」
白銀の衣を身にまとう少女が不凍湖の近くで倒れている・・・
ユラ「こんな寒い場所にいるなんてよほどの物好きだよな・・・」
ジェーン「違うでしょ!!倒れているの!!」
レイ「おやおや・・・あれは・・・ヘラードですね・・・」
ファイロ「氷の精霊・・・が!?」
レイ「しかし、おかしいですね、精霊が自分の住処から移動するなんて事は無いはず・・・」
ジェーン「とにかく、助けるわよ・・・」
・
・・
・・・
ヘラードを助けて、ノールの箱舟に乗り込ませたのはいいが・・・
ユラ「めちゃくちゃ寒いんだけど・・・」
ブルブルガタガタ・・・
レイ「ま、氷の精霊ですから、冷やすことが本能みたいなものですからね・・・」
ユラ「・・・俺、別室にいるわ・・・」
イオン「大丈夫?お兄ちゃん!?」
ユラとイオン、別室で待機
レイ「で、何かあったんですか?精霊が自分の住処から出るなんてことは・・・」
ヘラード「・・・氷の城は・・・占拠されました・・・」
レイ「ほう・・・それは・・・」
ヘラード「・・・最近やってきた・・・ブラッディ・アイズ・・・に」
ジェーン「バグデムコピー・・・ね!」
ファイロ「ああ、間違いなかろう・・・」
ジェーン「だったら、コピーを斃すついでに取り返せばいいんでしょ?」
レイ「ま、そうですね・・・」
ヘラード「問題は、それだけじゃないんです・・・」
ジェーン「はい!?どういうこと!?」
ヘラード「封印が・・・氷の封印が・・・」
レイ「氷の封印・・・?」
セレナ「それは・・・氷の城、最深部・・・千年の夜の枷のコトですか?」
ヘラード「・・・良く知っていますね・・・それです。」
ファイロ「何だ?それは・・・?」
レイ「・・・今から1000年以上も昔に・・・フェーベに出現した魔獣を封じ込めた場所・・・」
ヘラード「ええ・・・あの魔獣は寒さに弱かったので・・・なんとか封印できたのですが・・・もしも・・・
 出現した場所が違っていたならば・・・」
ファイロ「まさか・・・ヤツは・・・」
レイ「デスロゴスの時にリーサルが取り込んだように・・・今回も取り込む可能性があります。」
ジェーン「いや、多分取り込むでしょ・・・アンブリオ取り込んだんだし・・・」
ファイロ「しかし、取り込んだはいいとして・・・寒さに弱いんじゃあ・・・」
レイ「ブラッディ・アイズはこの氷原で鍛えながら暮らしていたんですよ?忘れました?」
ファイロ「・・・むぅ・・・」
セレナ「だったら議論している場合じゃないわ・・・一刻も早く氷の城に向かってコピーを斃さないと・・・」
ジェーン「ええ、分かってるわ・・・全速前進よ!!」
ドドドドドッ
一行は全速力で氷の城を目指す・・・果たして・・・一行は間に合うのか!?


続

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