S.B.J.
FILE023 〜思い出に縋る者〜



ミーの故郷、廃村トーダでサイコミュとまたしても邂逅・・・彼はなぜここに居たのか・・・そして、ミーとの
接点が今、明かされる・・・
ジェーン「・・・では、話してもらいましょうか?」
ミー「分かったわ・・・」
ミーとサイコミュとトーダの村の過去・・・それは・・・
ミー「・・・ここ、トーダの村はね・・・小さな村ではあったけど、飢えて困るなんてことは無かった・・・
 私達は・・・いえ、サイコミュはルーデンス雪原に眠る遺跡を研究する為にここに引っ越してきたの・・・
 しかし・・・この村の近辺には、紫の薔薇という大規模な盗賊団がいた・・・盗賊団は当然この村にも攻め
 込んで来たわ・・・けど、この村にお金があるわけでもない・・・そこで、盗賊団は女を要求したの。」
ユラ「金か女か権力か・・・ってことね。」
※権力をよこせって言う盗賊団なんて聞いたこと無いぞ・・・
ミー「そこで村の人たちは一致団結して・・・」
イオン「抵抗する事に決めたから・・・盗賊団の怒りに触れて壊滅しちゃったの?」
ミー「違うわ・・・よそ者の私達を差し出すと決めたのよ」
一同「なっ!?」
ミー「私達を差し出すとはいえ、盗賊団の連中は人妻に興味が無く、幼いわたしにも興味がない・・・だから
 姉さんを差し出す事になってしまったの・・・」
ジェーン「なんだか生々しいわね・・・」
ミー「サイコミュはその時、遺跡の調査から帰ってくる途中で村には居なかった・・・母さんは身を呈して私達
 を守ろうとして・・・村長に殺された・・・」
ユラ「村長が村人を殺すとはどういう了見だよ!」
ミー「盗賊が引き返し、サイコミュが帰ってきたときには全てが終わっていた・・・いや、全ての始まりはそこ
 にあったのね・・・」
ジェーン「・・・と、言うと?」
ミー「怒り狂ったサイコミュはすぐさま紫の薔薇のアジトに姉さんを奪い返しに単独で乗り込んだ・・・でも、
 すでに姉さんは殺されていた・・・怒りの収まらないサイコミュは・・・盗賊団と、私以外の村人を全て
 殺し、この村を完全に破壊して去っていったわ・・・」
ダマスクス「・・・それで、この村は壊滅しているんですね・・・そうですか・・・」
ジェーン「・・・サイコミュの時間はここで止まってしまったのね・・・」
ダマスクス「謎が解けましたよ。10年前猛威を振るった盗賊団、今で言う血の涙ブラッディ・ティアーが
 突如滅びた謎が・・・師匠先生の仕業だったんですね・・・」
ミー「サイコミュは・・・おそらく・・・アーウェルンクスの力を使って・・・姉さんと母さんの時間を戻す
 つもりなのよ・・・」
ユラ「つまり、生き返らせるってこと?」
ミー「ええ、失ったものを取り戻したいという気持ちは私にもある・・・だけど、だからといって死者の魂を
 弄ぶなんてことが許されるわけが無い!」
ジェーン「それとゼフィラの復活と・・・どんな関係があるの?」
ミー「死者蘇生装置はゼフィラで既に完成されていた機械らしいの。サイコミュはゼフィラを復活させる事に
 よって死者蘇生装置を作り上げる事無く蘇生を行うつもりなのよ。」
ダマスクス「なるほど・・・」
ユラ「OK、分かった、じゃこうしちゃいられないぜ・・・とっととサイコミュの野郎をぶっ斃してあいつが
 間違っていたんだってことを認めさせようぜ」
ミー「ええ、そうね・・・行きましょうか・・・ルーデンス雪原に眠る遺跡・・・クラミツハへ・・・」
ユラ「・・・雪原って聞いただけでも寒そうだよな・・・」
ジェーン「文句言わない。」
ユラ「へいへい・・・」
一方、クラミツハの遺跡では・・・
リーサル「ヤツラ、来ますかね?」
フィー「さぁ?来るでしょ・・・」
デュラク「年寄りにこの寒さはこたえるわい・・・」
サイコミュ(ミーにジェーン、ダマスクスにユラ・・・待っているぞ・・・お前たちが来るときを・・・)
サイコミュの思惑は・・・一体!?


続

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