S.B.J.
FILE016 〜ラスカット演説〜



氷銀河の南に位置するラスカット・・・一行はついにその場所へとたどり着いた。
ジェーン「ここが・・・ラスカット?」
ユラ「活気の無い街だなぁ・・・」
イオン「そりゃそうでしょ、血の涙ブラッディ・ティアーに占拠されてるんだから」
ユラ「あっそ・・・」
ジェーン「あれ?そんなことよりダマスクスは!?」
ユラ「・・・いねぇな・・・」
イオン「シルビアさん、どこに行ったか分かる?」
シルビア「・・・」
と、そこへ・・・
ダマスクス「やぁ、みなさん、ちょっと情報収集をしてきましたよ。」
ジェーン「酒場にでも?」
ダマスクス「ま、そんなものです・・・ええと、仕入れた情報はですね・・・もうまもなく血の涙ブラッディ・ティアーの総帥が
 ・・・あ、来ましたね・・・」
広場に集まる人々・・・そして、4人の男女が壇上に立つ
*「聞け!諸君!いよいよ我等の計画もここまで来た!偉大なる魔王、アーウェルンクスの力を手中に・・・
 世界を支配する・・・」
ジェーン「世界征服ねぇ・・・」
ダマスクス「今演説を行っているのが総帥のハーデン・ルーラー・・・後ろにいる3人がハーデン直属の四天王
 ・・・」
イオン「なんで四天王なのに3人なの?」
ダマスクス「知りませんよ。とにかく、あの3人の名前は右側の女性がフィー・ネスゥル、攻撃魔法を得意と
 するそうです。真ん中の男性が、リーサル・ラシフォル、剣腕は凄いそうですよ。最後に左側の御老体が
 デュラク・ルース・・・何でも兵器開発のスペシャリストだとか」
ジェーン「最後のだけ自分の力が凄いってんじゃ無いと思うんだけど・・・」
ハーデン「かつて時の皇帝、ゴッシュ・シン・フェイリスが作り上げた・・・アーウェルンクスの力を取り
 込んだ魔剣・・・偉大なる十字剣グランドクロスはラスカットの遺跡にある!」
一同「オオ!!」
ジェーン「アーウェルンクスの力を取り込んだ魔剣・・・?」
ダマスクス「伝説の剣が存在するとは驚きですね」
イオン「見てみたいよね、お兄ちゃん♪」
ユラ「おっし!早速・・・」
ジェーン「待ちなさいよ・・・」
ユラ「何?」
ジェーン「その遺跡ってのも血の涙ブラッディ・ティアーに占拠されているんでしょ?」
ダマスクス「まあ、そうでしょうねぇ・・・」
シルビア「・・・正面突破しない限り入れない・・・」
ジェーン「そ、突破するにしろ、応援を呼ぶでしょ?」
ダマスクス「あの3人の力は未知数ですが・・・なるべく戦いたくない相手ですね・・・」
ユラ「・・・じゃ、夜襲?」
ジェーン「・・・そうする?」
ダマスクス「そうと決まれば!」
ジェーン「酒場へ直行ってわけ?」
ダマスクス「・・・」
ハーデン「・・・今こそ全世界に我々の力を見せ付けてやるのだ!!」
一同「オオオ!!」
演説もいつのまにやら終わる
ジェーン「我々の力って・・・アーウェルンクスの力でしょうが・・・」
ぼそっと呟きながら酒場へ行くジェーン
イオン「でもハーデン四天王の4人目って一体どんな人なんだろう?」
ユラ「さぁな・・・」
ダマスクス「聞いた話ですと女性であるらしいが、滅多に姿を現さないので血の涙ブラッディ・ティアーの組織員ですらよく知らない
 んだそうです。」
ジェーン「つまり、影が薄いってわけ?」
ユラ「うん?影の濃さはみんな一定だと・・・」
ジェーン「その影じゃないわい!」
ゴスッ
ユラ「うごおっ!?」
鉄拳制裁
ジェーン「で、ラスカットの遺跡ってのは・・・?」
ダマスクス「もともと坑道として宝石の発掘のために掘られた穴から偶然見つかったらしいですよ。何でも
 ゴッシュ・シン・フェイリスの名が刻まれていたから・・・間違いなく偉大なる十字剣グランドクロスはそこにある・・・
 とのことです。」
と、その時
ドオンッ
一同「何だ!?」
*「誰かが、遺跡の守りを強行突破してやがる!!」
ジェーン「まさか・・・ケイン!?」
ダマスクス「行ってみましょう、この混乱に乗じて遺跡の中に入れるかもしれません」
果たして強行突破を仕掛けた人物とは!?


続

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