S.B.J.
FILE015 〜天眼の錬金術師アルケミスト



エンケラウで飲みすぎた一行・・・2日酔いも覚め、ラスカットへ行こうとした時、それは起こった・・・
ユラの仇敵でダマスクスの師匠先生が現われたのだ・・・全く持って歯が立たなかったが、サイコミュは
ジェーンを見つめ、そして消えてしまった・・・
ユラ「くそっ!くそっ!くそっ!!」
ダマスクス「ま、まあ、落ち着いて、とりあえずお酒でも飲みながら・・・話しましょう・・・シ・・・
 ルビアさんも・・・どうで・・・すか!?」
シルビア「・・・」
すっ・・・っと無言でカウンター席に座る
ダマスクス「美しいっ!!」
ジェーン「・・・言っとくけど、お酒は飲まないからね!」
ユラ「・・・ダマスクス、師匠先生ってのはなんだ?」
イオン「お兄ちゃん、尋問じゃないんだから」
ユラ「・・・」
ダマスクス「サイコミュは・・・私に錬金術アルケミーの全てを教えてくれた師匠先生・・・そして、天眼の
 錬金術師アルケミストとして名を馳せた錬金術師アルケミストでした。」
イオン「天眼の錬金術師アルケミスト!?・・・錬金術アルケミー界の頂点に立つ、あの錬金術師アルケミストなの!?」
ダマスクス「はい。イメージのみでの錬金術アルケミー、具現化を最初に実現した錬金術師アルケミストというのも、彼です。」
イオン「そんな凄い人がダマスクスの師匠先生だったんだ・・・」
ダマスクス「しかし、師匠先生は、ある日、全ての研究資料と研究施設を破壊して、私の元から去っていって
 しまったんです・・・」
ユラ「そして、今日再会したってわけか・・・?」
ダマスクス「ええ、そうです。」
ジェーン「ユラは・・・?サイコミュを憎んでいたようだけど・・・」
ユラ「あいつは・・・俺の両親を殺した・・・そして、オヤジの持っていた文献を盗んでいった・・・その時
 から俺はいつかあいつを斃すと決め、爺ちゃんの元で剣の修行に明け暮れたんだ・・・」
ジェーン「そんなことが・・・」
ユラ「で、ジェーン」
ジェーン「何?サイコミュのあの言葉?」
ユラ「ああ・・・」
ダマスクス「師匠先生は・・・あなたの事を知っている口ぶりでした・・・ジェーンさん、あなたは?」
ジェーン「あいにく、あんな人にあった覚えはないわ。何せ私はこっちの世界の住人ですら無いし・・・」
イオン「そうだよね。知っているわけが無いよね。」
ジェーン「でも・・・」
ユラ「何だ?」
ジェーン「私がこっちの世界に来るハメになった声・・・頭の中に響いた声が・・・サイコミュのものと似て
 いる気がした・・・」
ダマスクス「まさか師匠先生がジェーンさんを呼び寄せた!?」
ユラ「何の為にだよ!?」
ダマスクス「知りませんよ、・・・師匠先生の真意は・・・誰もわからない・・・僕ですら・・・計り知れない
 お方でしたから・・・」
イオン「あの・・・シルビアさん?」
シルビア「何?」
イオン「探していた人って・・・見つかった?」
シルビア「・・・」
首を横に振る
イオン「そっか・・・」
ユラ(ってかえらい無口だよな・・・知り合い?)
ジェーン(あんたは!!ライリンハルトの下山の時に逢ったでしょうが!!)
ユラ(あれ?そうだっけ?)
ダマスクス「人を探しているんですか!?でしたら僕が・・・」
ジェーン「あ〜〜、はいはい。」
イオン「でさ、ラスカットに行く予定は・・・」
ユラ「パスだ!パス」
イオン「え〜〜〜?!」
ユラ「刀が砕けちまった以上お前を守る事が出来ないからな」
ジェーン(言っている事はまともなんだけどなあ・・・)
シルビア「・・・マルス鍛冶屋」
ユラ「何?」
ユラ「マルス鍛冶屋・・・あのエンセラダス1頑固な鍛冶屋、ルイノ・マッコイか!?・・・あのヤロウが
 刀を打ってくれるとは思えんぞ!!」
シルビア「でも、腕は確かです・・・」
ユラ「そりゃそうだが・・・」
ダマスクス「とりあえず、行ってみましょうか?話は、それからですよ。」
果たして、新たな刀を打ってもらう事は出来るのか!?


続

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