ライリンハルトを降りて、ついにやって来ました、王都、エンケラウ！
ジェーン「図書館ってどこにあるのかしらね？」
イオン「う〜〜ん、分かんない。」
ユラ「ま、そんなときは酒場だろ。」
ジェーン「そうね、ユラ。」
ユラ「ん？」
ジェーン「お願いだから勝手にどっかほっつき歩かないでよ」
イオン「うんうん、絶対迷子になるからね。」
ユラ「・・・」
酒場
＊「スゲェよ、あの男・・・この店の酒を全て制覇してるぜ！」
＊「なんてヤロウだ！アレが・・・」
ジェーン「・・・酒仙の錬金術師（アルケミスト）・・・まさか・・・」
カウンターテーブルで酒を暴飲しているのは・・・
ダマスクス「マスター、このお酒アルコール度数が低すぎるんじゃないの？」
マスター「いや、結構高いですよ。」
ジェーン「・・・やっぱり・・・ダマスクス！！」
ダマスクス「うん！？あ、ジェーンさん、久しぶりですね。」
ユラ「何だ？俺は知らないぞ」
ジェーン「当たり前でしょう！アンタに逢う前に逢ったんだから」
イオン「ところで何を飲んでいるんですか？」
ダマスクス「えっと、何でしたっけ？マスター？」
マスター「スタテキール・・・アルコール度数６５．３％・・・」
ジェーン「・・・よくもまぁそんなキッツイ酒が飲めるわね・・・」
ダマスクス「そうですかね？」
ジェーン「ってかアンタ、研究所はどうしたのよ！」
ダマスクス「え？レシアさんがいるから大丈夫ですよ。」
そのころ・・・
レシア「ダマスクス！！！とっとと戻って来いぃいいい！！」
・
・・
・・・
イオン「おじさん、私にもあれと同じの」
一同「おいおいおい！！」
マスター「いや、おやめになったほうがよろしいですよ。」
ユラ「そうだぞ、肝硬変にでもなったら俺は・・・」
イオン「大丈夫だよ、お兄ちゃん♪」
ユラ「・・・なら仕方ないな」
ものすごい態度の豹変・・・
ジェーン「待ちなさい！！このっシス・・・！」
ごふごふごふ・・・
既に飲んでいる
イオン「ん〜〜、結構あっさりした飲み応え」
一同「何いぃいい！？」
ダマスクス「おお、結構いけるクチですね。」
ジェーン「で、ダマスクス、アンタは何でここにいるわけ？」
ダマスクス「噂で聞いたんですよ、ここらへんの近くで僕が探していた人物を見かけたってね」
ジェーン「探し人？あなたも？」
ダマスクス「へ？」
ジェーン「あ、いやなんでも無い。」
ダマスクス「そして、もう一つ。血の涙（ブラッディ・ティアー）がラスカットを制圧したって言う噂も聞き
　ましてね・・・」
ユラ「ラスカット・・・？」
ジェーン「巨峰の親戚か？なんてボケはお断りよ！ユラ」
ユラ「巨峰って何だ？」
ジェーン（ってこっちの世界に巨峰やマスカットはないんかい！！）
※ジェーン、痛恨の突っ込みミス！
イオン「エンケラウのすぐ南にある街だよ、お兄ちゃん」
ユラ「ああ、あそこか！」
ダマスクス「ええ、近々血の涙（ブラッディ・ティアー）のトップがやってきて正式に配下にするってな話です。」
ジェーン「それだと王都は黙ってないんじゃないの？」
ダマスクス「ええ、ですが、王都親衛隊１００人が、たった３人の部下に殲滅されたこともあって反撃できない
　状況にあるんですよ。」
ユラ「１００人がたった３人・・・かぁ〜〜そいつは・・・」
ジェーン「その３人がすさまじく強いか、親衛隊がすさまじくフ抜けていたかのどっちかね」
ダマスクス「・・・どっちもだったりして」
ジェーン「あはは、まさかぁ〜〜」
ダマスクス「そんな冗談はともかく、そのトップの顔でも見に行きませんか？」
ユラ「誰が・・・」
言いかけた瞬間
イオン「面白そう、見に行こう！」
ユラ「おうよ！世界を支配しようって輩の顔くらい覚えておかないとな・・・斃すとなった時に不便だしな」
ジェーン「それまで覚えているかどうか不明だけど・・・」
血の涙（ブラッディ・ティアー）と・・・いよいよ御対面！？


続