S.B.J.
FILE012 〜王都へ向かう者〜



何だかんだでウルズに到着した一行は、王都エンケラウへと旅を再会する。
ライリンハルト山脈下山中
ジェーン「ところで、エンケラウってどんなところなの?」
ユラ「どんな場所だっけ?」
ジェーン「・・・」
イオン「私は言った事無いから分かりません。」
ジェーン「・・・」
ガサッ
ユラ「何だ?」
キンッカインッ
剣と剣との交わる音そして・・・
*「ハッハッハァ!!」
ジェーン「・・・ケイン・・・」
*「くっ・・・」
素通りするわけにもいかず、近寄ってみると・・・
ケイン「おりゃああ!!」
ズドンッバガンッ
*「・・・」
キンッカインッ
動と静の勝負
ケイン「ウルフスラッシュ」
ドオウッ
センディングウルフを剣に放って炎の斬撃を与える
*「サイレント・エッジ」
音も無く舞い、音を立てずにケインに斬りかかる
ガキンッ
*「あっ・・・」
刀が弾かれる
ケイン「死ぃいい!!」
*「くっ」
絶体絶命のそのとき・・・
ユラ「フェイタル・ブロウ」
ドゴスッ
ケイン「んなっ!?」
剣閃が走り、ケインが吹き飛ぶ
ケイン「あぁあ〜〜〜れぇえええ〜〜〜!!!」
キラァ〜〜〜ン
吹き飛ぶケイン
ジェーン「・・・」
ユラ「危ないところだったな・・・」
*「・・・ありがとうございます。」
ユラ「さ、ぱっぱとエンケラウへ行くぞ」
ジェーン「待て待て待て!」
*「エンケラウ・・・?」
イオン「ん?どうかしました?」
ジェーン「ひょっとして、あなたもエンケラウに?」
*「ええ、私はシルビア、シルビア・ラン。・・・エンケラウまで同行してもいいでしょうか?」
ジェーン「決まり、早速行くわよ!」
イオン「シルビアさんはなんでエンケラウへ?」
シルビア「貴方達は・・・?」
ジェーン「ん〜〜、私はこの世界の人間じゃなくってね、元の世界に帰るための手掛りでもあればいいなって
 思ってね」
シルビア「アー・・・」
イオン「ん?」
シルビア「あ〜、いえ、なるほど、そうですか。」
シルビアは何を言いかけたのか?
ユラ「で、シルビアは?」
シルビア「・・・探しているんです・・・人を・・・」
イオン「そうなんだ・・・」
ユラ「ま、何でもいい、とにかく、行こうぜ・・・」
ジェーン「そうね、ケインあのバカが戻ってこないうちに・・・」
気を取り直して、一行は王都を目指す事に・・・
イオン「そう言えば、こっち側は死臭がしないんだね。」
ジェーン「ええ、そうねぇ、ウルズの聖なる結界のおかげかしら?」
シルビア「・・・ええ、ウルズの聖なる結界のおかげでウルズにも、またライリンハルト山脈から死臭が漏れ
 ないようになっている。ただ、風向きによってはこっちにも死臭が飛んでくることもある。」
ジェーン「ふ〜〜ん」
ユラ「博識だなぁ〜」
シルビア「・・・誰でも知っているはずですよ・・・」
ジェーン「シルビアが博識なんじゃなくってユラが愚鈍だってことよ!」
ユラ「愚鈍って何だ?素麺の親戚か?」
※それは『饂飩』では・・・?
ジェーン「・・・もういい!!」
・
・・
・・・
そして、ライリンハルトを降り、王都、エンケラウはもう目の前・・・
シルビア「あ、では、私はここで」
イオン「え?もう?」
ジェーン「エンケラウはもう目の前よ・・・」
シルビア「ええ、だからここまで来ればもう安心です。」
ジェーン「・・・そう、じゃあね、シルビア。」
シルビア「はい・・・ジェーンさん・・・」
ジェーン「何?」
シルビア「元の世界に戻れるといいですね。」
ジェーン「ええ・・・そうね。」
そう言ってシルビアは去っていく
ユラ「何か気にならない?」
イオン「ひょっとして居づらかったのかな?」
ジェーン「そうかもしれないわね。」
イオン「それはともかく、早くエンケラウへ行こう」
ユラ「おうよ!」
ジェーンが元の世界へと戻る為の手掛りは・・・見つかるのか!?


続

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