S.B.J.
FILE005 〜錬金術師の街へ〜
盗賊殺しの異名を持つグレオ古物商からの盗みに成功したジェーンの名はグレオ全体に轟き、ジェーンは一躍
有名人に・・・は、なってなかった
ジェーン「ま、そりゃそうでしょ!盗みに入ったとことか誰も見ていないんだし・・・」
その代わり、街では『ジェーンはどんな盗賊なのか』という話題で持ちきりだった
*「あのグレオ盗賊団を出し抜いたんだぞ、きっとそりゃすごいうでの持ち主に決まってらい」
ジェーン(グレオ盗賊団の腕がヘボいと思うのは私だけかしら?何の計算もせずに盗みに入って・・・よくも
まぁこれまで捕まらなかったものねぇ・・・ファイロが居たら最初の犯行でお縄よ!)
そうそう、結局グレオの街では元の世界に戻る為の手掛りは何も得られなかった。それどころか、この世界に
迷い込んだ人間の話すら他に類を見なかった・・・
ジェーン(インセンディオのヤツぅ・・・って、あいつにあたってもしょうがないか・・・)
と、言う事で(他にめぼしいものも無いので)ジェーンはグレオの街を後にすることに・・・
ジェーン「そう言えば、弾も残り少ないんだよね・・・この世界は魔法が発達した世界だから望み薄そうだし
・・・かといってイザと言うときに使えないってのも困るし・・・」
グレオの街から東へ歩いていくと、そこは錬金術師(の自治する町、アルエド
ジェーン「情報収集には酒場よね。」
と、言うわけで早速アルエドの酒場へと向かう
マスター「お客さん、そろそろ帰ってくれませんかねぇ・・・」
*「何を言うんです、まだまだこれからですよ!」
1人暴飲する男性とそれを止めるマスター
ジェーン「何?アレ?」
*「ん?ああ、あいつはダマスクス・ジュエルとかいう錬金術師(でな、アルエド1の酒豪と呼ばれている男
で、その酒豪ぶりについた2つ名が『酒仙の錬金術師(』よ!」
ジェーン「へ・・・へぇ・・・」
ジェーン(錬金術(・・・面白そう。)
*「もし、錬金術(に興味があると言うのならば、この街にある研究所を尋ねてみるといいぜ。」
ジェーン「ありがとう。」
研究所に行く前に
ジェーン「ねぇ、マスター」
マスター「えっと、はい、なんでしょう?」
ダマスクスの相手を一旦やめて
ジェーン「この世界に迷い込んだ人間について何か知らない」
マスター「ん?数日前にガンプの森に・・・」
ジェーン(そりゃあたしだ。)
ダマスクス「この世界に迷い込んだという話じゃなく、この世界から突然消えてしまったって話なら聞いた
ことありますね。」
ジェーン「へ!?」
ダマスクス「詳細は不明ですよ、なんせ100年以上は昔の話ですからね。」
ジェーン「そう・・・」
ダマスクス「さてっと、そろそろ錬金術(の研究に戻りますかね」
マスター「おう、とっとと戻ってくれ!!」
ダマスクス「いや、その前にもう10杯!」
マスター「帰れぇええ!!!」
・
・・
・・・
マスターとダマスクスの闘争は置いといて、ジェーンは錬金術(研究所へと向かう
ジェーン「すいません。錬金術(について知りたいんですけど・・・」
*「困りましたね。」
ジェーン「へ?何がですか?」
*「今、所長は留守なんですよ。多分酒場に入り浸っていると思うんですが・・」
ジェーン「酒場に入り浸っているって・・・まさか・・・」
*「あ、今帰ってきましたよ」
ダマスクス「もう1杯くらい飲んでいたかったのになぁ・・・」
ジェーン(やっぱしアンタですかい!)
ダマスクス「あなたは・・・さっき酒場で・・・」
*「所長、お酒を飲んでいる場合じゃないですよ。いいですか・・・」
ダマスクス「あ〜〜、心配は要らない。お金なら精製したオリハルコンを売って何とかしているから」
*「そういう問題じゃないです!」
ダマスクス「それで・・・?」
ジェーン「・・・」
ダマスクス(に教わるのが不安になったジェーンであった・・・
続
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