Last Banisher
放浪の36 〜帝国プルートーの”焦り”〜



エンセラダスでネプテュヌスを打ち破ったアンナ・・・そのころ、プルートー帝国では・・・
*「どういうことだ?ジャミル!」
ジャミル「・・・何か?」
*「エンセラダスに派遣した部下の情報では、ネプテュヌスは生きた兵器バイオ・アームズの暴走によって死んだ・・・と」
ディグドラス「ほう・・・それは一体どういうことだ?」
*「自分の血を媒体に使ったんだ・・・暴走の危険は無いんだろ?」
ジャミル「ああ、そうだ・・・」
*「だったら何故!」
ジャミル「血が・・・本人に反感したか・・・」
*「そんなことはありえんよ」
ジャミル「・・・詳しく調べたい・・・その時、何か変わったことは?」
*「だったらコレでも見ていろ!一部始終を記録したディスクだ!」
と、言うことで、ディスクの内容を見る
ディグドラス「・・・確かに・・・」
ジャミル「む!?死兆星の2振り!?」
*「何だ?そりゃ?」
ジャミル「その昔、作られた生きた兵器バイオ・アームズ・・・相手の血を吸わないと収まらないという殺人刀・・・しかし、
 コレを自在に操ることが出来た者など誰一人として居なかったはずだが・・・」
*「相手の血を吸う生きた兵器バイオ・アームズ!?」
ジャミル「そうだ・・・だから、見ろ、剣を受けた後に暴走している。これはつまり生きた兵器バイオ・アームズに媒体として
 使われた血を吸われたことにより、生きた兵器バイオ・アームズがネプテュヌスから離れたんだ・・・だから、暴走して
 しまったんだ・・・」
ディグドラス「それは・・・厄介な兵器だな・・・」
ジャミル「ああ、迂闊だったな・・・まさか血を吸う兵器を扱える者が存在しようとは・・・」
*「で、今後の対策とかはあるのかよ?」
ジャミル「多少扱いづらくなるが、仕方が無い・・・プロテクトをかけるしかあるまいな・・・」
*「プロテクト?」
ジャミル「そうだ、今までは血の媒体にプロテクトをかけず、兵器にコーティングしている状態で造ってきた
 このおかげで使い手と完全に同調し、遺憾なく力を発揮することが出来た・・・しかし、なんらかの原因で
 血が失われてしまうと暴走する。」
*「で、プロテクトをかけるとどうなる?」
ジャミル「滅多なことで血が失われることは無い。つまり、暴走の危険は格段に下がる・・・だが、防護を
 かけることで兵器の威力は多少失われてしまう。」
*「おいおい・・・どうするんだよ・・・」
ジャミル「・・・そうだな・・・手動でプロテクトをかけたり外したりするようにすれば・・・問題無かろう」
*「なるほど。」
ディグドラス「では・・・早速プロテクトをかけた生きた兵器バイオ・アームズを造ってもらおうか・・・ウェヌス・エルズナー」
ウェヌス「はっ・・・」
ディグドラス「その生きた兵器バイオ・アームズを持ってこの女を殺して来い!」
ウェヌス「御意・・・」
ルーツ「待て!待て待て!」
ウェヌス「ああ?何だ?ワーグナー家の旦那よ・・・」
ルーツ「娘を殺すなど言語道断だ!」
一同「何ぃ!?」
ディグドラス「娘だと!?」
ルーツ「ああ、間違いない、この映像に映っているのは我が娘、アンナ!だから、アンタら!娘を殺すことは
 儂が許さんぞ!!」
ウェヌス「やれやれ・・・困った暴力娘だな・・・」
*「仕方ない・・・無傷で捕まえてくるしかなかろう・・・」
ウェヌス「・・・ネプテュヌスを殺した罪を償わせたいところなんだがな・・・」
ルーツ「よかろう、ならば・・・私が・・・」
*「旦那様!?」
ルーツ「・・・金でね」
一同「おいおい!!」
※金で解決するんかよ!アンタは!!
ウェヌス「・・・ま、いい・・・ジャミル・・・とっとと俺に俺専用の生きた兵器バイオ・アームズを造ってくれよな!」
ジャミル「ああ、分かった・・・」
カツカツカツカツ
そういい残し、ジャミルは自分の研究室ラボへと帰っていく
ディグドラス「・・・」
プロテクトをかけた生きた兵器バイオ・アームズ・・・それはいかなる威力なのだろうか!?


続

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