Eighter -Verdant Nightmare-
5ther 〜月面に兎が舞った B〜
#3
レース・アルカーナ「彼女の名前はトバリ」
一同「トバリ!?」
容姿から分かる通りこの世界の人間ではない。
レース・アルカーナ「彼女は今より数百年前、突如としてこの世界に、リマスティ・ルナに迷い込んだ……」
彼女は記憶を失っていた。それでも、彼女は元の世界に戻りたいと思っていた。
そんな彼女の願いをかなえるべく、リマスティ・ルナの民は尽力したのだが、遂に彼女は元の世界に帰ることは
できなかった。
白拍子かれん「あぁ、うん……それで?」
レース・アルカーナ「待て待て、ここからが重要な部分なんだ」
白拍子かなり「漢なら黙って最後まで話を聞くものよ、かれん」
かれん「いや、私女なんですけど……」
ズドンッ
かれん「へげっ!?」
的確な突っ込みに対して、かなりは真殺影刃(鉄扇)による鉄槌を下す。
かれんが物理的に静かになったところで、レース・アルカーナは話を続ける。
レース・アルカーナ「ある時、リマスティ・ルナにトバリがやってきた世界とはまた異なる世界から破壊神が侵攻
してきた」
上(総介「なるほどな、つまり、それが……」
レース・アルカーナ「そうだ。浚澄羽帝(世界から来た破壊神だ!」
茜瑙哭((鵺帛主(世界に侵攻してきた微朱主(配下の破壊神は二柱……)
女王禍((『蒼天』は前回再封印に成功した。ならば……)
奠夷瑪((この地に封印されているのは間違いなく『旻天(』の破壊神……)
レース・アルカーナ「リマスティ・ルナに恩義のあるトバリはその破壊神と闘い、激闘の末に封印することに成功
したという」
だが、残念なことに、トバリはその時の傷が原因で亡くなってしまった……とレース・アルカーナは締める
梓與鷹(「あっ、もしかして帳(の星珠って……」
その時、與鷹(はある事に気づく。
帳(の星珠の『トバリ』とは夜の帳(などの意味……つまり、幕のことではなく、この兎人、トバリの事であると
そう、帳(の星珠の力を駆使して彼女は破壊神を封印することに成功したのだ。
上(総介「これで貴様が悠長にしている理由も分かった」
與鷹(「総?」
與鷹(は当初、封印された区画へ侵入するのは奴らにとってしても困難なものだろうと考えていた。
しかし、奴は浚澄羽帝(世界の破壊神に連なる存在。人の手によって作られたモノは神の前には無力当然……
#4
山咲(桜「……そういうことですか……帳(の星珠によってその破壊神は封印された。そして、帳(の星珠はこの世界と
は異なる世界の住人、トバリが持っていた代物である」
與鷹(「お、おい……それじゃあ、まさか……まさか……宝石で作られたという地球儀、アースベリルの日本列島だ
けが左右逆になっているのは……」
レース・アルカーナ「そうだ、アレは地球ではない……この世界の、という意味でな」
アースベリルはトバリが元居た世界の地球を模して作られた地球儀。そして彼女がいた世界では日本列島はこの
世界とは左右逆の形をしていた。それだけの話だ。
かれん「で、結局はどういうことなわけ?」
総介「実際に確かめてみるとしよう」
かれん「あ、ちょっと……」
ひとまず、総介の後を追い、一行は先へと進む。
ここで、話はアースベリルとムーンパールを手に入れた褐色の怪しいメイドさんに移る。
メイド「これは……どういう?」
褐色の怪しいメイドさんは最初からサンシトリンを持っていた。だから、これで三つ全てが揃い、封印されてい
る『旻天(』の破壊神を解き放つことができると考えていた。
ところが、封印の儀式のための台座はなぜか四つあった。
メイド「月と太陽と地球……もう一つはなんだ!?はっ……」
と、その時、何者からやってくるのを察知し、褐色の怪しいメイドさんはすぐさま姿を消す。(物理的に)
総介「これがその答え……と、言うわけだ」
桜「帳(の星珠は太陽、月、地球の三種類を模した宝珠だと言っていた。しかし、三種類あるとは言ったが、三個だ
とは言っていない……」
三種類と三個では意味が違う。
白拍子かんな「トバリのいた世界には、月が二つあった……それが答えです」
メイド(なんだと!?)
かれん「なるほどね、要するにルナツーや5thルナみたいなものってわけね」
一同「……」
絶対に違う。と一同が心の中で突っ込んだ瞬間であった。
総介「さて、レース・アルカーナ、お前は最後の一つを持っているな?」
レース・アルカーナ「……あぁ」
総介「ならばそれを俺によこせ!」
ふおんっ
少しすると、突如総介の頭上が歪み、空色の輝きを持つ宝珠が落ちてくる。ソレこそが帳(の星珠最後の一つ。
続
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