Eighter -Verdant Nightmare-
4ther 〜親鳥を堕とす勢い C〜



#5
闍鸞(じゃらん)「このタブレットであなたも今日から不幸とはおさらば。今なら一粒百万円とお得な値段!」
梓與鷹(よたか)(高ッ)
(かみ)総介「フッ、錠剤だけに浄財とは巫山戯(ふざけ)ているにも程がある」
 謎の怪しいクスリ……錠剤を買うことが浄財となるわけだ。
※駄洒落かよ!
闍鸞(じゃらん)「貴様は……信者ではないな!何者だ!?」
総介「(かみ)総介、警察だ!」
一同「警察ぅ!?」
 いつもならばSRAPと言うところだが、ソレを言っても分からぬような相手には、普通に警察と名乗ったほうが早
いというわけで総介は警察と名乗った。
※え?この前一般人相手にSRAPって名乗ってたよね?
総介「善鸞会教祖、闍鸞(じゃらん)!貴様を詐欺、恐喝、婦女暴行……などなど数々の罪で逮捕する!」
 そのまま総介は令状を見せびらかしそう続ける。
闍鸞(じゃらん)「な、なにを……いや、なるほど、貴様もまた正義感溢れる無謀な警官の一人と言うわけか……」
 愚かな……今まで正義のために私に歯向かってきた者はみな死んで来た。貴様もまたその一人に過ぎん!などと
豪語する闍鸞(じゃらん)
闍鸞(じゃらん)「こう見えて私は仏門獄曼掌(ぶつもんごくまんしょう)を少々(たしな)む。貴様にも仏の慈悲を与えてやろう!」
與鷹(よたか)「なっ、こいつ、大神の降真靈(こうしんりょう)なのか!?」
闍鸞(じゃらん)「懐かしい響きだな……確かにかつて私は大神の降真靈(こうしんりょう)にいた……ならば分かるだろう、仏門獄曼掌(ぶつもんごくまんしょう)の恐ろし
さを」
総介「分からんな……実際に見せてもらおうか?」
闍鸞(じゃらん)「さほど死に急ぎたくばッ!煩濃猖弦錐負拳(ぼんのうしょうげんすいふけん)!」
 ゴガガガガガガガガッ
 荒れ狂う拳打の嵐が総介に炸裂……しない!?その拳は全て蒼王の刃(ブルーロード)によって防がれる。
闍鸞(じゃらん)「な、なんだと!?」
総介「フッ、少々(たしな)む程度の拳では俺に届かない」
闍鸞(じゃらん)「いいだろう。ならば少し本気を出してやる!奇命無靈咒如来(きみょうむりょうじゅにょらい)!」
 ドカッ
闍鸞(じゃらん)「へぐっ!?」
 だが、遊びは終わりだとでも言わんばかりに総介のチョップがヒットし、そのまま闍鸞(じゃらん)は気を失う。
一同「な、なな、なな!?」
 突然の教祖の逮捕に、信徒たちは唖然とする。まぁ、無理もない話である
総介「お前ら、善鸞会は今日で終了だ!とっとと去れ!」
 そして、騒然とする信徒どもを総介が一喝。かくして会合は終了した。

#6
総介「お前も、これでいいだろう?あとは法の裁きに任せろ」
黄庄址夢(きあつ・あとむ)「ぐっ、ぐぐぐっ、ぐっ……」
 できればこの手でブチ殺したかった……しかし、全ては終わってしまった。
 がっくりと項垂れる址夢(あとむ)を見て、総介は奴の復讐はここに終わったのだと判断した。
山咲(やまざき)桜「さて、いろいろ予定が狂ってしまいましたが、後は当初の目的通りアースベリルを奪還すれば作戦は終了
ですね」
與鷹(よたか)「そう……だな……」
 闍鸞(じゃらん)が立っていた奥には煌びやかな厨子(ずし)が設置されていた。
 どう考えてもこの中にアースベリルが安置されているのは明白である。
與鷹(よたか)「おお、これか……本当に日本列島が左右逆になってるな」
 バァンっと勢いよく厨子(ずし)を開け、中に安置されていたアースベリルを見ながら與鷹(よたか)がそんなことを呟く。
 そして、與鷹(よたか)がアースベリルに手を伸ばした次の瞬間、横からそれを掻っ攫うものが現れた
與鷹(よたか)「何!?」
 それは址夢(あとむ)であった。
白拍子かんな「気を付けてください。アレは、何かに操られています」
與鷹(よたか)「なんだって!?」
 しかし、言われてみれば、與鷹(よたか)にも反応できないほどのスピードで横から掻っ攫うなど普通の人間に出来る芸当
ではない。
址夢(あとむ)「これは、慰謝料代わりに貰っていく」
総介「そうはさせんっ!」
與鷹(よたか)「あっ、お、おい総……」
 與鷹(よたか)が飛び掛かるより前に、総介が蒼王の刃(ブルーロード)を振りかざして襲い掛かる。
 それは、まるで殺してでも奪い取る覚悟があるかのようだった。
 ずぶずぶっ
與鷹(よたか)「なっ、消えた!?」
 しかし、総介の凶刃が址夢(あとむ)に届くよりも前に、址夢(あとむ)の体は影に飲まれて消えてしまった。
総介「チッ」
 今、完全に殺すつもりだっただろう?と與鷹(よたか)は総介に問いかけようとした。
 ふおんっ
與鷹(よたか)「うおっ!?びっくりした」
 しかし、突如空間スクリーンが出現し、ルシャが顔を出す。
ルシャーティー・エィユゥミス「緊急でお伝えしなければならないことがあります」
 いつものように『何日と何時間何分何秒ぶりですね』と切り出さないあたり、緊急を要していることが分かる。
※それってよく考えると喋っているうちに数秒経過するよね?とは言わない約束です。(何を今更)

#7
與鷹(よたか)「緊急の?」
ルシャーティー「はい。私が歴史の墓場で管理していた拠点から何者かにムーンパールが盗まれました」
総介「なんだと!?」
 ムーンパールとはその昔、Eighterがある研究所から窃盗……もとい、接収した薄紅色の巨大な真珠のことであ
る。だが、今はえらく懐かしい単語が出てきたな……などと感傷に浸っている場合ではない。
 歴史の墓場で管理しているオーパーツが盗まれたとあれば、ただ事ではない。そもそも歴史の墓場とはこの世界
とは異なる空間に存在する場所であり、通常、泥棒が盗みに入るなどと言うことはありえないからだ。
※まぁ、歴史の墓場にも住人はおり、その中に盗人もいるかもしれないが、今はそれはおいておく
與鷹(よたか)「しかし、一体、誰が何の目的で!?」
総介「……なるほど、つまりムーンパールとアースベリルは同じ目的のために作られたものということだな!」
 レース・アルカーナからの情報で、アースベリルの奪還に来た一行。
 そして、その目的は世界の破滅を防ぐことにある。しかし、アースベリルもムーンパールも奪われた今、全ては
手遅れなのではなかろうか?


END

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