Eighter -Scarlet Nocturne-
27ther 〜魔術師の業背負い A〜
#0
Uシレントワイザード、それはGB(殺しに加担した者、傍観した者を皆殺しにするために結成された私設兵団。
そして、彼女らは真っ先に居場所が分かっているEighter本部へと詰め寄り、エスティリオに尋問を開始した。
果たして、彼女の復讐は無事達成されるのか?!
#1
天四斗(、Eighter本部
化野梶太郎(「おいおい、もう間もなく来るって誰がだ?」
話の流れから有嗎幇(のあの二人だとわかりそうなものだが、しかし、世の中に絶対というものはない。故に梶太郎(
は聞いてみた……のかもしれない
※普通に分からないってのもどうなんだ……
古畑呂司(「本当に来る必要はあったんですか?」
新田姜馬(「これは俺たちに課せられた業だからな……」
ヴィルヘル・奈美「貴様ッ!」
満を持して現れた呂司(と姜馬(に対して尋常じゃない殺気を振りまく奈美。
呂司(「あ、あのメイドは……まっ、まさか、ヴィルヘル・奈美ぃ?!」
ビクリと体を震わせると、咄嗟に姜馬(の背後に身を隠す呂司(。そんなに彼女が恐ろしいのだろうか?
奈美「GB(様を殺した報いを受けてもらうぞ!」
姜馬(「……いや、俺は彼を殺してはいないが……」
奈美「黙れ!GB(様の殺害に加担した者、傍観した者も全て同罪!死ねェエエ!」
姜馬(「ヤークシュ」
叫ぶや否や一足飛びにかかり仕込みモップから一閃を繰り出す奈美。
ガキンッ
対して姜馬(はすぐさま魔形刀(を手にすると召喚呪術で巨大な爪を彷彿させる形状のカタールを作り、それを受け
る
姜馬(「許せとは言わない。だが、少し待ってほしい」
少なくとも、ヴァルカナ争奪戦が終わるまでは……その後ならばいかなる処罰をも受け入れようと豪語する姜馬(
であった。
呂司(「なっ、正気ですか!?」
まさかそんなことを言いだすとは夢にも思わなかった呂司(は思わず突っ込む。
※なお、余談だが勝手に呂司(の命運も決まりました。一蓮托生というヤツです。
奈美「それを決めるのは私ではないッ!お嬢様だッ!」
そりゃそうだ。
だが、例えそうだとしても、まだここで死ぬわけにはいかない。だから、全力で抵抗させてもらう!
#2
姜馬(「天翔ける氷影(」
ドドドドッ
奈美「甘いッ!」
ぶわっ
一同「何ぃ!」
奈美がいた場所、その地面から無数の氷の刃が出現、そのまま彼女を貫きにかかるが、しかし彼女は宙を舞いそ
れを回避する。
否、空を飛んでそれを回避する。
奈美「これが、私の幽闘術、迦楼羅の光翼(!」
私の信念は『お嬢様への献身』とか言い出しそうな騎士(いや、狐面のメイドですが……)がそこにいた。
呂司(「だが、空を飛べる程度で勝てると思ったら大違いだ!」
奈美「愚かな……ならば我が幽闘術の威力、身をもって知るがいい!」
姜馬(「滑空する氷輪(」
ひゅんっ
リング状の氷の刃を飛ばす姜馬(だが、奈美は迦楼羅の光翼(をもってしてそれを呆気なく回避すると同時に一気に
間合いを詰める。
姜馬(「速いッ?!」
懐に飛び込んだ奈美はそのまま仕込みモップで斬撃を繰り出す。
奈美「終わりだ!」
姜馬(「いや、まだだッ!」
ギンッ
だが、迫る凶刃を氷の爪で受け止める。
呂司((強い……これがデミカナリアクターか?!)
更にヴァルカナリアクターはこの上を行く……その事実に軽く戦慄を覚える呂司(であった。
ってか、シレントワイザードなんだったら召喚呪術使えよ!って思わず突っ込みそうになった呂司(であった。
※ド正論だが、奈美は魔術師じゃなくて、GB夫人(の付き人ですって言われたらそこまでだな……
姜馬((確かに、あのスピードは厄介だが……しかし……)
そして、苦戦している中でも姜馬(は情報収集と分析を怠っていなかった。
姜馬(「ならば、これはどうだ!氷河で騒乱せし猫の九尾(!」
ズドムッ
猫のような氷の魔獣が空を飛ぶ奈美目掛けて打ち出される。
姜馬((お前の幽闘術がいかに優れていようとも、翼を凍り付かされては飛ぶこともできまい!)
奈美(翼を奪う……着眼点はよかったが、残念ながら、私の幽闘術は召喚呪術を超えている!)
ズバンッ
一同「なに!?」
迦楼羅の光翼(が氷の猫を一刀両断。それは紛う事なき光の翼であった。
奈美「裁きを受けろ!」
そして、一瞬だが、呆けた瞬間が運の尽き。仕込みモップの一閃が姜馬(の腹に吸い込まれる。
続
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