Eighter -Scarlet Nocturne-
26ther 〜魔術師のやり直し A〜
#0
シレントワイザード、それは場違いな黒き遺物を使役して域外神(召喚を目論んでいた魔術師の結社だった。
なお、余談だがサイレントウィザードを無理やりローマ字読みしたものがシレントワイザードである。
そして、この結社は既に瓦解して魔術師は散り散りになってしまったが、これはそんなシレントワイザード再興
の物語である。
#1
千葉県某所
ここには地元の民から悪夢(の国と恐れられている屋敷がある。
※悪夢(の国っておい!確かに本家夢の国は東京ではなく千葉にあるけど……
そして、その屋敷の奥……寝室でこの屋敷の女主人はベッドの上で特注の抱き枕を抱きかかえながら両足をバタ
バタさせていた。
ちなみに、抱き枕にはなんか妙にキラキラ輝いている薔薇を咥えた謎の漢の姿が描かれていた。しかもYシャツ
が開けている。
そして、そんな女主人の下へ狐面をつけた一人のメイドがやってくる。彼女の名はヴィルヘル・奈美。
くれぐれもヴィル○ルミナと間違えないように注意お願いしたい。
※いや、そんな紛らわしい名前なのが問題だろ
ヴィルヘル・奈美「……」
寝室の前で部屋の中に入ろうかどうか思い悩む彼女。なぜならば、これから彼女は訃報を伝えなければならない
からだ。しかも、ブッチギリでド級の奴をだ……
奈美(果たしてお嬢様にこのことを伝えるのが本当に正しいことなのか……)
実はこれまでも、何度か訃報を伝えようとはしたが、その度にお嬢様の笑顔を失いたくない一心で言い出せずに
いた。
しかし、これ以上先延ばしても仕方がない……奈美は意を決して今日という今日こそは訃報を伝える決心をした
のだった。
奈美「お嬢様……」
*「ん?何!?」
まだまだ惰眠をむさぼっていたいのか、少し不機嫌の様子だ。
奈美「今日は、お嬢様にどうしてもお伝えしないといけないことがございます」
彼女の前に片膝をついて傅きながら奈美は言う
*「……ただ事じゃないようね……」
いつにも増して真剣な奈美に、彼女も抱き枕をわきに置いてベッドに座って奈美の話に耳を傾ける。
奈美「……実は……GB(様が……お亡くなりになられました」
その訃報を聞き、お嬢様の顔から一切の表情が消え去った
*「嘘だッ!」
そして、間髪入れずに某雛○沢もかくやと言った感じで力の限り叫ぶ。
#2
何を隠そうこの悪夢の国に住んでいる女主人というのはかつてのシレントワイザード総帥、GB(のフィアンセであ
り、自らをGB夫人(と名乗る女傑なのである。
※ちなみに、余談だが先ほどの抱き枕の絵柄はGB(である。
GB夫人(「どうしてなのかなかなカナカナカナカナカナカナカナカナカナ……」
メガシンダ状態で世にも恐ろしいヒグラシの物真似を行いだすGB夫人(
奈美「お嬢様、ひぐらしの○く頃にのようになるのはおやめください」
GB夫人(「誰?」
そんなメイドの諫めも無視して、底冷えするような声音で一言、下手人は誰かと問う。
奈美「お……嬢……様?!」
見上げるとそこには……憎悪の空より来りて、正しき怒りを胸に……復讐の刃となる修羅が居た。
※なんやその微妙なデモ○ベイン
GB夫人(「必ず殺す!絶対殺す!何があっても殺す!」
奈美「で、ですが……」
首謀者のロズエリクは既に死亡しております……と静かに告げる。
GB夫人(「そんな……」
がっくりと項垂れるGB夫人(。
GB夫人(「だったら……加担した奴を殺す!傍観した奴も殺す!そして、ロズエリクも黄泉帰らせてから私自らが殺
す!」
お嬢様、お気を確かに……と寄り添おうとした次の瞬間、彼女は決意を新たに立ち上がってはそう告げたのだっ
た。
GB夫人(「おぉ、コロス!」
※いや、お前はどこのドン○ザウサーだよ
奈美「お嬢様……」
いや、黄泉帰らせるのならGB(本人にして幸せを掴んだらいいのではないでしょうか?と、思わず指摘しようとし
たが、しかし、メガシンダ状態で、ここではないどこか遠くを見ながらきひひひ……と不気味な笑みを浮かべてい
るGB夫人(にそれを伝えても届かないことは明白だった。
奈美(こうなった以上はお嬢様の好きにやらせるしかありませんね……)
今までの経験上から、諦めにも似た境地でそう考える。
奈美「ではこれより、シレントワイザードは活動を再開いたします」
GB夫人(「いえ、これより我らはU(シレントワイザードよ!」
それが、新しきシレントワイザードの名称である。
※いや、U(シレントワイザードって、U(ネオ○ジオングか〜い!
続
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