Eighter -Scarlet Nocturne-
22nder 〜影の中に輝く太陽 C〜
#5
乾藤葦嵩「では、始めようか」
いや、続けようの間違いなんじゃ?
梓與鷹(「……はっ、ちょっと待て……お前が乾藤葦嵩(なのか!?」
一同「何?!知っているのか?」
與鷹(「あ……う、うむ」
『あぁ』と言いかけて、ここはなんとなく、『うむ』と言っておかないといけないと思った與鷹(は瞬時に言い直
す。
與鷹(「奴が俺の知っている乾藤葦嵩(ならば……」
葦嵩(「貴様、俺の何を知っている、言ってみろ!」
與鷹(「お前は考古学者じゃねぇ!」
ましてやトレジャーハンターでもない。
出音(・グロウシュベル「どういうことだ?」
與鷹(「お前は嘘八百を並べてありもしない歴史を語る詐欺師」
葦嵩(「黙れ!どいつもこいつも威隻法腱(、威隻法腱(!誰も俺を認めようとしねぇ!」
お前はどこのア〇バだよ!
葦嵩(「だが、俺はこの遺跡を発見した!俺は天才だ!」
出音(「いや、遺跡を発見したから天才だってのは、なんか違うような……」
化野梶太郎(「おらあっ!」
ドゴオッ
古畑呂司(「ちょ、お前何やってんの!?」
突如、八つの犬の像の一つを殴り壊す梶太郎(。世界遺産を破壊するとは何事かと慌てふためく呂司(
梶太郎(「なるほどなぁ……」
しかし、その像の中身は鉄筋であった。この像はオーパーツだと言い張るのは明らかに無理がある。
つまり、それは葦嵩(が詐欺師であるということの証左だったんですよ、少佐ぁ!(誰が少佐だよ!)
與鷹(「それが奴のやり口だ。第一発見者とい嘯(いて、ここをインカ帝国の遺跡っぽく改造したんだろう」
葦嵩(「貴様ッ!」
※だから、南総里見八犬伝を無理くり英訳したような無茶苦茶なネーミングだったんですね
葦嵩(「許せねぇ、てめぇら生かして帰さんぞ!」
與鷹(「それはこっちのセリフだ!偽の遺跡をでっち上げて、歴史に名を残そうなどと不届きの極みッ」
怒りのポイントがどことなくずれている與鷹(なのであった。
葦嵩(「死ねコラ!貴様らは俺に近づくことすら出来ないんだよ!悌(・飛刃抜剣掌(!」
ドンッ
確かに、黒い衝撃波という拳打を飛ばす葦嵩(に一行は手も足も出ない
新田姜馬(「だが、ネタが分かってしまえば対処は簡単だ!」
と、思われたが、こちらには召喚呪術のプロがいる。魔術には魔術だ
#6
呂司(「ヘッ!残念だったな!お前の猛攻もここまでだ!」
なんで姜馬(じゃなく、お前が得意げなのか
姜馬((奴の繰り出すのタタールの黒き拳を我が召喚呪術・ヤークシュで止める!)
その上で一気に間合いを詰めて奴を倒す。その作戦に與鷹(も同意する。
姜馬(「来い、貴様に魔術の何たるかを思い知らせてやる!」
巨大な爪を彷彿させる形状のカタールを手に葦嵩(を挑発する姜馬(。
葦嵩(「いいぜぇ!その言葉、あの世で後悔しやがれ!悌(・飛刃抜剣掌(!」
ズドゴオンンッ
一同「なっ!?」
姜馬(「うぐお!?」
葦嵩(が繰り出す拳打を氷の壁で防ごうとした姜馬(だったが、しかし、氷の壁を砕いて姜馬(を吹き飛ばす
梶太郎(「おいおい、とんだ期待外れじゃねぇか」
呂司(「そんな……姜馬(様の魔術を上回る……だと?!」
愕然とする呂司(。
葦嵩(「フッ、もう一度言う!俺は天才だ!」
勝ち誇ったかのような顔でそんなことを宣言する葦嵩(。だから、お前はどこのアミ〇だよ!
與鷹(「いや、違うぞ」
呂司(「え?」
與鷹(「奴は魔術師であると同時にヴァルカナリアクターだ!」
姜馬(「ぐっ……そ、そうかッ!」
よろけながらも與鷹(の言葉を受け、姜馬(も悟る。
これがもし純粋に召喚呪術同士のぶつかり合いであれば、姜馬(が競り勝ったであろう。しかし、葦嵩(はヴァルカ
ナの力(と幽闘術)を駆使してそれを覆したのだ。
姜馬((俺としたことが……ぬかったか!)
『この海のリ〇ク、一生の不覚!』とでも言いだしそうな雰囲気の姜馬(だった。
旧透水(「ここハ俺ノ出番だナ……」
と、いうわけで相手が拳打を飛ばすならば、こちらは気弾を撃つ。透水(の幽闘術、覇道色の闘気(の出番である。
葦嵩(「おおおっ!悌(・飛刃抜剣掌(!」
透水(「覇道色の闘気(、鶺鴒眼(!」
ドドンッ
黒き衝撃と気弾が激突し相殺される
葦嵩(「なるほど……少しは楽しめそうだな」
ニヤリと笑みを浮かべる葦嵩(。
與鷹(「お前の相手は一人じゃないぞ!」
この隙に間合いを詰めて背後より襲い掛かる與鷹(。
※いや、双狼拳の伝承者として背後からの不意打ちはいかがなものか……
続
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