Eighter -Scarlet Nocturne-
9ther 〜魔影の中に有ル哉( A〜
#0
ヴァルカナ争奪戦。ソレに真っ先に手を出したのは中華マフィアの有嗎幇(だった。
しかし、最初に手を出して以降、有嗎幇(は鳴りを潜め、代わりにノース光輪結社が台頭していた。
そして、今、再び有嗎幇(が動き出す……かもしれない
※いや、断言しないのかよ
#1
中国、四川某所。
そこには地元の人も近寄らない要塞のような建物がある。その名も越賭台(
そして、そんな誰も近寄らないこの場所に、今、一人の漢が忍び込んだ。
ジョスィフ・クロード「十年……か……」
しみじみと呟くジョスィフ。しかし、彼は十年ぶりにここを訪れたわけではない。
ジョスィフ「まぁ、我らノース光輪結社から十年も逃れられるとは、大した奴らだったとでも言っておくべきか」
*「いや、貴様らが五年の間、俺を探すことができなかった……そういうことだろう?」
ジョスィフの背後に現れる一人の漢。彼は梅毒竿(。猫耳萌(の一つ前の有嗎幇(盟主である。
ジョスィフ「五年前、貴様がノース光輪結社を裏切り、奪い去ったヴァルカナを、そろそろ返してもらおうか」
梅毒竿(「嫌だといったら、どうする?」
ジョスィフ「その時は、死ぬだけだ?」
ぐっと右の拳を握って見せつけるジョスィフ。正確にはその手に刻まれしヴァルカナを見せつけているのだ。
毒竿(「ヴァルカナリアクターか……」
ジョスィフ「そうだ、死にたくなければヴァルカナを返せ!」
毒竿(「だったら、やってみるんだな……最も、お前にそれができればの話だが」
ジョスィフ「ハッ!」
ならば、望み通りに、我が幽闘術、月の御手(の前に砕け散れ!と拳を構えたその次の瞬間、背後に気配を感じる。
そこには真っ黒なボディースーツに身を包んだ一人の女が立っていた
ジョスィフ「……そうか、貴様には貴様の命令に忠実に従う戦闘人形がいたんだったか……」
彼女は梅毒鞘(。毒竿(の妹である。
ジョスィフ「だったら、貴様が先に死ね!月齢掌(・繊月(!」
拳に突如として浮かび上がる薄い三日月。その月齢が基本的に威力に比例するのが彼の繰る月の御手(だ
梅毒鞘(「ハッ!」
ドゴオンッ
ジョスィフ「何ぃ!?」
毒鞘(は敢えて飛び込むとジョスィフの拳を受け止める。これにはさしものジョスィフも驚きを隠せなかった
#2
毒鞘(「シャアァッ!」
拳を体で態と食らった毒鞘(はそのまま両手に持った小刀でジョスィフに襲い掛かる
ジョスィフ「ぬっ!?」
しかし、ジョスィフも数々の修羅場を潜り抜けてきた猛者である。すぐさま後方に飛び退り毒鞘(の攻撃を回避す
る。
ジョスィフ「貴様……」
本来ならば先ほどの一撃で勝負はついていたはずだが……と自分の拳をまじまじと眺める
毒竿(「ハハハ!どうだ!胸部装甲にて攻撃の衝撃を吸収する……これが毒鞘(が編み出した秘技!反射胸(だ!」
※胸部装甲とか言ってるけど、要するにおっぱいである。
ジョスィフ「巫山戯(るな!」
いや、誰だってそう思う
毒竿(「ハハハ!毒鞘(の反射胸(は今やマシンガンの弾すら弾き返す!」
※どんな鍛え方したらそんなおっぱいになるんだよ!
ジョスィフ「俺の幽闘術をなめるなッ!月齢掌(・蛾眉(!」
拳に刻まれた三日月が少し厚くなる。それは剣勇伝説YA〇BAに出てくる魔王〇みたいな演出だった。
ドゴオンッ
しかし、毒鞘(はまたしても胸部装甲(でそれを受け止める。
ジョスィフ「砕け散れッ!月齢掌(・有明!」
ズガァムッ
更に左拳も叩き込むジョスィフ。勿論、右拳と鏡合わせにしたかのような三日月が浮かび上がっていた。
ジョスィフ(クソがッ)
しかし、結果は同じだった。
それはまるで北斗〇拳の序盤、サザンク□スタウンでのケンシ□ウ VS ハ〇ト様のよう……
毒鞘(「ハアアッ!」
そして再び繰り出される毒鞘(の攻撃。しかし、そんな攻撃がジョスィフに通用するはずも……
ズドオンッ
ジョスィフ「ぐおお!?」
と、思った次の瞬間、衝撃波で派手に吹き飛ばされるジョスィフ
ジョスィフ「ガハッ!?……なっ、何が!?」
毒竿(「言ったはずだぜ。反射胸(とな……」
攻撃の衝撃を胸部装甲もとい、おっぱいで吸収するのがこの技の恐ろしいところではない。吸収した衝撃を反射
して攻撃に転ずるのが最も恐ろしい部分なのだ。
毒竿(「ハアアッ!」
ズダンンッ
ジョスィフ「うがあぁ!?」
更に、青龍偃月刀を取り出した毒竿(はそのままジョスィフの右手を切り落とす。
このまま勝敗がつくのだろうか?
続
前の話へ
戻る
次の話へ