#0
　これより語るは天四斗(あまよと)工業で十年前に起こった惨劇。
　あなたは、信じられますか？（いや、何を？！）
　果たして、君は事件の真相にたどり着く(生き延びる)ことができるか？
※いや、死ぬわけじゃないから……

#1
　天四斗(あまよと)工業、3-J
品辛斬子(ぴんから・きりこ)、風見原莉暗(りおん)「今日はお前たちに面白い催しものを持ってきた！」
一同「……」
　開口一番そんなことをヌかす天四斗(あまよと)のDr.キリコとGTRのタッグに一行は、またかよ……と、心の中で突っ込んだ
斬子(きりこ)「よし、入ってこい」
　そういわれて一人の生徒が入ってくる。
※ってか、お前、自分のクラスの授業はどうした！？
　……と、同時に突如流れ出す音楽。
　この世であなたと愛〜を手に〜〜入れるも〜の〜♪踊る人形の暗号はcome here at once、ahh〜謎がと〜けて
ゆ〜く〜〜♪
　（間奏）
　君はま〜だ〜、疑〜〜うことな〜〜く、息子からの電話で振り込んだ日々過〜ごし〜、今もずっと〜♪
　涙あふ〜れ〜止ま〜らなく〜て〜♪失う〜こと〜だけを〜教え〜てゆくつも〜〜り〜〜♪
※ってか替え歌なんなんだ……そして長い長い長い……
　彼女の名前は鈔金少(そうかね・すくな)。機械科三年の生徒だ。
鈔金少(そうかね・すくな)「私は機械科の鈔金少(そうかね・すくな)……ミステリー研究部の部長だ」
一同「待って、さっきの何！？」
斬子(きりこ)「成金だって登場時に新世界が流れるだろ？それと同じだ」
　ンなわけあるいかいッ！
　と、突っ込んでも仕方がないので、一行はひとまず話を聞いてみることにする。
少(すくな)「実は、今日はみんなにこの学校で十年前に起こった惨劇の真相を解き明かしてほしいと思っているんだ」
一同「いきなり凄いこと言い出しだ！」
　少(すくな)は語る。今から十年前、天四斗(あまよと)工業の屋上で一人の女生徒が殺された。
　そして、ミステリー研究部の部室から彼女の生徒手帳が見つかったことで事件の真相を解き明かそうと思い立っ
たのだという。
楸木(ひさぎ)秋「そもそもこの学校で殺人事件とかあったなんて初耳なんですが……」
莉暗(りおん)「何を言う。学校で殺人事件が起きたらもみ消すのが学校の義務だ」
一同「そんな義務あってたまりますかッ！」
　無茶苦茶なことを言いだすGTRに思わず突っ込みを入れる一行。
斬子(きりこ)「じゃあ、お前たちは殺人事件が発生した学校に入学したいと思うか？」
一同「そ、それは……」
　確かに、入学したくはないな……

#2
少(すくな)「話を続けますよ？」
一同「……」
　今から十年前、一人の女生徒が屋上で全身とき片栗粉塗れで死んでいるのを屋上でサボろうとしていた不良生徒
が発見した。
　死亡した少女の名は居羅童(いらどう)硝子
樫木堅(かしぎ・けん)「そこは精液じゃないんだな……」
少(すくな)「えぇ、当時、『ぺろっ、これはとき片栗粉？！』ってやった女生徒がいたそうです」
女子一同「……」
　ものすご〜〜〜く勇気がいる作業だ……あるいは、ビッチだったのかもしれない。
　死因は後頭部の打撲による失血死。服装が乱れていたことから彼女を押し倒した時に死んでしまったものと思わ
れる。
堅(けん)「そこでレイプ後に偽装する必要あったんですかね？」
秋「いや、そんなことよりも、失血死じゃなくて、出血死じゃないの？」
少(すくな)「……」
　おそらく、ひらがなで書かれて、小さいゆが消えていたんじゃないかと（いや、どこの、何の弁明！？）
　さておき、話を続けよう……
　当時、硝子は告白した男子生徒にフラれ、ショックから告白した男子にレイプされ、殺されたかのように見せか
けて自殺を図ったのだという。
少(すくな)「しかし、その……本物の……ア、アレを用意することができず、計画は失敗。自殺と断定されてしまったそう
です」
一同（いや、そりゃそうだろ……）
少(すくな)「しかし、真相は違った！」
　バっと生徒手帳を掲げて叫ぶ少(すくな)。
少(すくな)「これはミステリー研究部の部室……その先輩方の活動記録を保管していた段ボールの中から発見されたもので
す」
　そして、そこにはこう書かれていた……
　あなたがこの生徒手帳を手にしているということは、私は既にこの世に存在しないということでしょう……
　そして、それは私が殺されたということでしょう……
一同「どういうことだ！？」
　この手紙を〜みたいな件で、既に死んでいるってのはまぁ、よくある話だろうけど……殺されているってのは何
だか突飛な話だな……
少(すくな)「私はきっと……に殺される」
一同「え？なんて？」
少(すくな)「残念ながら、生徒手帳には肝心の犯人の部分が黒く塗りつぶされて読めないんです」
　だからこそ、みんなで事件の真相を解き明かしてほしいのだと少(すくな)はいう。


続