Eighter -Practical Era-
67ther 〜極寒の獄竜を討て A〜



#0
 レイドボス、それは、第八世代ポケモンDLCの……
※いや、レイ○ポスネタはもうええっちゅうねん!
 さて、前回、「まずは熱砂王・アンタレス」と言っていたのを覚えているだろうか?
 そう、今回は次なるレイドボス戦のお話なのである。

#1
 天四斗(あまよと)工業、3-J
品辛斬子(ぴんから・きりこ)「皆、先日はよく頑張ってくれた」
風見原莉暗(りおん)「皆が一致団結して一つの目標に邁進する。これはとても大事な経験だったと思う」
 いいことを言っている風だが、しかし、アンタらが熱砂王・アンタレスを倒して手に入るアイテムが欲しかった
だけですよね?とまるでチベットスナギツネに睨まれるかの如くな二人。
 しかし、彼女らの神経は図太く、これしきのことではへこたれないのが強みであった
※いや、少しは堪えてほしいんですが……
斬子(きりこ)「さて、レイドボスは何も熱砂王・アンタレスだけではない」
一同「でしょうねぇ……」
莉暗(りおん)「今度は雪原エリアのレイドボスをみんなで狩ろう!」
一同「で、今度はどんなドロップアイテムが欲しいんですか?」
 どうせまた撃破報酬が欲しいんでしょ?と一行は思っていた
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「皆で協力して一つの物事に立ち向かう。これは社会に出てからも大いに役立つことなんだぞ」
一同「言ってることは立派ですけどね……」
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「はぁ……」
 ため息を一つ。いや、ため息をつきたいのはこっちなんですけど……って思っていると、教師二人はこう続ける
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「確かに、撃破報酬の個別ドロップアイテムが欲しいのは認める。だが、それの何が悪い」
一同「開き直んな!」
 魂の叫びであった。
 なお、天四斗(あまよと)のDr.キリコとGTRの辞書には『懲りる』という項目がないので、そのまま生徒を無視して次のレイ
ドボスイベントについて話は進む。
斬子(きりこ)「次に我らが目指すのはグランド・エレ・トッケルタ大雪原」
莉暗(りおん)「そこに座す氷嵐竜・コキュートスを駆逐するのが次の目的だ!」
 さて、では、何か質問はないか?とか聞いてくるが、相変わらず、これで最後ですよね?という質問に対しては
無視を決め込む困った二人なのであった。
※いや、だったら質問を受け付けるんじゃねぇよ!
 ちなみに、決戦は一週間後。ある程度の猶予を設けてくれるのは唯一の救いかもしれない。

#2
 そして、運命の一週間後……
 一行はIFOにログインし、シアー王国の北に位置するグランド・エレ・トッケルタ大雪原に集合していた。
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「おし、全員いるな」
 とか言いつつやっぱり点呼はとらない。
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「ではこれより我ら修羅に入る!」
 そして、またどこぞの地獄公務員みたいな名乗りを行う。よほどそのフレーズが気に入ったのだろうか?
斬子(きりこ)「NPCに逢うてはNPCを斬り、運営に逢うては運営を斬る!」
莉暗(りおん)「PKしたいからPKし、垢バンしたいから垢バンす!」
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「我らに大義名分などないのさ!」
一同「いや、その件いらんですから!」
 ってか前より過激な文句になっている件
※ってか運営に喧嘩売ってはいけません。そして垢バンされるのは多分こっちです。
ベル・ゲルミル「ほほぉ、これは、珍しいところで出会うな……」
一同「あ、アンタは!?」
 こんな辺鄙な場所にストライクフォーミュラ以外の人物がいた。
 それはIFOトップランカーにしてデスティアファミリアのベル・ゲルミルだった。
楠木南「ええと、もしかしてそちらもレイドボス戦に?」
ベル・ゲルミル「まぁ、それ以外の目的でこんな辺境の地に足を運ぶ者もいまい」
一同「ですよね……」
ベル「まぁ、今日はよろしく頼むぜ」
榎木(えのき)夏「こちらこそ」
 固く握手をするベルとメビスであった。

樫木堅(かしぎ・けん)「それにしても、見てるだけでも寒そうな景色」
 ブルブルっと体を震わせるクジョウ。
 VRMMO-RPGではあるが、流石に痛覚とかはフィードバックしていない。だから、実際には寒いわけはないのだが
しかし、それでも、なんとなく寒さを感じるのは気のせいなのだろうか……
※流石に感覚までフィードバックは……してません。
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「心頭滅殺すれば火もまた涼し……修行が足りん証拠」
一同「心頭滅殺したら何も感じないわッ!」
ベル「余裕だなお前ら……」
 それはさておき、雪原に突如天高く聳える紫の光の柱が見える
ベル「おっと、あそこか……お前ら、準備は出来ているか?」
一同「あ、はい。大丈夫です」
ベル「ならば、行くぞ!」
 かくて、氷嵐竜・コキュートス討伐戦開幕


続

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