Eighter -Practical Era-
60ther 〜我放つ光の徹甲弾 D〜



#7
 果たして、長きにわたる(?)大会もいよいよフィナーレなのか?
ベル・ゲルミル「お前に、ひとつ、いいことを教えてやろう」
椛木(もみじ)花「え?二つじゃないんですか?」
※キル〇キルのあいつじゃないんだから……
ベル「俺はベル・ゲルミル、デスティアファミリア所属の現IFOトップランカー」
 なんか唐突に自己紹介始まった!
 いや、その情報は誰でも知ってるヤツ……
ベル「そして、ジャガーノートである」
花「うん、知ってる……」
 遅効性の死が花を襲う。ぎゅるんぎゅるんとHPが減っていく……
 そして、それはベル君も同じ……ではなかった!何故かHPが満タンだ!これは一体どういうことなのかと思って
いると、まるで見透かしたかのようにベル君は続ける。
ベル「で、ここからがお前に教える残酷な真実だ!ジャガーノートたる俺は歌によって心を動かされることはない
のだッ!……つまり、お前のエクスティンクションソングは俺には無効というわけだ」
花「そ、そんな……シュヴァルツネロノワールの力が、及ばない相手が……いる……なん……て……」
 ガクリと(くずお)れる感じで花、リタイア。
 もうちょっと情報収集とかしておけば、違う結果になったかもしれないのに……実に残念だ。
※かんなは何も教えてはくれなかったのだろうか?とか考えてはいけない。

楸木(ひさぎ)秋「これがIFOトップランカーの実力か……」
柊木冬「とんでもない強さね……」
ベル「次はお前たちが相手をするのか?」
 夏が負け、南が倒れ、花も散った今、残ったメンバーでベル君を倒すのは不可能に近いのだが、いつまでも逃げ
ているわけにもいかず、特攻覚悟で死地に舞い降りたるは秋と冬……だけではない。
樫木堅(かしぎ・けん)榛木秦(はしばみ・しん)「俺らだっているぜ」
ベル「一気にかかってきても、俺は一向にかまわないんだぜ?」
(けん)「いくぜ、野郎ども!」
秋、冬、(しん)「うぉお〜〜!」
 いや、半分は女子ですが……
 さておき、(けん)の号令で一気にとびかかる四人。しかし、それは自殺行為に等しかった。
 そう、バトるシーンすら省略されて、その場には四つの死体が残され……はしなかったけど、とにかく、四人は
敗北を喫した。
 と、言うか、なんでガンナーとか魔術師とか後方からの支援担当までもが近接格闘に交じって突撃したんだよ!

#8
品辛斬子(ぴんから・きりこ)「さて、では作戦会議を行おう」
一同「もうかなり手遅れな気がしますけどね!」
 天四斗(あまよと)工業3-Jの……ストライクフォーミュラの生き延びたメンバーは近くの洞窟の中に隠れて作戦会議を行お
うとしていた。
 ちなみに、みんなが隠れられるような安全な洞窟を発見できたのは言うまでもないが、かんなの超強運のおかげ
である。
風見原莉暗(りおん)「ここまできたら優勝したい!」
斬子(きりこ)「と、いうわけで、何かいい作戦はないか?」
莉暗(りおん)「見事な作戦を考えてくれた奴にはeスポーツの評価をプラスしてやろう!」
一同「……」
 そんなことを言われても、あるわけがないのだ。
※ここでかんなの超強運でゴリ押ししようとか言わないあたりまだ良心的なナニカが残っているのかもしれない
 あと、GTRは天四斗(あまよと)工業3-Jの担任でもなんでもないので、勝手に評価をアップとかできません。
 はっ、もしかして、いい作戦を考えたとしてもGTRは天四斗(あまよと)工業の教師じゃないから評価アップはしませんとか
そんなオチか!?
※そうだったら、アナタ、最低です!
 さておき、その時、天四斗(あまよと)のDr.キリコとGTRのタッグに電撃走る。
斬子(きりこ)「そうだ!ベル・ゲルミルのリアルでの住所を特定できないか?」
莉暗(りおん)「そうすれば、物理的に退去してもらうことも可能だ!」
一同「無理に決まってんだろ!」
 あと勝つための手段としてはエゲツなさすぎる!
(あくた)アリア「情報が少なすぎるので、相手の住所を特定する前にこちらが全滅する可能性の方が高いかと……」
 いや、何かしら情報あったら解析可能なのかよ!って一同ドン引き。
※アンドロイドだからできる芸当って言うか、アンドロイドにもそこまで高性能なハッカー能力は無いわ!
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「なんとかベル・ゲルミルを垢BANに追い込めないだろうか……」
一同「その考え方やめろや!」
 そんな事考えてたら逆にこっちが垢BANになるんじゃね?
 大体、そこまでして勝って嬉しいものなのか……いや、天四斗(あまよと)のDr.キリコとGTRのタッグにそんなことを言って
も無駄かもしれないが……

#9
 そして、結局姑息な手段で敵を倒せないことが分かった教師陣はしぶしぶ玉砕覚悟での特攻をすることにしまし
た。
ベル「お、どうやら鬼ごっこは終わりか?」
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「どうにかお前を倒す方法がないか考えていたのだがな……」
ベル「ハハハ、俺に勝つつもりでいたのかよ!」
 その実、エゲツない手段ばっか考えていたんです……なんて口が裂けでも言えない生徒一行であった。
ベル「で、俺を倒す方法とやらは見つかったのか?」
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「残念ながら……」
ベル「そうかい……」
ユリア・キドニー「ですが、いつかきっとあなたに届かせて見せます!」
 なんか唐突にしゃしゃり出てくるユリア。
ベル「面白れぇ!気を長くして待ってるぜ!」
 でもって、ベル君はもう優勝した気でいる。これが余裕か……
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「余裕でいられるのも今のウチだ!突撃〜」
一同「お〜〜!」
 ちなみに、今残っているメンバーではアリアと(らく)がそれなりに戦闘力を秘めている。
 だが、やっぱり、ベル君には届かない……

 かくして、本大会はベル君の優勝で幕を閉じることになったのであった。


END

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