Eighter -Practical Era-
60ther 〜我放つ光の徹甲弾 C〜



#5
品辛斬子(ぴんから・きりこ)「さて、ついに我々も決勝戦まで勝ち上がってくることができた!」
一同「いや、これ、トーナメントとかそんなんじゃないから……」
 残ったチームは二つだということを知り、改めて作戦会議をしてみる天四斗(あまよと)工業3-Jのメンバー。
風見原莉暗(りおん)「相手はたった一人とか言って浮かれている奴から死んでいくから注意しとけよ」
 ここ、テストに出るぞとか言い出す斬子(きりこ)。いや、どんなテストだよ!
 さておき、ここまで来たら優勝してみたい。と、言うのが天四斗(あまよと)のDr.キリコとGTRのタッグの野望である。
※野望なんかい!
 だが、相手はIFOトップランカーのベル君だ。
 彼を相手に勝利をもぎ取ることは並大抵のことではない。(実際にはかんなが超強運を開放すれば一発で勝てる
気がしますが、流石にそれは無粋というものだ)
楠木南「しかし、トップランカーとは一度は相手してみたいと思ってたのよね……」
一同「いや、そんなのはいいですから……」
榎木(えのき)夏「どう?ここはベル君相手に何秒もてるか勝負しない?」
南「いいわね!その勝負、乗ったわ!」
一同「いや、だからお前ら……」
 呆れてものが言えない一行。
 ただ、勝てるか、ではなく、どれだけもてるかを競うあたり分は弁えているみたいである。
※実際は瞬殺されそうな気がしますが……
斬子(きりこ)莉暗(りおん)「では、当面はバトルホリック二人が時間を稼いでいる間に逃げるってことでいってみよう」
一同「……」
 そんな作戦ある!?
南、夏「おっしゃ、バッチコ〜イ!」
 いや、当の本人が喜んでいるからまぁ、いいか……

 そして、満を持してベル君がやってきた。
夏、南「来たわね!」
ベル・ゲルミル「熱烈な歓迎だな、おい」
 いや、二人しか熱烈に歓迎してないけど……
 当初の作戦(?)通り、夏と南を残してまずは逃げの一手。
ベル「しかし、お前らだけか?随分と余裕だな……」
夏「まぁ、こちらにも作戦ってのがあるのよ」
ベル「作戦……ねぇ……」
南「そそ、作戦。作戦」
 この二人をオトリに集団で襲ってくるのかと思ってあたりを探索してみるも、人の気配がない。
ベル(罠というわけでもなさそうだな……なんだ?本当にこの二人だけ残して逃げたのか?)
 まぁ、どこに逃げようと関係ないな……なんて考えるのはトップランカーならではだ。

#6
夏「行くわよ!ツインバードデストラクト!」
 ドッ
 先に動いたのは夏。本来はカウンターとして使用するのが最も効果があるはずなのになぜかこの技をチョイスし
て先に打ち出す。
ベル「それは俺の技を受けて返すってのが効果的だったな……」
 ズドンッ
夏「んげはっ!?」
 迫る双刃を両手で止めるとそのままカウンターを叩き込むベル君。
 カウンター技を先に繰り出してカウンターを返されるとか世話ないわ……
 夏選手、記録5.3秒……
※そして、今度は律義にタイム計測すんのかよ……
南「流石はトップランカー……でも、私だって負けていられないわ竜巻旋風戟!」
 ドドドドドッ
ベル「勢いはある……だが、甘いな!」
 馬に乗って駆けるとともに斬撃を繰り出す南だったが、ベル君は馬の脚に思いっきり拳を叩きつける。
南「うそん!?」
 すると馬は急停止し、南は空中に放り出されてしまう
ベル「その必殺技の最大の弱点は馬よ!」
 そして、ベル君からのトドメの一撃が南を駆逐する。これはまさに将を射んとする者はまず馬を射よ的な攻略方
法であった。
南「ぎゃ〜」
 かくて、南もまた、ここに敗北。記録、8.4秒であった。
 しかし、試合に負けて勝負に勝った南はどこかしらうれしそうなのであった。
※ってか、発動までに時間のかかる(?)南の技の方が時間を稼げるんだからこの勝負の結果は当然なのでは!?
椛木(もみじ)花「次は私が相手よ!」
ベル「ほぉう!?」
 そして、次にベル君の前に立ちふさがるのは歌って戦う間違ったトップアイドルだ!
花「古の夜が来た、絶望〜の夜〜だ♪悲し〜みに胸を閉〜じて、茜空〜仰〜げ〜♪」
 って、いきなりエクスティンクションソングかい!
 あと、その替え歌気に入ったの?
 バンバンバンッ
 しばらく花の一人コンサートが行われ、歌が終わったところでニヤニヤしながら拍手をするベル君
ベル「いい歌だったぜ……」
花「エクスティンクションソングは、勝ちはなくても負けはないのよ!」
 いや、どこの西斗〇拳だよ!
 だが、滅びの歌を聞いてしまったのは事実、果たして、あと少しで花はベル君とともに相打ちとなるのか!?


続

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