Eighter -Practical Era-
60ther 〜我放つ光の徹甲弾 B〜
#3
ベル・ゲルミル「だから、アンタら潰すわ……」
黒企業に単身乗り込んだベル君。その目的は、もちろん黒企業(を潰すためだ!
ショットシェル「で、できるならやってみやがれってんだ!者ども斉射ッ」
一同「オウッ!」
ズガガガガガガガガガガガッ
いきなりの登場に面食らったわけだが、エモノが単独で乗り込んでくるとはいい的だ!と解釈を切り替え、一気
にカタを付けるべくマシンガンで一斉射撃を行う黒企業(の面々
パラベノム「ハハハハハ!貴様がいかにとIFOで最強と言われようともマシンガンには敵うまい!」
とりあえず、第一陣を打ち尽くしたのを見計らって一人が呟く。
ショットシェル「もう死んだかなぁ?」
ベル「ゴフッ……ガハッ……」
硝煙が止んだのち、そこには血まみれで息も絶え絶えなベル君の姿があった。
*「よっしゃ!」
ベル・ゲルミルを倒せば俺たちにもハクがつくってもんだぜ!と喜びに沸きあがる黒企業(の面々。
だが……
パラベノム「ま、待て、おかしい……奴のHPが1ミリも減ってない……」
一同「なっ!?」
そんな馬鹿な!?と恐る恐るベル君のステータスを見てみると、確かにHPは満タンだった。
※なお、当然と言えば、当然なのですが、敵からはHPとMPくらいしかステータスを見ることができません。しかも
具体的な数値ではなく、カラーゲージのみ。
ベル「やれやれ、ワインを使って死んだふりってのをやってみたが、ここじゃ無理だな……」
何事もなかったかのように起き上がって土埃などを振り払ってみるベル君。
お前はどこの劉〇武だよ!
パラベノム「馬鹿なっ?!……貴様どうやって……」
ベル「なに、ちょっと天井に指一本で捕まってやり過ごしてみたんだよ」
いや、だから本当にお前はどこの劉〇武だよ!
一同「なっ!?」
思わず天井を見上げてみる一同。しかし、そこには雲一つない青空が広がっているだけだった。
一同「って、ここは野外じゃボケェ!」
思わずノリ突っ込みをしてしまった一行であった。
*「巫山戯(て……」
ズドムッ
*「んげはぁ?!」
巫山戯(るなてめぇ!って突っ込もうとしたらベル君に倒されている黒企業(のメンバー。ここから先はずっとベル
君のターン
#4
パラベノム「撃てぇ!」
ズガガガガガガガガガガッ
そして、第二陣斉射。
ショットシェル(待て……さっき奴はどうやって銃弾をやり過ごしたんだ?!)
あの嘘っぱちな情報でやり過ごしたわけではないはず……ならば、一体どうやって?!
パラベノム「撃ち方やめ!」
と、パラベノムが叫ぶも、実際には弾切れで自動的に止んだだけ。
*「馬鹿なっ!?」
そして、硝煙が晴れると、そこにはまたしても無傷のベル君が立っていた。
パラベノム「あり得ない……何故だ!?」
ベル「種明かしをすると俺位のレベルになると低レベルの攻撃を無効化できたりするんだよ」
ショットシェル「何ぃ!?」
つまり、撃つだけ無駄?!
※ちなみに、それはベル君の嘘です……ただ、レベル80を超えたら本当にそんな芸当ができたりするよ。
パラベノム「しかし、種明かしをしたのはまずかったな……俺は低レベルなんかじゃないぜ!」
スナイパーライフルを取り出し至近距離から狙撃しようとするパラベノム
パラベノム「どうする?ベル・ゲルミル?……さしものお前も至近距離からの一撃を食らえばダメージになるだろ
う?」
ベル「……まぁ、そうだな、確かに、これは俺でもダメージを受けるな……」
思わず苦笑いするベル君。
パラベノム「だったら……」
ベル「しかし、狙撃とは遠く離れたところからやるのがセオリーだ。こんな至近距離から狙撃とか間違っていると
しか言いようがない」
ぐにゃりっ
パラベノム「あっ!?」
至近距離だったために銃身をつかまれて曲げられる。ゲームの世界だからこそ、可能な芸当だ。
パラベノムも有無を言わず撃っていれば結果はまた違っていたかもしれないが……惜しいことをしてしまった。
※なお、ステータスが高くないとこんなことはできないです。
ベル「そろそろ終わりにしようぜ」
パラベノム「一同撤収ッ!」
ショットシェル「生き延びたものは例の場所で集合だ!」
一同「イエッサー!」
黒企業(の一行は蜘蛛の子を散らすようにその場から立ち去っていく。
なお、ここからが本当のずっとベル君のターン。
一同「ギャァ〜〜〜〜ッ」
かくして、生き延びたものは誰一人としていなかった……
残ったチームは二つ。いよいよ前面衝突の時間が始まる……
続
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