Eighter -Practical Era-
51ster 〜電気羊の現を知れ B〜
#3
ある日の出来事、天四斗(工業、3-Jのメンバーに新たなる仲間が(急遽)増える。
彼女の名前は芥(アリア。境界線上のベライゾンジャパンという大手電気通信事業社が社運を賭けて開発した……
なぜか人型ロボットの方のアンドロイドである。
榛木秦(「しかし、よくもまたいきなりアンドロイドを作れましたね」
アリアをチラ見しつつ素朴な疑問を投げかける秦(。
角去田鎬諏(「現社長のマクマフィン氏はSHIL(の瀬戸際博士と懇意でな……」
そのツテからドールを譲り受けることが出来たのだと続ける。
成小路金厭(「なっ、SHIL(、それに瀬戸際博士だと!?」
突如声を荒げる成金。
樫木堅(「どうしたんだよ、いきなり」
金厭(「お前たち、瀬戸際正朔(博士を知らないのか?」
一同「いや、知らんけど……」
なんで知ってる前提なのか
芥(アリア「……SHIL(とは、世界で最初に人型ロボットの方のアンドロイドの開発を行った研究所です……そして、
瀬戸際正朔(博士はその所長なのです」
一同「なっ、喋った?!」
いや、そりゃ、人型ロボットなんだから喋るでしょうに……何で驚いてるのか?
……さて、ここで話を戻すがSHIL(のドールといえば、今世間に流通している人型ロボットの方のアンドロイドの
ことを指す。
そして、そのドールをベースにアンドロイドは今も発展しているのだ。多分。
※何故断定できないのか……
楠木南「そういえば、常々疑問に思っていたことがあったのよね」
その時、南がしゃしゃり出てくる。
南「なぜドールとか、それをベースに開発されたアンドロイドは女性型しかいないのか」
柊木冬「あ、それ、私、気になります」
どこかの好奇心の亡者の様に呟く冬。
金厭(「フッ、そんなもの、決まっているだろ、メイドロボは男のロマン!」
楸木(秋「あ、それ、なんとなくわかるかも……」
金厭(「そうだろう、そうだろう!」
秋「そして腕にはドリル!しかも円錐型の!」
金厭(「うんうん……だが、膝にドリルも捨てがたいと思わないか?」
秋「……いや、それはあんまり……」
金厭(「アルェ?!」
いつもは春夏秋冬のメンバーとは反りが合わない成金であるが、今日、このときに関してはその一人たる秋と珍
しく意気投合できた。
※いや、最後意気投合できてないけど……
ってか、秋、アンタ女でしょうが!
アリア「いえ、そんな理由じゃないですけど……」
金厭(、秋「え?!」
だが、そこをバッサリと斬り捨てるアリア。
流石、ドールをベースに作られているだけに理由を知っているというのだろうか。
#4
金厭(「ならば教えてもらおうか!」
どうして女性型アンドロイドしかいないのか、その理由を!
アリア「我々ドール、およびドールベースのアンドロイドはFRHIというカテゴリに属しています」
一同「えふ・あ〜る・えいち・あい?!」
聞きなれない単語に首をかしげる一行。
品辛斬子(「フッ、なんだ、そんなことも知らんのか?」
一同「じゃ、アンタは知ってるのかよ?」
風見原莉暗(「勿論だとも、かんなよ、みんなに教えてやれ」
一同「人任せじゃねぇか!」
絶対知らねぇだろ!と一同が心の中で突っ込んだ。
さておき、無茶ぶり(?)されても特に嫌な顔一つせず、説明してくれるのはかんなのいいところである。
……あれ?!そういえば、かんなってこの物語のヒロインなのに全然出番がないよね……
※Eighter PEとはかんなの学生時代を描いた作品です(そのはずなんです)……おかしいな、それなのになんで、
こうもかんなが出てこないんだろうか……(いや、作者(がそれを言うなよ!)
……さて、話を戻して、ここからはアリアに代わってかんなが告げる。
白拍子かんな「FRHIとはFemale Replace Humanoid Interfaceの略なんですよ」
アリア「正解です。よく知っていますね」
ぱちぱちと拍手しながらアリアも告げる。
だが、かんなの超運をもってすればそれは当然である。寧(ろこんなことは朝飯前の昨日の夕餉だ!
※何?!その謎の言い回し。
一同「……ん?!」
かんなは先ほどこういった。『FRHIとはFemale Replace Humanoid Interfaceの略である』……と
……それを日本語に訳すならば……『女性にとって代わる人型機器』である。
南「え〜〜っと、ちょ、ちょっと待って……」
頭を抱えながら南が呟く。
秋「……女性型アンドロイドしかない理由って、つまり……」
もともと、そもそもが『女性の代用品』として作られたアンドロイドであるからこそ、女性型しかいないという
ことである。
秦(「俺、アンドロイド開発の第一人者っていう瀬戸際博士って、なんかこう、すごい人物かと思ったけど……もの
すごく幻滅したわ……」
斬子(、莉暗(「要は高性能ラブドールというわけだ」
一同「ちょっと!」
そういうこと考えないようにしていたのに、なんで言うんですか!と非難Go!Go!もとい、非難囂々である。
#5
金厭(「あっ、だからドールって名称……」
アリア「ンなわけねぇだろが、このクソ野郎がぁッ!いつでもどこでも好きな時に好きなだけヤれる存在だと思っ
ているならぶっ殺すぞ!」
凄い剣幕で罵詈雑言を叫ぶアリアに唖然とする一行。
斬子(「まぁ、待て、アリアよ」
莉暗(「殺すなんて物騒なことはいただけないな……」
アリア「……はい、すいません……」
一同(なんか素直?!)
斬子(「相手が成金ならばそういう時は『裸に剥いてアンドラの魔女の寝室に叩き込むぞ』と言えば効果は抜群だ」
金厭(「マジですいません。俺が悪かったです!」
ズドオンッ
ものの見事にジャンピング土下座を決め込んで誠心誠意謝る成金であった。
鎬諏(「あ〜〜〜、と、言うわけで……」
ギャラクシアン・エクスペリヤが成功するか否かは天四斗(工業での実績にかかっている!と言い出す鎬諏(。
秋「ってか、アンドロイドが学校で授業受ける必要はないんじゃ?」
一同「……」
ぽつりと呟いた秋の一言に固まる一行。
図星か!?
鎬諏(「……たっ、頼んだぞ、天四斗(の子供たちよ!」
一同「お前はどこのエル〇ランだよッ!」
鎬諏(「せ、〇イルーン王家かな?」
一同「いや、確かにそっちも〇ルドランだけど……」
俺達が突っ込みたかったのはそういう意味じゃなくて……って思っていたが、既に鎬諏(は忽然と姿を消していた
……かくて、アリアの新しい生活が始まるのであった?!
END
前の話へ 戻る 次の話へ