Eighter -Practical Era-
42nder 〜物理科高の優等生 B〜



#3
 天四斗(あまよと)覇隷夢(はれいむ)女学院
 そこはレベルの高い女子生徒だけが入ることを許される名門学校にして男性教員が就任したい学校第一位。
※ちなみに、何のレベルが高い女子が入れるのかは不明です。(をい)
*「待っていたぜ!」
 そして、既に川口第三高校の生徒が待っていた。
*「俺達はことに休校戦に関しては百戦錬磨の強豪校よ!」
*「お前たちは運がないな、そんな休校戦の覇者といきなりかち合うことになるんだからな」
一同「……」
 唖然とする一行。
 それもそのはず。彼らは休校戦の猛者ということはこれまでに何度も何度も、何度も何度もインフルエンザか何
かで学級閉鎖繰り返されまくっていたってことになる。
 そんな学校、衛生面大丈夫なのか?と思うのは当然のことである。
音無无彩(なあや)「では、みなさん、用意はいいですか?これより休校戦、開幕します」
 宣言と同時に川口第三高校の連中はなぜかプールめがけて走り去っていく
榎木(えのき)夏「え?」
无彩(なあや)「ああ、あれは休校戦の指令本部を確保しに行ったんですよ」
一同「指令本部?」
无彩(なあや)「はい、休校戦は何も全員が学校の中でバトルを行うというようなものではなく、司令塔からの指示に従う団
体戦なので……」
成小路金厭(かねあき)「なるほど、アレが休校戦百戦錬磨の猛者というわけか……」
 しみじみと語る成金
夏「ってか、プールなんて校舎から遠いんじゃないの?」
 なんでそこに本部を設立するんだろう?って疑問を浮かべる夏
榛木(はしばみ)秦「はっ!まさか、奴ら……」
 そんな折、秦が何かを悟ったのか大きな声を上げる
秦「奴らが向かったのはプールじゃねぇ!女子更衣室だ!」
女子一同「最ッ低〜」
 女子一同大ブーイング
秦「……なんかすさまじく俺に殺意を向けられている気がするんだが……」
金厭(かねあき)「まぁ、気のせいだろ……」
楠木南「そんなことよりもウチらも本部を設立して勝負に臨まないと……」
一同「あ、あぁそうだな……」
 と、言うわけで(どういうわけだ?)南の最もな意見を受けて、天四斗(あまよと)工業の連中は校舎の1Fにある音楽室を指
令本部として休校戦に臨むのであった。

南「ちょっと出遅れた感があるけど、こっちも行くわよ!」
 そして、南と夏を筆頭に天四斗(あまよと)工業も学校の中を駆け抜ける。
 早速階段を上り2F廊下へ……
南「ってか、敵と遭遇しないんですけど……」
秦「考えられる原因はあっちがまだ作戦会議していて俺達よりも出遅れているか、あるいは、既に上の階に行って
るかのどっちかだな」
一同「なんでそんな両極端なんだ!」
 一同のもっともな突っ込みであった。

#4
 まぁ、しかし、今ここで議論していても仕方がない。一行はとにかく上を目指そうとするのだが……その前にト
イレを目にした夏が声を上げる。
夏「あ、ちょっと先に行ってて」
柊木(ひいらぎ)冬「あ、私も……」
南「ん?……まぁ、いいけど」
 とりあえず女子が数人グループとなってトイレへと向かう。
天四斗(あまよと)工業の女子一同「……」
川口第三高校の男子一同「……」
 トイレの中で川口第三高校の生徒とバッタリと遭遇してしまう。
*「ふっ、よくぞ我らがここに潜伏しているのを見抜いたな……」
天四斗(あまよと)工業の女子一同「キャ〜〜!ヘンタイよぉッ!」
*「何を、俺たちがどこに潜伏してやり過ごそうと貴様らには関係のないことだ」
*「そうよ、結果的に興奮してしまっても、不可抗力だから仕方がない……」
*「あ、俺達のことは気にせずトイレを使ってくれて構わないぜ」
夏「ぶっ殺す!」
 とりあえずエロ目的な男子生徒をボッコボコにした後ぐるぐる巻きにして男子トイレへ押し込む夏。
 そして、そのまま指令本部へと連絡を行う夏。
白拍子かんな「……その……何というか、他にも女子トイレに潜伏してやり過ごそうとしているみたいですよ」
 司令部にいるかんなからの通信を聞いてぷちっと堪忍袋の緒が切れる女子一行
夏「ふっふっふ……」
 夏の眼がギラ〜〜ンと輝く。
 休校戦にかこつけて女子高に堂々と侵入した挙句女子更衣室や女子トイレに入ってハァハァするようなアホ共は
血祭に上げるべし!
 ここで天四斗(あまよと)工業の連中は夏を筆頭にしたエロガキ討伐女子メンバーと南を筆頭にした休校戦攻略メンバーの二
手に分かれて学校を進むこととなる。

 でもって、南は、2Fから3Fの階段を上り、屋上へ突き進んでいた。
*「まさかこんな短時間でここまでくるヤツがいるとはな……」
 屋上へ続く階段の前に川口第三高校の生徒が一人行方を阻むが如く待っていた。
*「数々のバリケードがあったはずだが……」
南「あぁ、あんなもの、妨げにもなりゃしないわよ」
*「なるほど……」
 川口第三高校の生徒は教室の机とかを駆使してバリケードを築きつつここまでやってきたというわけだ。
 ちなみに、こっちは南だけ。
 そう、南にしてみれば素人が机や椅子で作ったバリケードなどなんの障害にもならないということだ。(他の一
般生徒からすればその限りではないが……)
南「そこを通してもらうわよ!」
 木刀をビシっと突きつけて南が宣言
*「フッ、ここは意地でも通さん!」
 我らが勝利をゆるぎないものにするためにも、ここでお前には退場してもらおうと宣言する川口第三高校の生徒
*「俺は川口第三高校、名人衆の一人、アバンギャルド流拳殺法の荒楠泥埜(あれっくす・でぃーの)」
南「そう、私は楠木南……」
荒楠泥埜(あれっくす・でぃーの)「楠木……まさか、あの……」
 知っているなら話は速いわね……と南。だが、それならば腕が鳴る!と泥埜(でぃーの)。
 いざ、尋常に勝負だ!


続

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