Eighter -Practical Era-
40ther 〜文化祭のその中で A〜



#0
 三年に一度の文化祭。一時はハロウィンに特化した出し物になりかけたがどうにかこうにか軌道修正することに
成功し、厨二病アイドルのライブになったのだった。
 そして、迎えし文化祭当日

#1
 天四斗(あまよと)天四斗(あまよと)工業、3-J
品辛斬子(ぴんから・きりこ)「今日は文化祭だな……いいか、お前ら、ほかのクラスの見せに乗り込んで売上を奪おうなどと考えるん
じゃないぞ」
一同「しねぇよ!」
 俺たちを一体誰だと思っていやがる……いや、なんだと思っていやがる!と盛大な突っ込み
風見原莉暗(りおん)「その場合、教育委員会として鉄槌を下さねばならん」
一同「だからしねぇよ!」
 そもそも、そういうのってほかの学校の文化祭を荒らしまわるもんじゃないの?
斬子(きりこ)「よし、では悔いのないように文化祭を楽しんでくるように、以上だ!」

 さて、我がクラスの出し物はライブに決まったのだが……
 基本頑張るのは厨二病アイドルの幕辺(まくべ)ぼとるであってほかの人はライブが始まったら基本やることがない
 いや、ライブが始まるまでも既にほぼやることがないのだが……
生徒「と、言うわけで他のクラスの出し物を見に行こうぜ」
斬子(きりこ)「フム、敵情視察は基本だな」
一同「違ぇよ!」
 ってか、会話に割り込んでくるなよ!と思う一行
莉暗(りおん)「視察ならば私のオハコ、役に立つぞ」
一同「そりゃ、アンタはそれが本業だからな!」
 だから敵情視察でもなんでもねぇよ!と言っても聞く耳持たずなので諦めて教師二人と共にほかのクラスの出し
物を見て回ることになる。

楯木(てすりぎ)盾「むむ、あ、あれはぁ?!」
 機械科の教室を見つけ、突如目の色を変える盾。
一同「……姉喫茶……」
 無理もあるまい、デカデカとそんな看板が飾られており、生徒会長がメイド服で教室の前に仁王立ちしているか
らだ。
テ金(しんかね)心「はっはっはっはっは、ウチのクラスは姉喫茶をやっているのでぜひ入ってくれたまえ」
一同(……クラスの出し物が姉喫茶にならなくてよかったぁ……)
 謎の安堵。
 そういえばマジで姉喫茶やりかねないクラスがあったよと心の中でしみじみ思う一行だった。
心「まずは、この中から姉を選んでくれ」
一同「姉を選ぶぅ?!」
 そういいだすと心は何やらアルバムみたいなものを取り出して見せる。
※アルバムといっても別にCDのことではない(いや、そこは分かるから、むしろこの流れでCD出すのはおかしい)
 そこにはクラスの女子生徒の写真と簡単なプロフィールが書かれていた。
心「ウチの喫茶にはツンデレ姉から甘々姉、ドS姉にヤンデレ姉、ゆるふわ姉、不思議ちゃん姉、えっちぃ姉……
といろいろ揃っているぞ」
 で、まず、姉を選んで、選んだ姉にいろいろ注文を行うのがこの姉喫茶なのだという。
一同(……)
 それはなんか違うお店のような気がする……
 一同の頭の中に、超絶健全な風俗という単語が思い浮かんだ……

#2
心「なお、私を選ぶことはできないのであしからず」
一同「……」
 よく見ると名札には『(くくる)専用・売約済み』と書かれている。
盾「姉喫茶……これは入らざるを得ない!」
 早速生徒会長、もとい、みんなの姉からアルバムを手に取り姉を選び出す盾。
盾「よし、この娘!彼女こそ俺の姉にふさわしい!」
 しばらくの後、姉を指名する盾
心「ではごゆるりと」
金谷橋麻美「……」
 と、その次の瞬間、盾の背後ににこりと微笑みを浮かべる彼女の姿があった
一同「うおっ、びっくりした!」
 微笑みを浮かべているだけなのに、なぜか寒気が走るのは気のせいではないだろう
 ってか、どっから現れたんだ?
盾「……ええと、こ、これは……その……」
 油の切れたロボットのような感じでぎぎぎっと首を動かして恐る恐る彼女を見る盾
生徒「一人の姉で満足できると思ったら大違いよ」
 火に油を注ぐのは指名された生徒()
盾「いや、ち、違うんだ、これは……」
斬子(きりこ)「よし、こんなところに長居は無用。間違いない!」
一同「アンタそれが言いたいだけだろ!」
 まぁ、ともかく、無用な争いに巻き込まれたくないのは同感なので一行はそそくさとその場を後にする
盾「ちょ、待って……」
麻美「ゆっくり話し合いましょう」
 にっこりと微笑みつつ万力のごとき力でがっちりホールド
心「そうだ、(くくる)を見かけたらここに来るように行ってくれ。ちっとも来てくれないんだ……」
 そりゃ弟専用とか名札のついた姉のいる場所に行きたくはないでしょ……と思う一行なのであった。

 その後、一行は電気科の前を通る
生徒「そこのアナタ、お化け屋敷はいかがですか?」
莉暗(りおん)「お化け屋敷か……」
 しかも、どうやらただのお化け屋敷ではなく、お化けを攻撃して撃退するといったアトラクションのようだ
生徒「お化けを見かけたらこのシャドウボールを投げつけて撃退してください」
 どこからどう見ても紫がかった真っ黒いカラーボールにしか見えないものを手に取って説明しだす生徒。
 それ投げつけて色がついたらちゃんとおちるんだよね?
生徒「シャドウボール以外の攻撃で撃退することはできませんが、お化けもお化けで一般の方を攻撃することは出
来ないので安心して下さい」
生徒「あとは、超能力者の方は死の危険がありますので参加をお控えください」
一同「ポ〇モンのタイプじゃねぇんだぞ!」
 思わず突っ込みを入れる一行であった。
※ゴーストにはゴーストが効果的、そしてエスパーはゴーストが相手だと相性が悪い。さらにノーマルとゴースト
 は互いに効果がない。
斬子(きりこ)「よし、折角だから先を急ごう」
一同「入るんじゃないのかよ!」
 何が折角なのか意味が分からない。でもってそんな対応に生徒も唖然……
 果たしてこの後どうなる?!


続

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