Eighter -Practical Era-
35ther 〜十九と対立する祭 A〜



#0
 体育祭、それはスポーツの砕天(さいてん)
※いや、砕天(さいてん)ってなんだよ!祭典だよ!
 そして、天四斗(あまよと)のDr.キリコ、GTRがタッグを組んで盛り上げようとすれば普通の体育祭になるはずがない!
 今回はそんな体育祭への挑戦状
※挑戦状って……

#1
 天四斗(あまよと)天四斗(あまよと)工業、3-J
品辛斬子(ぴんから・きりこ)「あ〜、もうすぐ体育祭だな……はぁ、面倒くさい」
一同「いや、面倒くさがらないでくださいよ!」
風見原莉暗(りおん)「ふっ、お前たちもいずれわかる時がくるさ……」
 何しみじみ語ってるの……って思う一行であった
斬子(きりこ)「まぁ、いい……とにかく、体育祭があるからにはそれを全力で阻止するのが我がクラスの仕事である」
一同「そんなわけあるか!」
 全力で阻止ってなんだよ……みんなで逆さてるてる坊主でも作るのか?と心の中で思う一行であった。
 なお、口に出さないのは、そうしたら間違いなくこの二人はその策に乗って強制するだろうと分かっているから
である。
※なぜそこまでしたいのかは謎に包まれております
生徒「と、言うかなんで乗り気じゃないんですか?」
斬子(きりこ)「お前ら……」
 え?なんでわからないの?という顔をする斬子(きりこ)。それはこっちの方である
斬子(きりこ)「いいか、お前ら……お前らが通っている高校は何だ?」
一同「え?天四斗(あまよと)工業ですけど……」
 彼女が何を言いたいのか、さっぱりわからない……
斬子(きりこ)「そうだ、工業高校だ、普通高校ではなく、工業高校……しかも、このクラスは情報技術特化のクラスだ……
そんな体育会系とは縁のないお前らが体育祭なんて間違っているとしか言いようがない!」
一同「……」
 たったそれだけの理由……?ってか、そんなに場違いなんですかねぇ……って思う一行
 と、言うか確かにわが校は工業高校だけれども、体育会系の部活もそこはかとなくいっぱいあって、さらに県大
会とかにまで出場できてるような……とも思う。
 まぁ、実はこのクラスの生徒の中に体育会系の部活に所属している人はいないんですけど……
樫木(かしぎ)堅「え?でも、先生は別に情報技術特化じゃないですよね?」
莉暗(りおん)「お前は何をバカなことを言っているんだ、それはそれ、これはこれだ」
 そっちこそナニ言ってんだぁ!と一同の叫びであった。
莉暗(りおん)「だが、学校行事をボイコットするというのは教育委員会の観点から見ると問題ものだな……」
斬子(きりこ)「ふむ……そこをどうにかできないものか……」
莉暗(りおん)「ううむ、こればっかりは……」
斬子(きりこ)「頼むよ……二人で教育者となり、この国の教育を変えようと誓ったではないか……悪い意味でな……」
莉暗(りおん)「……そう言われると断れないんだなぁ……」
 いやいや、何談合やってんの……と思う一行。
 ってか悪い意味でこの国の教育を変えるのやめて!

斬子(きりこ)「……はぁ、じゃ仕方がない……我らは情報技術特化なので、情報戦で勝負を制するってことにするか」
 暫くしたのち、斬子(きりこ)はあきらめてため息とともにそうつぶやくのであった
一同「情報戦……?」

#2
斬子(きりこ)「つまり、体育祭の体力勝負は捨てて他の分野で勝利を得る」
一同「体育祭の意義を真向から否定してるじゃねぇか!」
斬子(きりこ)「まぁ、話は黙って最期まで聞くものだぞ」
一同「……」
 だが、しかし、黙って最後まで話を聞いていてもあまりいい思い出がない一行は複雑な心境であった。
 と、言うかその『最期』って違うんじゃ……?
斬子(きりこ)「まず、体育祭はまぁ、非常にどうでもいいことだが、メインは体力勝負だ」
一同「そこは一番重要な部分です!」
斬子(きりこ)「そして、その他には応援合戦とアートパネルがあるのは知ってるだろ」
 応援合戦とは文字通り、応援……というか、ぶっちゃけ創作ダンスを披露して得点を競うってなヤツで、アート
パネルは極端に言うとどれだけすごい絵を描けるかを競うものだ……
莉暗(りおん)「なるほど、応援合戦とアートパネルに全力を注ぐということだな」
 それのどこに情報戦の要素が……と思う一行
斬子(きりこ)「まず、応援合戦……これはイケる!」
堅「え?何でですか?」
斬子(きりこ)「愚問だな……」
ユリア・キドニー「ええ、私がいるからですね」
 シレっと席を立ち勝ち誇ったかのように告げるユリア
一同「え?」
斬子(きりこ)「そうか、ユリアはサザンオルステラの姫であると同時に厨二病アイドルだったのか……」
一同「いやいやいやいや」
 何を阿呆なことぬかしてるんですか!と一同の突っ込み
莉暗(りおん)「まぁ、マジカル☆アイドルがいるなら応援合戦は優位にことを進められるということね……」
斬子(きりこ)「あ〜、応援合戦なんだから、相手チームを駆逐して殲滅する勢いでやるんだぞ、場合によっては魔法少女に
変身して最初から全力全壊でも可だ」
椛木(もみじ)花「任せて!」
一同「マテコラ!」
 そりゃ、応援合戦じゃなくて、ただの合戦だろうが!そして、そっちもOKすんじゃねぇ!
斬子(きりこ)「続いてアートパネルの前に連絡事項が一つある」
 またどうせろくでもないことなんだろうなぁ……と一行が思う中、斬子(きりこ)は告げる
斬子(きりこ)「今年から水着尻相撲ってのが競技に組み込まれることになったそうだ」
一同「何でですか!」
 秋の大運動会で水着って場違いすぎる!
斬子(きりこ)「まぁ、文句は英語で日曜にでも言ってくれ」
堅「いや、まず英訳できないんですけど……そして、日曜には予定が……」
 いや、その前に『英語で日曜』って『サンデー』って意味でしょって思う一行であった。
※つまり競女っぽいことをこっちでもやりますよってことですね。

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