Eighter -Practical Era-
34ther 〜魔法少女終末騒置(ラストノイゼッタ) A〜



#0
 ある日、品辛斬子(ぴんから・きりこ)と風見原莉暗(りおん)壬屈縛紀(みかがみ・しばき)を脅し魔法少女変身アイテムを作らせる。
 作らせる方も作らせる方だけど、作ってしまう方も作ってしまう方である。
 そして、それを駆使して生徒を強制的に魔法少女へと変換し、さらにはバトルロワイアルを開始させてしまう始
末。
 さて、最後に勝ち残る魔法少女(爆)は一体誰なのか
※いや、(爆)って……(笑)よりはマシかもしれないけど……

#1
 天四斗(あまよと)工業、3-J
椛木(もみじ)花「貴方に見せてあげるわ、これが私の全力全壊!」
 叫ぶと同時に両手をバっと広げる……と、同時に右手は桃色の魔力光、左手は黄色の魔力光に包まれる。
花「ナノ・アンド・フェイト!」
 そのまま両手を前方に突き出すかのようにして握りしめると今度は全身が緑色の魔力光に包まれる……と、同時
にそのまま(らく)めがけて突撃する
一同「え〜」
 その姿はまるで勇者の王たる者……その究極にして最強の必殺技であった。
櫟木樂(いちい・らく)「私だって負けるわけには……」
 そして、(らく)もまた花と同様に……右手は桃色の魔力光、左手は黄色の魔力光に包まれる。
一同「え〜?」
(らく)「メイドに不可能はなぁ〜〜い!ナノ・アンド・フェイト!」
 そこは『ウィッチに不可能はない!』では?……と一行が心の中で叫ぶ。
 ともあれ、激突!ヘル○アンド○ヘブンVSヘル○アンド○ヘブン、複製(レプリジン)はどちらだ!というような展開である。
 さらば魔法少女!リリカルマジカル暁に死す……と一行が心の中で叫んだ瞬間であった
(らく)「ああっ!」
 そして、勝利の女神は花に微笑む。
 花の両拳が(らく)の両拳を打ち破り、そのまま、(らく)のホワイトブリム(俗にいうメイドさんカチューシャ)を奪い取
ると、同時にくるりと踵を返し両手で握りつぶそうとする
榛木(はしばみ)秦「それを壊しちゃ、ダ・メェ〜〜〜!」
 おいおい、ゾンダ○メタルじゃないんだから……
 メイド萌えとして有名な秦が思わず、それを壊すなんてとんでもない!という条件反射で叫んだだけであった
 そして、光に包まれる(らく)。
 と、同時に控えていたユリアお付きのメイド集団が動く。これまた目にも止まらぬ早業で素っ裸になる(らく)を誰に
も見せることなく、元のメイド服へと戻す。
 国は違えど、同じくメイド協会に属する者としてのドモン……あ、間違えた、キョウジだった
※いや、それはキョウジじゃなくて、矜持ね……

 かくて、マジカル☆アイドルVS魔女っ娘メイドの死合は終了し、話は南と夏の因縁の死合へと戻る……かに思え
たが、しかし……そのとき、校舎の外から花めがけて光の柱が突き刺さる

 ズバァア〜〜〜ンッ
花「なっ、こ、これはぁ!」
 それは、魔法による攻撃……そして、花の敗北……攻撃が止むと同時に光に包まれる花
※なお、直後(らく)と同じようにユリアお付きのメイド集団が素早く花に服を着せかえています。

#2
生徒「い、一体、何が?!」
 てぇ〜〜〜れれれれれ、て〜〜れれれれれ〜〜〜♪れ〜〜て、て、て〜〜て、て、て〜♪
 て〜〜ててて〜ててて〜〜♪てれてててててて〜〜ん♪て、てて〜て〜〜♪
 てれてて、てれてて、てれてて、てれてて、ててててててて、てれてて〜〜ん♪
一同「なっ、こ、このBGMは……」
 そして、突如流れ出すのはガーシュインのラプソディー・イン・ブルー。
 このクラシック音楽と共に出現するような女は一人しかいない……
 そう、《アンドラの魔女》の異名を持つ成金の婚約者、餡銅鑼真曦逅(あんどら・まぎあ)でありますの
成小路金厭(かねあき)「お、俺早退します、ダメなら無断欠席でもいいです!」
 生命の危険を感じ取り、すぐさま逃げようとする成金
 だが、そんなことが許されるわけもなく、斬子(きりこ)に襟首をつかまれる。
 こういう時だけ教師らしいふるまいをするのはどうなのか……
一同「お、おい、アレを見ろ!」
 そして、教室の窓から外を見てみると……そこには空中に漂う妙に露出の高い漆黒の衣装を身にまとう《アンド
ラの魔女》がいた……
 その姿は間違いなく魔女。魔法少女……ではなく、魔女!
 いや、寧ろ何というか、魔法痴女……
餡銅鑼真曦逅(あんどら・まぎあ)「私こそ、正当なる魔法少女、シャッセール真曦逅(まぎあ)ですの」
一同「……」
 シャッセールとはフランス語で『狩る者』を意味する。
 しかし、この場に居合わせた一行は瞬時に悟った……彼女に狩られるものは、成金だ……と
 ついでに言うと刈り取られるのは彼の生命ではなく、子種……シャッセールって違う意味なんじゃないか……と
いうか、(むし)(わざ)とこんなネーミングにしたんじゃないかと思う位である。
楠木南「くっ……」
榎木(えのき)夏「またしても邪魔が……」
 そして、南を死角から狙うのは不可能と諦め、正々堂々と真正面から出現、そのまま激突した夏……それを真っ
向から受け止めニヤリと笑みを浮かべていた南……
 今日こそは何方が強いか決着をつけようと思っていたというのに、このままでは真曦逅(まぎあ)に漁夫の利を許してしま
う
 と、言うわけで瞬時に距離を置くと同時に死合を中断し、校舎の外に浮かぶ真曦逅(まぎあ)に視線を移すのであった
生徒「ってか、魔法少女変身アイテムって五つだけじゃなかったんですか」
品辛斬子(ぴんから・きりこ)「いや、そんなことはないが……」
風見原莉暗(りおん)「まぁ、彼女は餡銅鑼(あんどら)グループの財閥嬢だから、金の力で魔法少女変身アイテムを開発させたとしても
何も怪訝(おか)しくはないだろう」
一同「いや、おかしいですよ」
 そんな簡単に魔法少女変身アイテムを作られてたまりますか!と一行全身全霊の突っ込みであった。
 ともかく、魔法少女バトルロワイアルはここで新たな局面を迎える。


続

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