Eighter -Practical Era-
26ther 〜美しき闘士の玄赫 A〜
#0
吹口欠(……かつては生徒会長の座を狙っていたものの、テ金(心の前に砕け散った漢
そして、今回はそんな彼が心を生徒会長の座から引きずり降ろすべく暗躍する……かもしれなくもないかもしれ
ない話
※いや、どっちだよ!
#1
天四斗(、天四斗(工業、某所
吹口欠(「……例の物は?」
真っ黒なカーテンで日光を遮った教室……その中で赤井ランプに照らされつつ、欠(は喋る
*「ここに……」
と、それに答える漢は一枚のずぶぬれの紙を机の上に置く。
その紙は独特の薬品臭を放っていた。そして、徐々に浮かび上がってくる画像……つまり、その紙とは今現在も
なお、現像の最中の写真だったのだ。
※だったら、大人しく現像液につけとけや!なぜに取り出して机の上に出した?
欠(「コイツか……」
*「ああ……」
でもって、この漢の名は呀口(牙……建築科に所属する生徒で、新聞部の部長でもある。
そして、言わずもがなここは新聞部の部室に造られた暗室。カーテンで光を遮り、赤いランプを付けているのは
現像のためである。
欠(「フッ……フフフフ……ふははは!ついに俺は切り札を手に入れた!これで……あいつを生徒会長の座からひき
ずり降ろせる!」
呀口(牙「まぁ、頑張って……」
人ごとのように……ってか、興味なさげに呟く牙であった。
欠(「スキャ〜〜〜ンダ〜ルッ、叶〜〜えて〜〜〜♪ふんふん、ふふふふ、ふふんふ〜〜ん♪」
謎の歌を歌いながら陽気に去って行く欠(……ってか、歌詞うろ覚えか!
※正しくは『叫んで、叶えて、ゆるぎない執着の彼方へ』である。ちなみに、余談だが、サブタイトルはコレが由
来。……ってかここしか使わないけど……
天四斗(工業、3-J
品辛斬子(「はぁ、それにしても暇だな……」
生徒一同「だから、アンタは授業しろよ!」
だが、しかし、そんな生徒からの猛抗議を蛙の面に水の如く受け流し、窓の外を眺めて自分の世界に浸るのがこ
の天四斗(のDr.キリコ、こと品辛斬子(である
テ金(心「しかし、暇イコール平和であるとも言える。いいことではないか。はっはっは!」
いつの間にか扇子を口に大口を開けて笑う生徒会長……いや、みんなの姉がいた。
アンタも自分のトコで授業受けてこいや!
斬子(「ほら、見ろ、生徒会長だって良いことを言っているじゃないか」
生徒一同「いやいやいや」
確かにいい台詞ですけど、だからってアンタが授業しなくていい理由にならないでしょ!
欠(「見つけたぞ!生徒会長!」
心「こらこら、私は生徒会長じゃなく、みんなの姉だぞ」
いやいや、アンタはみんなの姉じゃなく生徒会長だよ!何言ってんだ!と叫んだところで無視されるので一行は
心の中で盛大に突っ込むのであった。
#2
欠(「俺は、貴様をリキュールするべくやってきた!」
楠木南「……リコール?」
欠(「……そ、そうとも言う」
※そうとしかいいません。
大見栄張って叫んだものの、間違っていたため、赤っ恥である。
斬子(「生徒会長を勝手にリコールしようなんざ、全生徒が認めても私が許さんぞ!」
生徒一同「いや、だからアンタ何さまのつもりだよ!」
斬子(「私は生徒会顧問だ!」
知ってるっての!そういうことじゃなくて、話がややこしくなるから黙ってて!って思う一行であった。
欠(「まずはこの写真を見よ!」
ばば〜〜んと取り出したるは先ほど新聞部からもらってきた現像したばっかりの写真
そこには笑顔で一人の男子生徒と手をつないで歩く心の姿があった
南「……恋愛スキャンダル……?」
南の発言にざわっとなる一行。
だが、当の本人である心は平然としていた。
まぁ、彼女がアイドルだったら、恋愛事でスキャンダルってのはよくあるけど……アイドルでも愛奴隷(でもなん
でもなく、ただの生徒会長だからなぁ……
※ってか、愛奴隷(って何だよ?エンコー系アイドル?
欠(「この輝くようなアカシックバスター……まず間違いなく……」
生徒「いや、アカシックバスターって何だよ?」
生徒「何!?知らないのか……アカシックバスターってのは対象を森羅万象全てが記載されているという伝説のア
カシックレコードから消し去ってやるという意味合いを込めた風の魔装機神の必殺技の一つだ!」
いや、そんなことを聞いているわけじゃねぇよ!
……ちなみに、余談だが、本当は『アカシックバスター』ではなく『アルカイックスマイル』と言いたかったら
しい。間違いにも程があるぞ!
斬子(「で、それがどうした?生徒会長にだって恋人の一人や愛人の一人、二人くらいいるだろう?」
生徒一同「それ最低な付き合い方ですからね!」
戦国時代ではよくあったことじゃないかとか言い出す斬子(。今は戦国の世じゃねぇよ!
欠(「フッ……これはまだ序の口だ……次の写真を見ろ!」
生徒一同「こ、これはッ!」
続いて取りだされた写真……そこにはとある建物の中に手をつないだまま入って行く二人の姿が収められていた
その建物は一見するとごく普通の一軒家に見えるが……実はラブホテル……なんてことは一切なく、本当にただ
の一軒家で、表札にはテ金(と書かれていた。
つまるところ、心の家である。
斬子(「まぁ、恋人を家に連れ込むなんてよくあることじゃないか」
その発言にニヤリとする欠(
欠(「そして、これがその翌日の写真だ!」
生徒一同「え?」
続
前の話へ 戻る 次の話へ