Eighter -Practical Era-
24ther 〜マイルドに闘王を B〜



#3
 ある日、斬子きりこの思いつきから唐突に始まったサバイバルゲームと言う名の疑似殺し合い……
 それだけならず、姉派、妹派に分かれて殺し合い、勝った方をクラスの正当なる派閥とするとか言い出したおか
げでヒートアップ。
 負けられない闘いがここにある
 まぁ、そんなことはおいといて……開始早々……名もなき生徒達は世紀末のモヒカンよろしく姉派、妹派、第三
軍の手に刈り取られ、残るはネームドのみとなった
※いや、ネームドって……
 ちなみにネームドの中に詞野綾ことばの・あや朴木卜ほおのき・ぼく目候魚成めこう・うおなり柳木卯やなぎ・ぼうは含まれません
※使い捨てキャラ……?
 なお、ここで今更ながら陣営の紹介をしておこう。
 まずは姉派……楯木てすりぎ盾、楠木南、樫木かしぎ堅
 続いて妹派……杭木こう、ユリア・キドニー
 最後は第三軍……櫟木樂いちい・らく榎木えのき夏、椿木つばき春、成金、柊木ひいらぎ冬、楸木ひさぎ秋、椛木もみじ花、テ金しんかね※そういえば保科泉はどこへいったのか……彼女は会社運営で忙しいので不参加です。
榎木えのき夏「さぁ!南!今日こそ決着つけるわよ!」
楠木南「臨むところよ!」
 ダダダダダダッ
 叫びつつまずはマシンガン(エアガン)で攻撃……が、しかし、お互いに木刀をぶんぶん振りまわしてお互いの
銃撃を無効化
夏「どうやら銃じゃ決着つかないようね……」
南「最初から分かっていたんじゃないの?」
 ガカッ
 そして、両雄はマシンガンを投げ捨て木刀で一気に襲いかかる
楯木てすりぎ盾「今日こそ、貴様を叩きのめして妹に現をぬかすその根性叩き直してやる!」
杭木こう「なめんな!そっちこそ姉に現をぬかすなんて巫山戯ふざけた根性……目覚めさせてやる!」
 こっちもこっちで譲れない想い(こんな想いをぶつけあうのもなんかアレだけど……)を胸に激突

 一方……

樫木かしぎ堅(さて、どうしたもんか……)
 木の影に隠れつつ現状を観察するのは天四斗あまよとの逆コナンこと樫木かしぎ堅である。
 と、いうのも、まぁ、名もなきモヒカン……もとい、生徒は開始早々一気に駆逐され、今や第三軍が一番大勢い
るのだから、慎重になるのも仕方がないと言ったところか……
堅「妹派のユリアは……まぁ、どうにか……んん??」
 チラっと見ると、メイドがいっぱいでビックリ仰天
堅「ってなんじゃありゃ〜?」
ユリア・キドニー「見つけました!そこです!」
 すぐさまメイドに取り囲まれる堅
堅「待て待て待て……勝手に援軍とかそんなのありかよ!」
品辛斬子ぴんから・きりこ「許す!私がルールだ!」
 と、そんな折、唐突に斬子きりこがしゃしゃり出る。
※しゃしゃり出るって言っても声だけですけど……
堅「待てこらぁ!!!」
 ……樫木かしぎ堅……リタイア……

#4
成小路金厭なりのこうじ・かねあき「なるほど……援軍ありならばこちらにも手はあるってことだな……」
 成金がパチンと指を鳴らすとやってくるのは凛ッとした感じのメイドにあるまじきメイド軍団
ユリア「いつか貴方とはこんな風に激突する……そんな日が来るとは……特に思っていませんでしたが……」
金厭かねあき「それは、こちらとて同じ……」
ユリア、金厭かねあき「ではいざ尋常に……勝負ッ!」
 二人の号令と共に一気に飛び掛かるメイド軍団。
 もはや何が何やら……といった感じである。
 なお、最初からメイド服を身に纏っていた櫟木樂いちい・らくもさりげなく成金のメイド軍団に紛れてユリアのメイド軍団と
奮戦しております。
斬子きりこ「あ〜〜、成金、お前失格な……」
金厭かねあき「え?」
 と、その時、唐突に斬子きりこからそんなお達しが……
 思わず、二つのメイド軍団も動きを止める
金厭かねあき「な、何でですか、先生……また自分がルールだとかそんなこと言い出す気ですか?」
斬子きりこ「ンなわけあるか!馬鹿野郎……いや、待て……それはそれでありかもしれん」
金厭かねあき「待てこらぁ〜〜〜!」
 そのまま斬子きりこの元まで走って抗議
斬子きりこ「お前、自分が何をしたのか分かっているのか?」
金厭かねあき「何ってメイドの援軍呼んで闘わせただけだけど……」
斬子きりこ「それだけではないだろう?」
金厭かねあき「……さ、さぁ、何の事かなぁ……」
 冷や汗タラタラ……
斬子きりこ「第三軍の春夏秋冬の三人、こっちへ来い」
椿木つばき春、楸木ひさぎ秋、柊木ひいらぎ冬「はい?」
 斬子きりこに呼ばれて何事かと三人がやってくる
斬子きりこ「お前ら、リタイアな……」
春、秋、冬「え?」
 一体どういうことなのか……
 まぁ、ここまでくれば自ずと察しはつくかもしれませんが……つまり、成金がどさくさにまぎれて仲間を討った
ってことです。
春、秋、冬「……」
 じろりと無言で成金を睨む三人
金厭かねあき「で、でも、殺し合いで生き残った最後の一人が優勝者って話じゃ?」
斬子きりこ「そんなわけあるか、チーム戦だ、これは!」
金厭かねあき「ええ?聞いてないですよ?」
斬子きりこ「そう言えば言ってなかった……かもな……」
金厭かねあき「ちょ、待ってくださいよ!」
斬子きりこ「ん?何だ?私がルールだ、文句あるか?」
金厭かねあき「ありまくりだぁ〜〜!」
 成金の抗議も虚しく……失格。
 ちなみに、メイドは失格じゃないのでそのまま続行ってなことに……
春、秋、冬「……よくも私達を……やってくれたわね」
金厭かねあき「……いや、あの、これは……」
 そして、ジリジリにじり寄る三人
春、秋、冬「でも、私達は鬼じゃないから、許してあげるわ……」
金厭かねあき「ほ、本当か?」
春、秋、冬「はい、これ」
 そして、携帯を一つ
金厭かねあき「え?何?これ?」
餡銅鑼真曦逅あんどら・まぎあ「今からそちらへ子作りに行きますのよ〜〜〜」
 その声にさぁっと血の気が引く成金。そして、笑顔でひらひらと手を振る三人
 ささやかなる復讐であった
金厭かねあき「ひいいいっ!!こ、殺されるぅ〜〜〜〜ッ」
 成金、人生も途中でリタイアか?


続

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