Eighter -Practical Era-
24ther 〜マイルドに闘王を A〜



#0
 品辛斬子ぴんから・きりこ……天四斗あまよとのDr.キリコの異名を持ち、学生時代は生徒会長になることを頑なに拒否してしまったもの
の、やっぱりやりたいとは言えず、そのまま教師となりて、今は生徒会顧問を務める女教師である
 まぁ、そんな彼女の生い立ちなんてどうでもよくって……今回は……いや、今回もそんな彼女の一言から始まっ
てしまった騒動を描いた物語である

#1
 それは、ある日の出来事であった……
品辛斬子ぴんから・きりこ「はぁ、暇だなぁ……」
 ぼ〜っと窓の外を眺めつつそんなことを呟く斬子きりこ
生徒一同「いや、授業しろよ!」
 最もな突っ込みが入るも無視を決め込む斬子きりこ斬子きりこ「おし、お前ら、外へ出ろ……これから特別授業を行う」
生徒「特別授業?」
 嫌な予感しかしない一行であった。

斬子きりこ「お〜し、全員いるな……今日はみんなでちょっと殺し合ってもらう」
生徒一同「なんでやねん!」
 しかも、殺し合うって『ちょっと』じゃねぇよ!
斬子きりこ「まぁ、殺し合うといっても本当に殺し合うわけじゃないから安心しろ」
生徒一同「当たり前ですよ!何言ってるんですか!」
 所謂サバイバルゲームという奴だな……と言い出す斬子きりこ。そうなのかなぁ?
斬子きりこ「で、武器は……」
 ドギャギャギャギャギャギャギャッザザザ〜
 と、次の瞬間、グラウンドに勢いよくドリフト走行しつつ盛大にスピンアウト……が、しかし、華麗に停止する
一台の車
 こんな登場をするのは一人しかない
風見原莉暗りおん「エアガンと弾薬を持って来たぞ」
 今日も今日とて軍帽に軍服という帝国軍人もかくや……教育委員会の生きる伝説、GTRこと莉暗りおんだった
生徒一同「なんでアンタがいるんですか!」
莉暗りおん「面白そうな企画をやると聞いてな」
生徒一同「乗るなぁ〜」
莉暗りおん「何を言うか、今私は車から降りたところだ」
生徒一同「そういう意味じゃねぇ〜」
 生徒一行の突っ込みがグラウンドにこだました……
斬子きりこ「あ〜ルールは簡単だ、こっちが配布するエアガン、ペイントボールを使って疑似殺し合いを行ってもらう」
生徒「いや、簡単に言いますけど……」
斬子きりこ「なお、銃なんてイヤだ……ってな人の為に竹刀や木刀を使うことも許可する。ただし、弓は駄目だ……あれ
は邪道だ……いいか、弓を使う奴は悪だ。見つけ次第停学処分とする!」
 この人、弓に何か嫌な思い出でもあるのか?と思う一行であった
楠木南「先生〜、このクラスで殺し合い……をやるって既に出来レースで勝者が決まってる気がします」
生徒一同(……)
 そんな中、恐れることなく南が宣言する。
 そう、運の女神こと、かんなが居る限り、彼女が負けることはない。
 まぁ、かんなが積極的に生徒を殺しにかかるのではなく、何もせずとも相打ちで全員いなくなるとかそんな感じ
ですが

#2
斬子きりこ「いいところに気が付いたな……たしかに、かんながいれば勝者は自ずと決まったも同然……だから、かんな
はこの殺し合いには参加しないことなっている」
テ金しんかね心「はっはっはっは!そして、かんなの代わりは私ということになっている」
生徒一同「なんでやねん!」
 唐突に現れるのは自称みんなの姉、生徒会長の心だ
 ってか、アンタ、授業中でしょうが、とっとと自分のクラスに戻って授業を受けてきなさいよ!
斬子きりこ「しかし、ただ普通に殺し合うのも面白くないな……」
生徒一同「普通は殺し合うこと自体が面白くないですけどね」
斬子きりこ「よし、ここはチーム戦にしよう……おい、そこの姉派、妹派」
杭木こう楯木てすりぎ盾「何ぃ?」
 ……ちなみに、いつものことだが、この二人も疑似殺し合いが始まる前に既に本当にお互いを殺す勢いでガンを
飛ばしあっていた
斬子きりこ「お前らを筆頭に姉派、妹派でわかれて殺し合ってもらう。そして、勝った方をこのクラスの正当な派閥とす
る」
こう、盾「!!!!」
 負けられない闘いがここにある!
生徒一同「ちょ、何焚きつけてるんだぁ!」
斬子きりこ「あと、姉にも妹にも興味がないって人は第三軍としていい具合に戦闘を撹乱していいからな」
生徒一同「無茶苦茶だぁ〜!」
 まぁ、そんなこんなで早速姉派、妹派、第三軍としてチームが分かれることとなる……
心「よし、じゃ、いい具合に戦闘を撹乱しようではないか!」
榎木えのき夏「って、あんた姉派じゃないの?」
 第三軍側にいる心に思わず夏がつっこむ
心「はっはっはっは……私は全校生徒の姉だが、別に姉派ではないのだよ」
椿木つばき春「ふぅん」
心「というのは冗談……いや、建前で第三軍の筆頭がいるだろう?だから私がやることにしたんだ」
柊木ひいらぎ冬「冗談って……」
楸木ひさぎ秋「ってか、なんで南は姉派にいるの?」
 続いて第三軍ではなく、なぜか姉派にいる南に首を傾げる秋
南、夏「ふふん、それは勿論、白黒つけるためよ!」
生徒一同「……」
 どうやら南と秋は共闘よりも殲滅を選んだようだった……
夏「まぁ、いいや……じゃ、次、なぜ成金がこっちに?」
 そして、矛先は成金へ
成小路金厭なりのこうじ・かねあき「……当然だろうが!俺が姉派についたら、『今日から私が貴方の姉よ』と、逆に妹派についたら『お
兄ちゃん〜』とか言ってくるに決まってるだろ!あの女はッ!」
生徒一同「……」
 どっちの派閥にも属することができない……それは必然的に第三軍になるということに他ならなかった


続

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