Eighter -Practical Era-
20ther 〜彼女は悪魔である B〜



#3
 ある日、突然天四斗あまよと工業にやってきたのは魔術組織、魔ヲ断ツ剣のデーモンバスター
 伝説の厨二病アイドルを見るなる悪魔憑きと称して滅殺しようとするのだが……
降諏ぶらす玲太「本当に、彼女は悪魔憑きではないのか?」
椛木もみじ花「私はシュヴァルツ・ネロ・ノワールの化身よ!」
一同「話がこじれるから、アンタは黙ってて……」
品辛斬子ぴんから・きりこ「全く、勘違いで人を殺しにかかるとはとんでもない奴だな、貴様は……教員失格だぞ」
一同「いや、この人教員じゃないし!」
 いうなればデーモンバスター失格か……
樫木かしぎ堅「はっ、分かったぞ!」
一同「はいはい」
 突如閃きだす堅に一行はガン無視
堅「悪魔憑きはきっと天四斗あまよと商業にいるんだ……そして、何を間違えたのか天四斗あまよと工業に来てしまった」
玲太「なるほど……と言うとでも思ったかこのタコが!いいか、魔ヲ断ツ剣からの情報で天四斗あまよと工業に悪魔憑きが
いることは疑いようのない事実!」
 その情報はどれだけ信憑性があるのか……まぁ、いいけど……
斬子きりこ「まぁ、それにしても、ウチのクラスには悪魔憑きなんていない……せいぜい伝説の厨二病アイドルと運の女
神と楠木正成の子孫、漏元零射モルゲンレーテ社の女社長に、私専属のメイドにサザンオルステラ皇国の姫がいる位だ」
一同「……」
 結構色々いますよ……あとはこれに成金とか……
 と、言うか櫟木樂いちい・らくはアンタ専属のメイドじゃねぇよ!
玲太「……ならば、教えてくれないか、運の女神……真の悪魔憑きはどこにいる?」
一同「アンタ、自力で探せよ!」
 デーモンバスターなんだから悪魔憑きの気配とか察知できないのかよ!
 と、言った次の瞬間
玲太「む、こ、この禍々しい気配は……」
 すぐさまバっと廊下の方を見ると……
 そこには右腕に梵字が書かれた包帯でぐるぐる巻きの女子生徒の姿が……
 その姿、傍から見れば厨二病罹患者のようだが、しかし、花と決定的に違うのはその禍々しいオーラである。
※なお、花は痛々しいオーラを纏っています
玲太「貴様が……貴様こそが真の悪魔憑き!」
 そのまま廊下へひとっぱしり
*「何よ、アンタ……」
玲太「フッ、俺様は鳴く他家ターチャも黙るデーモンバスター、降諏ぶらす玲太」
※『鳴く他家ターチャも黙る』ってどんなやねん!
*「デーモンバスターですってぇ……まさか、私のカラダが目的?」
 バっと右腕を庇う彼女
 いや、カラダが目的って……
斬子きりこ「おい、あいつは誰だ?」
一同「いや、教師なら生徒の名前位覚えてくださいよ」
斬子きりこ「何を言うか……私は自分が気に入った生徒の名前しか覚えない主義だ」
一同「最低だ!」
 果たして、彼女に気に入られるのは果たしていいことなのか、悪いことなのか……
 まぁ、天四斗あまよとのDr.キリコたる斬子きりこの戯言はおいといて、彼女の名前は飜番飛ほつが・とばる天四斗あまよと工業全生徒の中で金属科
唯一の女子生徒である。

#4
玲太「まぁ、いい……貴様の悪魔、今ここで駆逐する……」
飜番飛ほつが・とばる「……やれるものならやってみなさい」
 そうして、彼女は梵字が書かれた包帯を解きだすのであった
一同「な、なんじゃこりゃああ!?」
 一同が驚くのも無理もない、なぜなら、彼女の包帯の下……それは物語シリーズでも有名なあの猿の腕だったた
めである。
 と、いうか、猿のような人間からかけ離れた腕を包帯でぐるぐる巻きにしたら、あら不思議、どこからどう見て
もか弱い少女の腕にしか見えない……というのは一体どんな巻き方なのか……
 ぜひ教えてほしいものである
玲太「フッ、やはりその腕……悪魔の腕」
とばる「よく分かっているじゃない……そう、これは悪魔……ゾーラ・オブ・ゴルゴーンの右腕」
一同「ぞーら・おぶ・ごるごーん?」
 聞いたこともない悪魔だった
玲太「知らんな……だが、そんな下級の悪魔如きで魔ヲ断ツ剣が誇るデーモンバスターの俺に勝てると思うな!」
 叫ぶと同時に破魔の札を投げつける玲太
とばる「甘い」
 ばしばしっ
 悪魔の右手でそれを掴むと同時にジュっと言う謎の音を立てて消滅する破魔の札
玲太「何ぃ?馬鹿な……下級の悪魔であればあの札で一撃滅殺……本体への影響は知らぬ存ぜぬ我関せずの破魔の
札が効かないだと!?」
一同「ちょっと待て……本体にどんな影響がでるかどうかわからないモノを使うなよ!」
 愕然とする玲太に一同の盛大な突っ込みが入った
玲太「ならば、これはどうだ!」
 と、懐から取り出したるは
一同「拳銃?」
 拳銃……が、しかし、なんだかどうにも金属質な感じがしない……どちらかと言うとプラスチック感のあるそれ
は間違いなく……
一同「オモチャ?」
 水鉄砲であった……
玲太「下級の悪魔如きにコレを使うのは勿体ないが、仕方あるまい……喰らえ!」
 ズバシュアアッ
 オモチャな感じの水鉄砲から発射したとは思えないほどの高威力の金のラメの入った正しく黄金の水が飛に襲い
かかる
とばる「だから、無駄って言ってるでしょ!」
 バシュンッ
 悪魔の右手で薙ぎ払うと再びジュっという謎の音と共に黄金色の水が消え去る
玲太「なん……だと……人間の持つ悪しき心すらをも一撃滅殺する聖水が……こうもアッサリと……」
一同「いやいや、金色の聖水ってお前、聖水馬鹿にしてるのか!」
玲太「何を言うか、間違えて飲んでしまわないように金の絵の具を解かしているんだぞ」
一同「だから、それが罰あたりだって言ってんだ!」
 寧ろそれは聖水というよりは黄金……いや、文字通りの意味ですよ……
※まぁ、黄色でもコラコラコラ!ってな話ですが……
 ……と、ともかく、この死合一体どうなるのか?


続

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