Eighter -Practical Era-
17ther 〜中国四千年の卓球 A〜



#0
 卓球……それは骨が間接から外れること
 ……ってそりゃあ『脱臼』だっつの!
 と、いうわけで(どういうわけだ?)
 これは、そんな脱臼……じゃなくて、テーブルテニスに纏わるETC
※なぜに英語?

#1
 天四斗あまよと工業、3-J
品辛斬子ぴんから・きりこ「今度我が天四斗あまよと工業が卓球の全国大会に出場することはみな知っていると思うが」
一同「え?知りませんよ」
 初耳ですが……と一行
斬子きりこ「知らない?そんなわけないだろう……校内や学校の外のにかかっている応援の幕を見てないのか!お前らは
……」
楠木南「いや、まぁ、確かに、卓球部が頑張ってるから応援しようか……みたいな感じで多少なりとも知ってはい
ましたけど……」
斬子きりこ「そうだろう、だったら、なぜ全国大会に出場することを知らんのだ?」
一同「ってか、そういうことは先生そっちが先に教えるものでしょう」
斬子きりこ「生憎だが、私は卓球があまり好きでなくてな……卓球の事を聞かれても『サァッ』としか答えられないのだ
よ」
一同「いやいやいやいや」
 今のは誰もがしる卓球少女が良く叫ぶ言いまわしの感じの『サァッ』でしたよ!と一同の突っ込みが決まる
斬子きりこ「まぁ、いいや、ともかく、先日、卓球部が全国大会に出場するということで全校生徒総出の壮行会があった
んだが……私は特に興味が無かったので3-Jは欠席とした」
一同「待てやぁ!」
 お前、一体何やってんの……
 本当にアンタ、何さまのつもりだよ!と一同の不満が大爆発した瞬間であった
 と、言うか全校生徒総出の壮行会に参加しない……ってか、全校生徒が体育館とかに集まっていたのならちょっ
とは……というか、その前に全校放送とかあったんじゃないか?とかもろもろ突っ込みどころは満載である
斬子きりこ「で、だ……そんな卓球部から生徒会に依頼があってな……」
生徒「依頼?」
テ金しんかね心「ここから先は私が言おう」
 と、教室に入ってくるのは、先日生徒会長になったばかりの自称、みんなの姉、テ金しんかね心である
一同「生徒会長?」
心「違う、違う、『お姉さん』だろ?」
一同「……」
 この女、断固として生徒会長と呼ばせない……何が何でも姉と呼ばせる気だ……
生徒「……ええと……お、お姉……さん……」
心「うむ、このたび、我が校の卓球部が全国大会に出場することになった……そこで、卓球部に助っ人が欲しいと
いう依頼があってな……」
一同「卓球部に助っ人ぉ?」
心「ああ、詳しくは彼女から聞くと言い」
 そして、一人の生徒が入ってくる
心「彼女は私の建築科の妹、嘱口属しょっこう・やから……卓球部の部長だ」
※ここで言う妹とは天四斗あまよと工業の生徒と言う意味である。

#2
嘱口属しょっこう・やから「全国大会の第一の相手と言うのが長野農多林高校……」
 この高校には中国四千年の歴史を誇る三国志卓球の使い手が存在する強豪校なんですと続ける
生徒「中国四千年の歴史?」
 ……実は中国は卓球国家……これまでに数々のメダリストを輩出してきた国家で卓球界のドラゴンシンの異名を
持つ国なのだ
※ウソです。ついでに言うとドラゴンシンってのは七つの大罪に出てくるメリオダスの異名で、作者がメリオダス
 のことをメダリオスだと勘違いしてメダルに関係あると勝手に思いこんだがための称号です。
やから「はい、その高校には中国からの転校生が三人……彼女らはそれぞれ孫家流卓球、曹家流卓球、劉家流卓球の使
い手として将来はオリンピックでメダルを総なめすることを期待されている最強の三人なんです」
心「そして、そんな三人に対抗するべく、助っ人が欲しいというわけだ」
 無論、全校生徒の姉たる私も助っ人として参上確定だぞと優雅に扇子を口元にあてて宣言する心。
南「いや、助っ人と言われても……」
榎木えのき夏「……ねぇ……」
 ウチのクラスに卓球が上手な人がいるのかと言われると……微妙なところである
やから「大丈夫、そこは私がビシバシ鍛え挙げて卓球以外の全ての事を『サァッ』って言わせるくらいにしてあげるか
ら」
一同「マテマテマテマテ!」
 お前ら卓球少女バカにしすぎだろ!
やから「とにかく、私が求めるのは卓球よりも武力に秀でている人なのよ」
一同「……」
 そんなことを言われると夏と南しか居ないのだが……
やから「それに、長野農多林高校を突破してくれたらあとは応援してくれるだけでいいから」
夏、南「そこは最後まで選手として闘わせてよ!」
 なんて自分勝手な……と、思わず、夏と南は叫んでしまうのであった。
やから「ともかく、そんなわけで榎木えのきさんと楠木さんには是非試合に出てほしいの」
斬子きりこ「うむ、私が許可する」
一同(またかよ……)
斬子きりこ「……と、言うとでも思ったか?」
一同「え?」
 斬子きりこのまさかの発言に一同唖然
やから「駄目ですか?」
斬子きりこ「いや、一度こう言ってみたかっただけだ」
一同「おい!」
 今言わなくてもいいだろう……と一行は心の中でそう思うのであった。
斬子きりこ「あ〜〜、と、言うわけだ、あっちが孫、曹、劉の三家ならば、こっちは分派する前の卓球の真髄を見せつけ
てやろうではないか」
南「いや、どこぞの北斗だか蒼天だかじゃないんだけど……」
斬子きりこ「ともかく、勝って来いよ……もし、勝つのが難しかったら買うなり狩るなりしてでも『かって』来るんだぞ
……分かったか?」
一同「いやいやいやそれ、意味が全然違うし!」
 試合に勝ってこい……あるいは、勝利を買ってこい、勝利を狩ってこい
 果たして、一行は無事勝つ事が出来るのか、それとも、成金の財力を駆使して勝利を買うのか……はたまた、夏
と南の武力をもってして勝利を狩り取るのか……


続

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