Eighter -Practical Era-
16ther 〜十異世界とおいせかい葬戰擧そうせんきょ B〜



#3
 生徒会長が彼女に拉致監禁、日々調教されてから幾星霜……生徒会長のいなくなった天四斗あまよと工業ではなぜか生徒
会顧問の斬子きりこが一人無駄に頑張って生徒会を運営していたのだが、生徒の組織である生徒会に教師がハバを利かせ
るのはオカしいという正論のもと、生徒会総選挙がおこなわれることとなった
杭木亢くいぎ・こう「先生、生徒会長になったらこの学校(世界)の半分を掌握できるって本当ですか?」
品辛斬子ぴんから・きりこ「ああ、私が許可する」
一同「いやいやいや、何許可してんですか!」
 そんな無茶苦茶なこと勝手に許可しないでください……ってか、校長とかが黙ってないでしょ!
こう「ならば、俺は生徒会長に立候補する……」
楯木てすりぎ盾「なっ、正気なのか?」
こう「おうともよ、そしてお前が副会長だ!」
盾「え?俺?」
こう「更に、俺が生徒会長になったアカツキ・オオワシには女子の体操服をハーフパンツからブルマに、女子の水着
を旧スク水か、最小布面積水着に変更する!」
女子一同「このヘンタイッ!」
※ってかアカツキ・オオワシって……『オオワシ』が不要だよ!
楠木南「アンタみたいなのが生徒会長になれるわけないでしょ……」
こう「フッ……甘い、甘い……男はみな、ブルマや旧スク水に憧れるものさ……そして、学校の半分以上は男子生徒
……となると、それら見たさに俺に票を入れる奴は大勢いるはずだ!」
榎木えのき夏「くっ、なんて奴……そこまで考えて……」
白拍子かんな「でも、ここは工業高校だから女子自体がそんなにいないよ……」
一同「……」
 情報科と建築科ならば女子もいるが……これが、電気科や機械科となると途端に女子の数が減ります……
 そして、金属科には女子生徒はたったの一人……
 つまり、票を入れたいのもやまやまなんだけど、肝心の女子が少ないからなぁ……ってな感じで投票率があまり
伸びないのは明白だった。
こう「どうして、俺は工業高校に入学してしまったんだ……」
一同「アンタも、棔木昏ねむのき・こんと同じような感じかいッ!」
 ……なお、棔木昏ねむのき・こんというのは、工業高校に入学して三年……自分はこの高校にあっていないとかトンでもない事
を言い出して天四斗あまよと商業へ亡命転入した馬鹿な漢である。
成小路金厭かねあき「フッ、ならば、ここは……」
一同「ないわ〜」
 成金が立候補しようとした瞬間、一行からディスられる
金厭かねあき「ちょ、お前ら……」
南「どうせアンタのことだから副会長にはかんなを指名して二人だけの王国を築くとかそんな巫山戯ふざけたこと言い出
すんでしょ?」
金厭かねあき「はっ、その手があったか!……南、今日だけはお前を褒めてやるぜ!」
 そのまま南の腕をつかんでぶんぶんと振りまわして歓喜する成金。
 さらに俺の妾にしてやるぜ!とか巫山戯ふざけたことを言い出す成金
南「……」
 そんな成金に、対し、思わず余計なことを言っちゃったと思いつつ、妾ってこの……とギリギリと握ってきた腕
を潰しにかかる
金厭かねあき「痛い、痛い、痛たたた……」
 ……かんなを手中にすとか考えていなかったと言うことは成金は純粋に生徒会長に成りたかったのだろうか……
 とてもそうは見えないのだが……

#4
椿木春「あ〜〜、なんか無性にツイッターに書き込みたくなって来たわ……」
金厭かねあき「ッ……」
 春の独り言に青ざめる成金。
 それもそのはず、春夏秋冬のメンバーらは成金の婚約者とツイッター仲間になっているのだ……
 そして、ここでヘタな呟きが入ると確実に成金は(ベッドの上で)殺される……
生徒「先生……生徒会長には保科ほしな泉を推したいんですけど」
斬子きりこ「推薦か……いいだろう、私が許可する」
南「いやいや、勝手に話を勧めるのはどうかと……」
 だから、なんでアンタに可否権あるんだよ……
生徒「彼女は漏元零射モルゲンレーテ社の女社長……だからこそ生徒会長に相応しいと……」
かんな「社長業で忙しいから生徒会長やってる暇はないんじゃないかな……」
一同「……」
 勝手に話が進みそうだったのですかさずかんながフォローを入れる。
樫木かしぎ堅「と、なると、ここは天四斗あまよとの逆コナンたる」
一同「ないわ〜」
堅「うぉお〜い」
 最後まで言わせてくれよと言う堅に、一行は無視を決める
春「じゃ、アンタ、生徒会長になって何するつもりなの?」
堅「フッ……それは勿論……」
一同「それは勿論?」
堅「生徒会長になってからのお楽しみよ!」
一同「……」
 どうやら何も考えていなかったようだ……
 こんな奴が生徒会長になったら世も末である
 いや、まぁ、多分かんなの超運がそれを阻むことになるのだろうが……
斬子きりこ「まぁ、アレだ……みんなせいぜい頑張るんだぞ……」
 それから選挙演説は明日だぞとサラっととんでもないことを口走る斬子きりこ
一同「ちょちょちょちょ……」
 いくらなんでもそれは唐突すぎるのではないかと、一同大ブーイング
斬子きりこ「仕方がないだろう……本当はこんなことやりたくなかったんだが、選挙らしい選挙も行わず私がいつまでも
生徒会を運営していると怪しまれるだろう」
一同「怪しまれるというか何と言うか、ただ単に生徒会長決めたくないだけじゃないかぁ!」
 一同、盛大な突っ込みであった……
 さて、そんなことは置いといて、天四斗あまよと工業の新たな生徒会長は一体誰になるのか……


続

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