Eighter -Practical Era-
16ther 〜十異世界とおいせかい葬戰擧そうせんきょ A〜



#0
 十異世界とおいせかい……それは『生徒会』のアナグラム……あれ?『お』が余る……
 ま、まぁ、ともかく、これは生徒会に纏わる一存な感じの物語

#1
 天四斗あまよと工業、3-J
品辛斬子ぴんから・きりこ「あ〜、突然だが、今度生徒会総選挙があるぞ」
一同「本当に突然ですね……」
 ってか、なぜそこまでして突然何かを始めるのが好きなのか……
楠木南「ってか、なぜ生徒会総選挙なんですか?」
 まだ、生徒会役員共*の任期は終了していないと思いますが……と南
※ってか『生徒会役員共*』って記載すると別なモノ……ってかあるモノを差すことになりますからね
斬子きりこ「うむ、いいところに気がついたな……なぜ、こんな時期に生徒会総選挙があるのか……おい、そこの教育実
習生、答えてみろ」
壬屈縛紀みかがみ・しばき「はいぃ?」
 突如話を振られて困惑する縛紀しばき
斬子きりこ「なんだ、分からないのか……チッ、使えない奴だな……」
一同「いやいやいや……」
 そんな昨日今日来た教育実習生が分かるわけないでしょうに!と一行の盛大な突っ込み
縛紀しばき「いや、教育実習生たるもの……答えて見せます!」
一同「何か変なスイッチ入った!」
 しかし、縛紀しばきはやる気だ!
縛紀しばき「はっ、閃いた!」
 そして、暫く瞑想すると突如ぴこんっ!と閃く縛紀しばき
縛紀しばき「生徒会長が費用を私用したことで解雇された……そして、それは生徒会役員全体に及んでいた……だからこ
その総選挙ですね?……分かります」
斬子きりこ「はい、残念……」
 全く、こんなんだからお前はいつまでたっても教育実習生のままなんだぞとかわけのわからないことを言い出す
斬子きりこであった。
斬子きりこ「私は知っての通り、生徒会顧問でもある」
一同「いや、まぁ、知ってますけど……」
斬子きりこ「じゃ、今の生徒会長の名前も知っているよな?教育実習生」
一同「だから、何故そこで教育実習生を指名するんですか?」
 もはや、遊んでいるとしか思えない
縛紀しばき「任せなさい……と言いたいところなんですが、ここへ来た時、なぜか挨拶がなかったのですが……」
斬子きりこ「うむ、生徒会長は建築科の吃口乞どもぐち・こうなのだが……」
※あれ?吃口乞どもぐち・こうが出てきた話では彼は生徒会のメンバーという紹介でしかなかったような……いや、生徒会長も生
 徒会のメンバーなので間違いではないですけど……
斬子きりこ「もうだいぶ前の話になるのだが、謎の失踪を遂げた」
一同「えええ〜〜?」
 そんな一大事じゃないですか!と一同騒然
斬子きりこ「まぁ、失踪と言ってもどこに消えたのかは分かっているんだがな……」
南「それ、失踪って言うの?」
斬子きりこ「彼は今、恋人の叱口しかく七のもと、拉致監禁され、日々彼女から寵愛を受けているらしい」
一同「……」
 なお、七も失踪扱い……そして、二人は二人だけの永遠の世界に閉じこもったのです……
 ……おそらく、こうが死亡したとなれば、死因は間違いなく腹上死であろう……

#2
櫟木樂いちい・らく「ええと、つまり、生徒会長不在のため、生徒会総選挙をやるってことになったと?」
斬子きりこ「いや、生徒会長なんぞいなくとも私が生徒会を運営して見せる……と意気込んで一人で生徒会を運営してい
たんだが……先日、生徒の組織である生徒会でなぜ教師のお前がハバを利かせているんだ、おかしいだろと巫山戯ふざけ
てんのか!とトチ狂ったことを言い出すバカがいてな……」
一同「……」
 そのバカはトチ狂っていない……むしろ、おかしいのはアンタの方だ!と一同は心の中で突っ込みを入れる
生徒「……ってか、他の生徒会役員は……」
斬子きりこ「無論、仕事の邪魔だって追い返していたんだが……」
 アンタはどこぞのバケモノ女かよ!
 そりゃクレームも来るよ!
斬子きりこ「本当は私一人で生徒会を運営できるんだがな……生徒会は生徒の組織、教師が運営する組織ではないとの校
長の弁で仕方が無く、生徒会を一新することにした……」
 だからこその生徒会総選挙である。
 と、言うか、本当、無茶苦茶だな……
斬子きりこ「そこで、ただ生徒会役員を決めるのもアレなので、ここはミスコンでも開催して上位四名プラス成績優秀者
の五名が生徒会になるというシステムを考えたのだが……」
一同「どこぞの北海道にある高校のアレですかい!普通に選挙で決めましょうよ!」
 まさしく、これこそ、生徒会のナンタラであった……
斬子きりこ「お前ら、普通、普通って……そんなのでいいのか?」
一同「先生……?」
 最近は何でも普通、普通、音信不通と……そんなことではイカンと言い出す斬子きりこ
※ってか、最後の『音信不通』だけ何か違うんですけど……
斬子きりこ「お前らだって誰しも人には言えないアブノーマルな性癖の一つや二つ抱えているだろ……それを押し殺して
普通がいいというのは愚かなことだぞ」
一同「良い話っぽいけど、いろいろ台無しだぁ!」
 もっと、こう、他に何か言い様はなかったのだろうか……
 いや、天四斗あまよとのDr.キリコこと斬子きりこにそんなことを期待するのは間違いであるとは分かっているのだが……
斬子きりこ「さ、誰か生徒会役員に立候補する奴はいないか?生徒会役員になればこの高校(世界)の半分を手中にする
ことができるぞ」
一同「おお!」
 いや、生徒会役員って学校の半分を手中に出来る組織じゃないから……
※なお、残りの半分は顧問の斬子きりこが掌握するとか何とか……
 まぁ、何はともかく、生徒会総選挙……開幕である。
 果たして、この戦争を生き延びて生徒会長になるのは誰だ?
※戦争ってそんな大げさな……

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