Eighter -Practical Era-
3rder 〜七不思議は闇の扉 C〜



#5
 天四斗あまよと工業七不思議……それを探すべく授業を放棄してまで学校中を駆け巡ったオカルトマニアこと、
丘瑠屠馬煮阿おかると・まにあ……そして、最後の1つを探すべく、午後の授業もボイコットするとか
言いだし……
丘瑠屠馬煮阿おかると・まにあ「問題はあと1つ……しかし、これがまたどこを探しても……誰に聞いても知らないって言うんだよ
なぁ……」
 ううむ、と唸りだす馬煮阿まにあ
品辛斬子ぴんから・きりこ「……あんまりそんなことに首を突っ込むもんじゃないぞ」
一同「先生!?」
 と、そこへいつの間にか斬子きりこ先生登場。
柳木ぼう「確かに、全部知ると不幸になるとか言うな……」
馬煮阿まにあ「馬鹿なことを……俺はそんな迷信は信じないぞ……」
 くわっと叫びだす馬煮阿まにあ
楠木南「いや、オカルト自体迷信みたいなものじゃないの……アンタ、自分の趣味を全否定してどうすんの?」
馬煮阿まにあ「いちいち人の上げ足を……」
斬子きりこ「……ならば、級則:丘瑠屠馬煮阿おかると・まにあ天四斗あまよと工業七不思議を調べることを禁ず」
一同(出た!天四斗あまよとのDr.キリコ名物ピンポイントな級則)
※主に成金が被害を被っているのがこの級則である
馬煮阿まにあ「甘い!そんな規則如きで俺を取り締まることなぞ不可能だ!」
一同「……」
 ……確かに、そう言われると……素直に応じている成金が馬鹿らしく思えてくるのだが……規則は護ろうよと思
う一行であった……
馬煮阿まにあ「と、言うわけで、これから俺は七不思議最後の1つを探すべく旅に出るんで……午後の授業も公欠でOK?」
斬子きりこ「なるかッ!!」
 だが、斬子きりこ先生が叫ぶ前に馬煮阿まにあは去っていく……
斬子きりこ「やれやれ……人の話を聞かない奴は困る……」
・
・・
・・・
南「……と、言うか……そもそも、学校中を駆け巡って調べるよりも、かんなに聞けば済むんじゃないの?」
一同「そ、それは……」
 ボソっと呟く南に、一同は沈黙
斬子きりこ「まぁ、かんなに頼らず見つける……ってな条件が奴の中にはあるのかもしれんしな……そこだけは褒めてや
るべき点だぞ……」
一同「うぐっ……」
 た、確かに、運の女神ことかんなの超運をもってすれば大抵のことは分かる……だから、一行は知らずの内にか
んなに頼っていたのだが……それをしない馬煮阿まにあは実は凄いのかもしれない……などと思い出す

#6
 そして……昼休みもそろそろ終わりが近づき……
斬子きりこ「よし、私が特別に赦してやるから七不思議の最後の1つを馬煮阿まにあより先にみんなに公開してやれ!」
南「いや、先生もちゃっかりかんなの超運に頼ってますよね!?」
 さっきのいい台詞が台無しになった瞬間であった……
白拍子かんな「……」
 しかし、かんなは沈黙のまま何も言わない……
ぼう「な……なんだ!?……まさか……この学校にかんなですら知り得ない謎があるというのか!?」
生徒「……それは……まさしく七不思議の1つといっても過言じゃないな!」
ぼう「いや、七不思議じゃなく、8個目になるんじゃないか!?」
生徒「……あ……」
 などと盛り上がっている中、斬子きりこがポツリと漏らす
斬子きりこ「お前ら、何をいい加減なことを……いいか、この世界にかんなに分からないことなんてないんだ!」
南「いや、そこは先生じゃなく、かんなが言うべき台詞でしょ……」
斬子きりこ「かんながなぜ7つ目を言わないのか……それは七不思議はもともと6しかないってことだ……」
一同「ああ!なるほど!」
かんな「……いえ、違いますよ……」
斬子きりこ「……フ、私の言うことを真に受けるとは……愚か者め!」
一同「先生!!」
 コロっと意見を翻す斬子きりこに一同はキれかかる。
ぼう「……で、7つ目って……?」
かんな「世の中には聞かない方がいいってことも……知らない方がいいってこともあるんですよ……」
一同「へ!?」
・
・・
・・・
 そのころ……馬煮阿まにあはというと……
天四斗あまよと天四斗あまよと工業、某所
馬煮阿まにあ「こ……これだ!!七不思議最後の1つ!!」
 あちこちをかけずり回り、ようやく最後の1つに辿り着いた馬煮阿まにあ……
馬煮阿まにあ「……『七不思議全て知るものは……死あるのみ』」
 辿り着いたそれに、馬煮阿まにあは硬直せざるを得ない
馬煮阿まにあ「……は!?何だ!?こりゃ!?何が死あるのみだ!ふざけてんのか!?」
 ふおっ……
馬煮阿まにあ「!!!?」
 と、その次の瞬間……何かの気配を感じ取った馬煮阿まにあは咄嗟に後ろを振り向く
 ババッ
馬煮阿まにあ「だ……誰だ!?」
 ……しかし……そこには誰もいなく……
馬煮阿まにあ「気のせい……か!?」
 と、姿勢を戻した次の瞬間
 どげぐおあおぉおおおああん!!
馬煮阿まにあ「!!!!???!!」
 突如、摩訶不思議な音が響き……そして……その後の馬煮阿まにあの行方を知るものはいない……
 一説によると生贄にささげた彼女の逆鱗に触れ、自分も冥界い引きずり込まれてしまったのではないか……など
の噂が流れたが……真実は分からず終いであった……
※七不思議最後の1つ:『天四斗あまよと工業七不思議を全て知る者は何者かに消される』


END

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