Eighter -Noble Gathering-
53rder 〜けいは暁に夢を見る A〜



#0
天然蛍あましか・けい……殺し屋かと思いきやそれは彼の思いこみであり、実は殺し屋でも何でもなかった天然ボケの漢
じゃあ、一体彼は何者なのか……
今回はそんなけいの核心に迫る物語……かもしれなくもないかもしれない
※どっちなんだ!

#1
天四斗あまよと、某所
突込魁とつこみ・かい「……けいぃ〜〜」
あの、まぬけい……どこ行った……とあちこち探し回るかいがそこにいた……
かい「この前はこの前で木の上で昼寝していたし……」
そんなに木の上が好きなのか……と、今度は上の方を見上げながらけいを探すことに……
かい「……しかし、いないわね……」
全く……どこへ行ったのか……
※そして、かいは何故にけいを探しているのか……それは謎に包まれている(ヲイ)
そして、その頃、けいはと言うと……
天四斗あまよと、Eighter本部
天然蛍あましか・けい「遊びにきたよ」
梓與鷹よたか「……いや、帰ってくれませんかね……」
Eighter本部に遊びに来ていた
けい「あ〜〜、うん……じゃあ、依頼」
與鷹よたか「じゃあ依頼って……」
もしや、『遊んで』とかいう依頼じゃないだろうな……と與鷹よたかが危惧していると、けいは口を開く
けい「う〜ん、なんというか……気が付いたら無くなっていたんだよね……」
梔曹くちなし・つかさ「……相方が?」
けい「そんなわけはない……あれ、あれ……え〜〜っと……なんだっけ?」
與鷹よたか「……いや、知らないよ……」
だが、しかし、けいをよく見れば何が無くなったのかは一目瞭然であった……
いつも持ち歩いている炎双刃がないのである
つかさ「……リーダー……こんな天然ボケの依頼を受けるんですか?」
與鷹よたか「……むぅ……しかし、依頼人に差別しないというのがウチの方針でもある……」
つかさ「……まぁ、俺はリーダーがそういうなら付き従うだけですが……」
※ちなみに、依頼人に差別しないとはいえ、明らかに極悪人の場合は差別します。
けい「そうだ!思い出した……炎双刃をなくした……って夢見たんだった!」
一同「夢かよ!」
一同、最もな突っ込みであった……
與鷹よたか「……え〜〜っと、つまり、話を纏めるとなくした炎双刃を見つけてほしいと?」
けい「うん、違うよ……炎双刃に代わる新しい武器を探してほしいんだ」
與鷹よたか「……」
先ほどの話からどうやって新しい武器を探してほしいということになるのか……
頭が痛くなってくる與鷹よたかであった
バムッ
と、その時、勢いよくドアが開かれ、かい参上
かい「こんのまぬけいぃいいい!!!」
そのままEighter本部にヅカヅカと入り込み、けいの襟首を掴んで持ち上げる
かい「すみません、ウチのけいが……」
與鷹よたか「あ、いや……まぁ、一応依頼に来た……っぽいんで……」
かい「依頼?」
そして、與鷹よたかけいから聞いた炎双刃をなくした……ってな話をかいにもしてみるのであった

#2
かい「……信じられない……」
侍にとって刀は魂……いや、けいは侍ではないが……ともかく、武器をなくすなんて信じられない……
呆れてものも言えないかいであった。
かい「ってか、なんで無くなった物を探すより、新しいものを見つける依頼をだしているのよ!」
けい「え〜〜……だって、探している間に忘れちゃったら大変でしょ……」
一同「……」
それは、確かにけいらしいと言えばけいらしいのだが……しかし、だとしてもそんなことは言わないでほしかった……
かい「……で、依頼、キャンセルできない?……」
與鷹よたか「いや、キャンセルと言うか……まだ、引きうけるとは……」
かい「なら、話は速い、こっちでどうにかするからこの話は無かったことに」
けい「え〜〜?」
かい「え〜じゃない!」
シュカッ
と、その時、開けっ放しになっていたEighter本部の入り口から中へと1枚のカードが投げつけられる
與鷹よたか「な……何だ?」
つかさ「……けい当てみたいだが……」
けい「へ?」
そして、けいつかさからカードを受けとる
けい「ん〜〜……『貴様の大事な兵器は預かった……返してほしければ指定した場所まで来い』……だって」
かい「だって……じゃないッ!」
つかさ「……なくしたんじゃなく、奪われたってこと……?」
かい「……あ〜〜、もう、次から次へと厄介事が……」
頭をかかえるかいの傍でけいが能天気に呟く
けい「ねぇねぇ、依頼があるんだけど……」
與鷹よたか「いやいやいや、アンタあてに届いたものなんだから、アンタが行かなきゃダメでしょう……」
けい「……あ、そっか……」
そう言えば、そうだねぇ……とけい。天然、ここに極まれり……
けい「じゃ、行ってくるね〜」
かい「あ、ちょっと……」
そして、けいは颯爽とEighter本部を後にするのであった……
與鷹よたか「……」
かいに投げかける言葉が見当たらず、黙っていると……なぜかけいが再び舞い戻ってくる
けい「ところで、どこへ行けばいいんだっけ!?」
一同「そのカードに書いてあるんじゃないのか!?」
最もなっつこみであった……
かい「ええい、もう、私も行くからついてこい!」
けい「あ、うん……じゃ、そうする……」
かい「……と、言うわけで、お騒がせしました……」

……と、言うわけで、かいに引きずられ……今度こそけいはEighter本部を後にするのであった……
與鷹よたか「……」
つかさ「……」
與鷹よたか「……さて、他に依頼でもないか、メールでも見るか……」
つかさ「……そだね……」

……さて、けいは無事に炎双刃を奪い返すことが出来るのだろうか!?


続

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