Eighter -Noble Gathering-
52nder 〜力と技と位の鼎談ていだん C〜



#5
かれんに宿りしは「力」の破壊神、かくて、彼女は今までの鬱憤を晴らすべく、かなりに挑もうとするのだが
……そのまえにかなりの話が始まり……
カナ「はぁああああ!!」
A子「てぇええええい!!」
ズドオオンンッ
カナの技の破壊神、女王禍ジョーカーの力を借りた鎌の一撃が……A子の鐫霽止朱ヴォルバドスの力を借りた2刀の一撃が……激突!
A子(思った通り……力ならば僅かに私が上……この勝負、貰った!)
鐫霽止朱ヴォルバドス『む……いかん……退け!これは……罠だ!』
A子「え?」
ズドンッ
A子「あ……」
だが、しかし、哀しきかなカナに宿りし神は『技』の破壊神、女王禍ジョーカー……その本質は力押しではなく、多彩な技
による相手の翻弄……鐫霽止朱ヴォルバドスの忠告も虚しく、A子はカナに弾き飛ばされる
ザムッ
そして、突き付けられる大鎌
カナ「この勝負!私の勝ちよ!!!さぁ!A子!これから私のために馬車馬の如く働きなさい!!!」
A子「ぐっ……うううう……」
歯軋りするA子……そして……
A子「覚えておきなさいよ!カナ!!……次に……死合うときはあなたを私の馬車馬にしてあげるんだから」
ダダッ
かくて、A子は去っていく……
※何!?この捨て台詞!?
カナ「ふふん、何度でも来なさい!!私と『技』が……とんだババをひかされたってことを証明してあげる
 んだから!!!」
……かくて、A子のカナ更生作戦は失敗した……かに思えたのだが……カナはその後、A子打倒に面白み
を見出し、登校するようになったのであった……
ちなみに、余談だが、A子の方は、打倒カナに燃えるあまり、生徒会の業務が疎かになり……でも、鬼神A子
に逆らえる人などカナ以外いおらず……結局、生徒会の運営など放り出したまま生徒会長を続けることとなる
……
生徒会長……罪な女である

……そして、その話は終わりを告げる……
天四斗あまよと、Eighter本部
白拍子かなり「めでたし、めでたし」
満足げにそう締めるかなり
白拍子かれん「いや、全然めでたくないんだけど!!!」
どこがめでたしなんだぁ!!と吠えるかれん
かれん「と、言うか……姉さん……今の話を聞いたからといって……」
白拍子かんな「……あの、姉さん……知らないんですか……と、いうか、今の話を聞いて何か思いません
 でした!?」
かんな、ぽつりと漏らす
かれん「姉さんの作り話が……何か?」
しかし、かれんは全く、これっぽっちも……何一つ分かっていない様子である……
そう、さながら美少女ゲームに出てくる朴念仁主人公のように……
梓與鷹よたか「……いや、作り話というより、昔話の気がしたんだが……」
與鷹よたかはもはや全て悟ってしまっているのでさらりと会話に割り込んでみる

#6
かれん「昔話も作り話も同じでしょうが!!」
一体何が違うの?とかれん……
昔話は実話、作り話は空想……と違いがあると思いますの
※……ちなみに、昔話と作り話に関しての説明がこんな口調になったのかは謎に包まれていますの……
かんな「……あの、姉さん……姉さんはなぜか家を出て行ってしまったから知らないんでしょうが……」
かれん「『何故か』家をでていった……んじゃないのよ!!ちゃんと理由があって……」
むが〜っと叫ぶかれんだったが、しかし、かなりがバッサリと切り捨てる
かなり「そんな理由なんで今はどうだっていいのよ!」
かれん「ヒドイ……」
……話の腰を折られたので、再び話を戻すかんな
かんな「かなり姉さんは……高校時代、不登校児だったんですよ……」
かれん「うわぁ……考えられない……」
……かといって真面目に授業を受けているかなりの姿も想像がつかないなぁ……などと思っているとギロリと
かなりの睨みがかれんを捉え……ヒィっと縮こまるかれんであった……
かんな「それで、ある事件をきっかけに、登校するるようになったんですよ……」
と、ここまで来れば殆どの人は察しがついたと思うけど……かなりが今まで喋っていたことは全部自分の過去の
話なのだ……
與鷹よたか「……ええと、まぁ……なんだ……その……かれん……」
気の毒そうに與鷹よたかがあさっての方向を向きながらかれんに語りかける……
コオオオオッ
と、そのとき、予兆共鳴者オーメンレゾナンスが光り輝き……かれんにその未来を告げる……
かれん「……うそっ……姉さんには……技の破壊神の加護……が!?」
顔がひきつるかれん
かれん(ちょ、なんで教えてくれなかったのよ!奠夷瑪ディーヴァ奠夷瑪ディーヴァ『……我は何度とも語りかけたが……しかし、耳を傾けなかったのはそちらだ……』
かれん(……)
かれん、硬直……
かなり「さぁ!かれん。私に何か言いたいこととか、何かいい残すことがあれば遠慮なく言いなさい」
そんな中、営業スマイルでそう語るかなり
かれん「ううう……うそよ!そんなの……いや、あの、姉さん……だから……これは……その……」
冷や汗が止まらない……
※Q:技の破壊神と力の破壊神とでは勝負は互角になるんじゃないでしょうか?
 A:A子戦がそうであったように、神の力を引き出すことに関してはかなりの方が上なので、かなりが有利です。

#7
かれん「いえ、何もないです、大丈夫です。かなり姐さん……」
かなり「そう……じゃあ、こっちから行くわね」
かれん「やめてぇ〜〜〜!!!」
ドダッ
脱兎の如く逃げ出すかれん……が、しかし、当然かなりにとっ捕まってしまう……
かなり「オ〜〜〜〜〜ッホッホッホッホッホッホッホ!!!かなりに逆らいし者には"死"を!!逃がさなく
 ってよ!かれん!!!」
かれん「ひぃ〜〜〜〜!!」
……かれんの受難は……まだまだ続きそうである……


END

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