Eighter -Noble Gathering-
52nder 〜力と技と位の鼎談ていだん A〜



#0
白拍子かれん……かつて恐れ多くもかんなに敵対し、そして、敗れ去り、世界に散らばった女……文字通り
『自分探し』の旅の果て、自らの運全てと引き換えに復活した彼女は……そのとき、歳殺陽天さいさつようてんの最後の良心を
手に入れた……そして、四堕天しだてん滅後、歳殺陽天さいさつようてんの力が無くなったことに気付かなかったかれんは……窮地に
陥るのだが、そんなとき、「力」の破壊神、奠夷瑪ディーヴァの加護を受ける……
今回はそんなかれんの物語

#1
天四斗あまよと、Eighter本部
白拍子かれん「ふっふっふっふ〜〜〜」
奠夷瑪ディーヴァの加護を受けてから上機嫌なかれん
梓與鷹よたか「……馬鹿に機嫌がいいな……かれん」
かれん「当然でしょ……今までは私に力がなかったばっかりに姉さんにイビられ続けてきたけど……これからは
 そうはいかないわ!!私には……力の破壊神、奠夷瑪ディーヴァがいるんですもの!!!」
くわっと力説するかれん
與鷹よたか「……姉に日頃の恨みを晴らすためにそんな力を使ったら……流石に破壊神も泣くと思う……」
最もな意見を言う與鷹よたか……奠夷瑪ディーヴァもそれはやめておけ……と言っているような気がした……
白拍子かんな「……あの、姉さん……やめておいた方が……」
そして、かんなも会話に割り込み、姉の愚行を止める
※『愚行』って……もはやオチが読めた気がするんだが……
かれん「かんな……あなたはイビられたことがないから分からないのよ!!!」
しかし、かんなの言葉に逆ギレするかれん
かんな「……」
何かを言おうとしたが、しかし、今のかれんには何を言っても無駄だと判断し、何も喋らないかんなであった……
白拍子かなり「そう、イビられ続けるとねぇ……最初は嫌でもだんだんそれがないと生きていけないように
 なってしまい……」
かれん「って……誰がマゾかぁあ!!!ってうわぁああ!!?」
何の前触れもなく会話に参加したかなりにかれん、ビックリ!!あまりの衝撃にジャンプして更にその場から
後退るかれん……
意気込んでみたものの実際に対峙するとなるとやはり勇気がいるのだ……
かなり「オ〜〜〜〜ッホッホッホッホッホッホ!!!かれん、私に何か言いたいことがあるようだけど……」
かれん「え、ええ、まぁ……」
さて、どうやって話を切り出そうか……と思っていると、その前にかなりが口を開く
かなり「その前に私の話を聞きなさい!!」
かれん「はい!?」
かなり「今は昔、不登校児といものありけり。部屋に籠りて……」
かれん「いや、あの……竹取物語風に喋られても困るんですけど……」
と、言うか、一体何が始まるのか?……そもそも、そんな話を聞いてどうすればいいのか……さっぱり分からない
かれんであった

#2
かなり「……あ〜、ちょいと昔の話、あるところにカナという美少女がいました」
と、いうわけで、気を取り直して普通に喋り出すかなり
かんな(……美少女って……いや、何でもないです、かなり姐さん……)
何か『思う』だけでもかなりの制裁を喰らうので特に何も思わないことにしたかんなであった
かなり「彼女は学校に行ってもつまらないという理由で不登校児を決めていました……が、しかぁし!そんな
 ことをよしとしないのが彼女の学校の生徒会長こと、A子」
かれん「うわっ!生徒会長の名前適当ッ!!!」
ぞんざいにも程がある!とかれん……しかぁし!かれんの抗議など受け入れるかなりではない……彼女の話は続く

A子はどうにかして、カナを登校させようとカナを見つけて説得を開始するのであった……
A子「……ちょっと、聞いてる?カナ……」
カナ「……うん、聞いてる、聞いてる……でも、行きたくないわけじゃないのよ……ただ、学校へ行っても
 つまらないだけなの……」
だが、しかし、どんなに説得してもカナの意見は変わらなかった……
A子「……そう……あくまでも、登校拒否をするつもりなのね?」
カナ「ええ、当然よ……面白くもない学校へ行くほど私は暇じゃないのよ……」
※それは要するに暇なんじゃないのか……
A子「……だったら、実力行使よ!!『鬼神』と恐れられている生徒会長の力……見せてあげるわ!」
ズゴゴゴゴゴオッ
凄まじい殺気が辺りに放出される
カナ「ハッ!面白いじゃないの!!今まで私に逆らったものがどうなったか……知らないわけじゃないでしょう
 ねぇ??」
A子「フン……あなたのその伝説も、今日で終わりよ!!さぁ!鬼神・鐫霽止朱ヴォルバドス、あなたの力を見せてあげて
 頂戴!!」
……すると、A子に宿る鐫霽止朱ヴォルバドスが不機嫌そうに声を上げる
鐫霽止朱ヴォルバドス『何度も言うが、我は『鬼神』などではない……『灰色の深淵に棲む叡智のいくさ神』である
 ……鬼神などと呼ばれるのは不愉快だ!!』
※ちなみに鐫霽止朱ヴォルバドスが鬼神を嫌悪する理由は勿論あるのですが……ここでは割愛させていただきます。
A子(細かいことは言いっこなし!!)
鐫霽止朱ヴォルバドス『細かくはない……我にとっては大問題だ……』
A子(あ〜〜、もう、分かった分かった……済みませんでした、いくさ神様……お願いですからすねないで)
鐫霽止朱ヴォルバドス『……別にすねてはおらんが……』
……ってか鬼神の生徒会長はなぜに神の力を宿しているのですか!?……これって反則じゃないんですか!?
と、いうわけで、カナの命運は……そして、かなりはなぜ、こんな話をしだしたのか……


続

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