Eighter -Noble Gathering-
46ther 〜暗躍する闇の軍勢 D〜



#7
忍びの里を無差別に急襲し、駆逐する外道くのいち集団、砕華さいか……みすみす壊滅に至ることを望まない現代に
続く忍びの里は結託し、この危機を乗り切らんと立ち上がった!
滋賀県、甲賀の里
総介の作戦により、甲賀の里を訪れたいさむ……そして、そこには助っ人として盲目の松が派遣されていた
前田松子しょうこ「……真なる剣聖」
某敢それがし・いさむ「む……おぬしは……」
確かによくよく考えれば、盲目の松の先祖……前田慶次郎利益としますはもともと甲賀の出……ならば、彼女が甲賀の里
に助っ人として派遣されるのは至極当然であるともいえる
いさむ(この采配……総介殿が考えたものなのか……)
甲賀忍者「……盲目の松に真なる剣聖……この2人が助っ人に来てくれるとは心強い……」
甲賀忍者「……正直なところ、我ら甲賀は先代の首領が亡くなられてからまだ、次の首領が決まっておらず……」
松子しょうこ「今、襲われれば滅びるしかない……と?」
甲賀忍者「お恥ずかしながら……」
甲賀忍者「……盲目の松様……もし、よろしければ……」
松子しょうこ「ん〜〜、それはちょっとね〜」
赫眼かくがん同盟もあるしね……と松子しょうこ
甲賀忍者「……そう……ですか……」
いさむ「今は、甲賀の次期党首についても重要でござるが、それよりも、迫る砕華さいかの魔手を退けるが先決でござるよ」
甲賀忍者「……たしかに、それは……そうですな……」
いさむ「……む、来たか……」
松子しょうこ「……ええ、そのようですね……」
微かな殺気……しかし、盲目の松、いさむにはそれを見逃すことなく感じ取ることが出来た……
*「私の殺気を見抜くとは……やるわね!」
松子しょうこ「まぁ、けっこうだだ洩れでしたしね」
*「いいわ……砕華さいかがくのいち、某星の焔火ほのか参る!」
いさむ「行くでござるよ……」
松子しょうこ「ええ」
焔火ほのかを筆頭に襲いかかる砕華さいかくのいち……に対し、いさむ松子しょうこも連携して飛びかかる
某星の焔火ほのか「死に急ぎたいなら、死になさい!」
ガガガガガガガッ
マシンガン斉射
いさむ「何の……それしき、拙者には通じんでござる」
しかし、普通のマシンガンの弾などでいさむを止められるわけもない……迫る銃弾は、全て切り払われる
砕華さいかくのいち「やるじゃない……でも、銃器はマシンガンだけじゃないのよ」
ガウンガウン……
後方からの狙撃……しかし、それすらも簡単に回避して見せるいさむ松子しょうこ
砕華さいかくのいち「うっそ……あいつ眼が見えないんじゃなかったの?」
砕華さいかくのいち「そのはず……だけど……」
松子しょうこ「目が見えなくとも……迫る銃弾位回避できますよ……」
そもそも、松子しょうこにとって目が見えないのはハンデなどではない……もし、それがハンデならば、今頃日常生活
にすら窮しているはずだ……

#8
松子しょうこ「いくら最新の銃器を使っても、当たらなければ意味はない……」
某星の焔火ほのか「作戦変更よ……ロープレ作戦!」
砕華さいかくのいち一同「了解……」
そのまま砕華さいかくのいちは銃器をその場に放り出し後方へと飛び退る
いさむ「む?」
と、同時に後方よりRPG-7を担ぐ砕華さいかくのいちが躍り出る
松子しょうこ「ロープレ……ロールプレイングゲーム……つまりRPG……ですか……」
見えもしないはずの松子しょうこがそんなことを呟く……
砕華さいかくのいち「しかもタダのRPG-7じゃないわよ……誘導システムの基礎OSにはLosedows 7を使っているのよ!」
Losedows 7を使っているミサイルランチャーだからRPG-7というわけでは無いのだが……なぜか誇らしげに叫ぶ
砕華さいかくのいち
某星の焔火ほのか「てぇ〜〜〜」
ドドドドッ
某星の焔火ほのか「ふふん、流石にミサイルを斬り払うことなんてできないでしょう……」
いさむ「……ならば、拙者、斬り払ってしんぜよう……」
そう宣言し、目を瞑り、納刀するいさむ
いさむ「キェェ〜〜〜」
ズガシャアアアッ
次の瞬間……カッと目を見開いたかと思うと、一閃……放たれたRPG-7が斬り払われる
某星の焔火ほのか「うっそ……」
カッ
ズズ〜〜ン
真っ二つに切り裂かれたミサイルは……そのまま地面に墜落すると同時に爆発……
常人ならば、迫るミサイルを斬り払うことなど出来なかっただろう……しかし、神眼を持ついさむならば……爆発
しない点……線を見極め、そこに刃を通すことが可能なのだ……
※ちなみに、当然ですが、松子しょうこはできません。
某星の焔火ほのか「クッ……怯むな……あの2人さえ始末すれば甲賀の里は落としたも同然!」
砕華さいかくのいち「いや、焔火ほのか様……そんな簡単に言いますけど……」
そんなことを叫ぶ焔火ほのかであるが、しかし、いさむ松子しょうこを始末することがどんなに難しいことか……
某星の焔火ほのか(……やむなし……『終戦の鍵』を使うわよ……)
砕華さいかくのいち(そんな……焔火ほのか様……)
焔火ほのかの言葉におびえだす一行……
某星の焔火ほのか(どうせ、壊滅させるんだから……別に構わないでしょ……)
砕華さいかくのいち(で、ですが……)
某星の焔火ほのか「総員退避……」
しかし、焔火ほのかの命令に逆らえる砕華さいかくのいちはこの場にはいなかった……焔火ほのかの号令に一同は一斉に後方へ
飛び退る
甲賀忍者「逃がすか……」
いさむ「ま、待つでござる……」
逃げる砕華さいかくのいちに対してここぞとばかりに襲いかかる甲賀忍者……
松子しょうこ「これは罠……」
だが、飛び出した甲賀忍者は急には……いや、まぁ、止まれないことはないんだけど……
……焔火ほのかの言う『終戦の鍵』とは一体何なのか!?


END

前の話へ 戻る 次の話へ