Eighter -Noble Gathering-
46ther 〜暗躍する闇の軍勢 B〜



#3
忍びの里の壊滅に走りだした外道くのいち集団砕華さいか……
そして、今、砕華さいか VS 七大隠密+助っ人の死合が始まろうとしていた……
三重県、伊賀の隠れ里
神崎通「……」
*「……」
通は当代の伊賀の首領たる服部梶音かじねと睨みあっていた
伊賀忍者(……首領は先ほどから何を?)
伊賀忍者(……そんなことは……分からん……)
服部梶音かじね「貴方が初代半蔵……」
通「……2代目……だがな……」
確かに、歴史的に見ても後世に名を残した服部半蔵……とは2代目の服部半蔵正成まさなりである。
梶音かじね「で、伊賀の里を潰しに来た……ってなわけ?」
伊賀忍者「首領……」
梶音かじね「五月蠅い……私は伊賀の首領なんかじゃないわ……」
伊賀忍者「で、ですが……」
梶音かじね「アンタたちが勝手に担ぎあげたんでしょうが……私は静かに暮したかったのに……」
通「フン、なるほどな……」
梶音かじね「大体ね〜、私なんかよりも服部半蔵が首領になる方がいいでしょうが」
通「俺は御免だね……こんな集団を率いるなどと……」
巴御前「仲間割れは後でやってもらおうか……」
通「別に仲間割れではない……」
そのまま巴御前を睨む……のかと思いきや、あさっての方向を睨みつける通
一同は図星かよ〜とか思っていたのだが、通が睨みつけたその場所から突如殺気が走り、慌てて一行もそっちを
向く
巴御前は何も諌めに出たのではない、敵が来たことを知らせたのだ
*「よくわかったわね……」
通「フン、そんな殺気を出しておいて、潜んでいるなどと笑止だ……」
*「まぁ、いいわ……砕華さいかがくのいち……紫千しせんのにな、参る!」
と、言い出し一足飛びにかかるかすが……いや、それだけではない、砕華さいかのくのいちも一斉に伊賀忍者に向かって
襲いかかる
伊賀忍者「全力死守〜」
早速応戦する伊賀忍者……だったが、しかし、相手は銃器を得意とする(露出が無駄に高いコスの)外道くのいち
集団……一足飛びにかかると同時に腰からM10を取り出し射撃にかかる
伊賀忍者「ゲッ」
伊賀忍者「マジかよ……」
すぐさま回避と同時に銃撃を防ぐ伊賀忍者……
しかし、そんな中、巴御前、葵御前は逃げることなく薙刀、刀にて銃弾を斬り払っていく
梶音かじね「……すご……」
伊賀忍軍首領として担ぎあげられたものの、普段は平凡な女子高生である梶音かじねはただ、驚くばかりであった
ガキンッギンッ
紫千しせんのにな「くっ……やるわね……」
通と刃を交えるのはかすが……銃器を使わないのは……使えないから……通の隙をついて使おうと思っていた
かすがだったが、しかし、通には隙が一切見当たらなかったのだ……
※まぁ、戦国時代を生き抜いた生粋の忍びと現代でぬるぬると動……じゃなかった温く育ったくのいちとでは
 くぐった修羅場の数が違うので仕方のないことですが……

#4
砕華さいかくのいち「くっ……何?こいつら……バケモノ!?」
砕華さいかくのいち「こんなのがいるだなんて聞いてないんですけど……」
巴御前、葵御前を前にして怯むのは砕華さいかの方である。
巴御前「中々に面白い飛び道具ではあったが……しかし、弾が切れてしまえばそこまでであろう……」
そう言って薙刀を突きつける巴御前
砕華さいかくのいち「くっ……せめて相手が漢なら……色香で惑わせたのに……」
砕華さいかくのいち「……だから言ったのに……漢も女も……両方イけてこそ一流よと……」
そう言ってくねくねと体をくねらせる砕華さいかくのいち
葵御前、巴御前「……」
しかし、葵御前、巴御前に女色の趣味は無かった
砕華さいかくのいち「さ、馬鹿やってないで次、行くわよ!」
と、そんな中一人の砕華さいかくのいちが気を取り直してそんなことを叫びマガジンを付け替え、再びマシンガン斉射
を行う……
葵御前「無駄です……そのようなもの……」
バギンッ
ギギィ〜ン
葵御前「何?」
しかし、斬り払いを行っていた葵御前の刀が見るも無残に砕け散る
葵御前「クッ」
咄嗟に距離を置く葵御前
砕華さいかくのいち「ふふふふ……見たか!撤甲弾の威力!」
巴御前「ちっ……こいつ……」
巴御前もまた、薙刀を破壊されないように迫る銃弾の雨を巧みに回避して距離を置く
砕華さいかくのいち「甘い!甘い……B班やっちゃって」
ガウンッ
巴御前、葵御前「何?」
そして、はるか後方からの長距離援護射撃……
葵御前、巴御前は知る由もなかったが……それは対物アンチマテリアルライフル……とてもではないが対人に使うべきものでは
なかった……
砕華さいかくのいち「ふふふ……」
強力な武器を手に優位に浸る砕華さいかくのいち……しかし、それは裏を返せば満身し、油断しているとも言える
ならば、この瞬間こそ、最大の反撃のチャンスであるのだ……
だが……
伊賀忍者(クッ……長距離からの狙撃に、撤甲弾のマシンガンなどと……どう対処すれば……)

一方……

通「……そう言えば、お前らは銃器を駆使する集団だったな……」
幾度かの剣撃を経て、対峙した通がそんなことを呟く
紫千しせんのにな「だったら、何?」
通「いいだろう……好きなだけ、使え……」
紫千しせんのにな「その余裕、後悔しないことね!」
そして、かすがは持っていた刀を放り投げ、FNファイブセブンを取り出す……
通「……ほう?拳銃でいいのか?」
紫千しせんのにな「このFNファイブセブンをただの拳銃だと思ったら怪我じゃすまないわよ!」
※普通、どんな拳銃が相手でも怪我ではすみません
……そうなのだ、FNファイブセブンとは拳銃でありながら、ライフルの弾を討つ事が出来るのだ……
そんな拳銃を前に、通はどう闘うのか?


続

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