Eighter -Noble Gathering-
39ther 〜鬼才達の滅死咆哮めっしほうこう B〜



#3
そう沢斗たくとが対峙しているときにやってきた2人の漢……それは死んだ沖田、土方の父親であり……2人は娘の仇を
殺るべく沢斗たくとそうに死合を挑む!!果たして……
土方歳之輔「うおおおお!!!」
沖田総一郎「ハッ!」
河上沢斗たくと「フン」
斎藤そう「甘い!」
沢斗たくとそうに迫る兇刃……しかし、それは軽々と回避される
歳之輔、総一郎(な……何ぃ!?)
まさかこうも簡単に回避させるとは夢にも思わなかった歳之輔、総一郎は驚愕に目を剥く
安村みずち(余裕だね、あの2人)
安村おろち(当たり前だ……沖田と土方がどれだけ強かろうとも2人には勝てないんだよ!)
歳之輔「ふざけおってぇええ!!!」
懲りずに刃を振り下ろす歳之輔
沢斗たくと「遅い……」
バシッ
歳之輔「おぐあ!?」
手刀で歳之輔の右手を打ちその衝撃で刀を飛ばす
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン
ドスッ
総一郎「おおっと……」
飛ばされた刀は総一郎の近くに突き刺さる
総一郎「大丈夫か!?」
そのまま突き刺さった刀を抜き、歳之輔に投げ渡す総一郎
歳之輔「おう、すまんな」
刀を受け取ると、すぐさま構え直す
沢斗たくと「ん?まだやるの!?」
一方の沢斗たくとは、もう、やる気がない様子だ
そう「……敵前逃亡は士道不覚悟!」
総一郎、歳之輔に代わってそうが答える
沢斗たくと「ああ、なるほどね……」
そう言えば、あの2人も新撰組の末裔だったっけ……と呟く沢斗たくと
歳之輔(ええい!ふざけおって……)
そんな沢斗たくとそうを前に、苛立ちを隠せない歳之輔
総一郎(だが、待て……ヤツらはまだ本気を出していない……)
歳之輔(チイッ……とんだバケモノだな……)
総一郎(……しかし、私の調査によるとあの2人は協力関係には無いそうだ……)
歳之輔(だったらどうしたってんだ!?)
そんな情報を貰ったところで一体何になると言うのか……そう思っていると、総一郎が続ける
総一郎(つまり、我等は協力し合って1人ずつ仕留めればいいのだ……)
歳之輔(なるほど……さすがは『グレースケールで灰色の脳細胞を持つ漢』の異名を持つだけはあるな!)
総一郎(アハハハハ……それほどでもあるよ……)
※『グレースケールで灰色の脳細胞』って……みな誰しも脳が腐っていたりしなければグレースケールにしたら
 灰色になるんじゃないのだろうか!?……と、いうか『それほどでもあるよ』って……自画自賛かよ……
そして、歳之輔、総一郎は目配せを行うと……
歳之輔、総一郎「うおりゃあ!!」
力強く踏み込んで一気に沢斗たくとに迫りかかる。
が、しかし、その時、沢斗たくとが叫ぶ
沢斗たくと「待った!」
歳之輔、総一郎「は!?」
突然の制止に思わず歳之輔、総一郎の2人も動きを止める

#4
そう沢斗たくと……?」
沢斗たくと「ダメだよ……砂埃立てちゃ……」
歳之輔「何を言っているんだ!?コイツ!?」
総一郎「……ふ……ふざけるなよ!キサマ!!……ぐっ……ゴホッ」
力んだ後に跪く総一郎
歳之輔「お、おい……沖田の……」
一同(まさか……コイツ……)
歳之輔(馬鹿な……沖田が肺を病んでいるから……埃を立てずに行動しろと……いや……違うぞ……コイツは
 ……死合い始めてから今までの間ずっとそれを考慮し……砂埃1つ立てずに動いていたとでも?)
歳之輔に戦慄が走る……
総一郎「キサマ……なぜ分かった!!」
そんな中、怒りに吼えるのは総一郎である。
沢斗たくと「うん?適当。適当。だって……沖田総司って肺を病んでいたんでしょ?」
総一郎「だからと言ってそれが……」
そう「……遺伝的欠陥……総花が肺を病んでいたのがそのせいならば総花の親であるお前も同じことだ」
そうもまた、同じ結論に至ったようだ……
総一郎「……だから……だからなんだと言うのだ!!例え俺が肺を病んでいたとしても手加減は不要だ!
 『肺病と天才は紙一重』……よく言うだろう!」
おろち「そんな言葉、聞いたことがない」
総一郎「……フン『肺病は死ななきゃ治らない』……これならば聞いたことくらいあるだろう?」
みずち「『肺病』じゃなく『馬鹿』なら聞いたことがあるけど……」
総一郎「フッ、お子様にはまだ早いかも知れんが、そうとも言う」
おろち「子供全然関係ないし……」
※ってか、死ななきゃ治らない肺病なんて今の時代ないでしょうに
……そもそも、本当にみずちの言うとおり、総一郎の言いだしたことわざは肺病ではなく、馬鹿が正しい。
沢斗たくと「ところで、まだやるの?」
もう、帰って寝たいんですけど……と言わんばかりの沢斗たくと
歳之輔、総一郎「当然だ!娘の仇を討つために俺はここにいる!」
それを果たす前に帰ることなどできるか!と歳之輔、総一郎は咆える
沢斗たくと「復讐は新たな復讐を呼ぶ……それでもやるってか!?」
歳之輔「当然だ!……我が体……娘のために!!」
※『体』ってアンタ……『命』ならまだしも……なんと言うイヤらしいオヤジだ……
総一郎「愚問ですねぇ……我が先祖は肺を病んでいようともあの服部半蔵を斃したお方なのですぞ!」
※剣○○○メが混ざってます……ってかそれフィクションだから!
一同「……」
そんな歳之輔、総一郎の言葉に呆れてものも言えない沢斗たくとそうであった
沢斗たくと「はぁ……じゃ、手っ取り早く殺っちまおう……」
そう「……そう……だな……」
そして、沢斗たくとそうはもう、手っ取り早く済ませてしまおう……と決意する……


続

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