Eighter -Noble Gathering-
30ther 〜柳生なる剣の系譜 A〜



#0
柳生……それは最後のフロン(以下略)
※何度もこんなネタを続けると飽きられますね……はい。

気を取り直し
……これは、表柳生と、裏柳生……二つの柳生の激闘を綴った物語である

#1
天四斗あまよと、某所
ザリッ
*「クックックック……ここか……ここにヤツが居るのか……柳生新陰流の正統伝承者を名乗る……
 柳生兵庫助……その子孫が……」
※あれ?十兵衛じゃないの!?……まぁ、確かに、兵子ひょうこの先祖は十兵衛ではなく、兵庫助なので間違っては
 いないのだが……
そのまま漢はかく眼同盟本部へと脚を運ぶ……

その頃、かく眼同盟本部では……
天四斗あまよとかく眼同盟本部
伊達宗美「お〜〜し、暇だ……こんな時はちょっと死合おうぜ!」
島友近ゆこん「まぁ、イキナリ何を言い出すかと思えば……これだから下々の方は野蛮ですわ……」
宗美「何だとぉ!友近ゆこんん!その発言は聞き捨てなら無いなぁ……」
チキッ
すかさず愛刀の村正・梵天丸に手をかける宗美
友近ゆこん「あら、気に障りましたか?すみませんわ」
すっ
笑顔を崩さず闇炎やみほむらを取り出す友近ゆこん
宗美「誤って済めば秘密警察はいらないんだよ!」
友近ゆこん「……では、どうしたいとおっしゃりますの?」
しかし、そんなことのために秘密警察が出張ってくるわけもないでしょうに……と内心思う友近ゆこん
宗美「ふふん……ここは死合うしか道はない……」
友近ゆこん「面白いですわ……そこまで死に急ぎたいというのでしたら……」
チキッ
と、友近ゆこん闇炎やみほむらを抜刀しかけたその時……
前田松子「まぁまぁ、2人とも、まずは落ち着いて……」
すすっ
チキキッ
2人の間に割り込み、刀を突き付けながら松子が言う
宗美「……ええっと……と、とりあえず、落ち着こうか……友近ゆこん……」
友近ゆこん「そ、そうですわね……何もこんなところで死合わなくてもいいですわよね……」
そのまま2人は納刀し、松子に刃を納めるようにお願いする。
パチリッ
松子「……そろそろお茶の時間ですよ〜〜〜」
松子も納刀し、先ほどの殺気だった雰囲気が嘘のように笑顔でティータイムを勧める。
柳生兵子ひょうこ「来る……」
宗美「おわっ!?兵子ひょうこいたのか!?」
友近ゆこん「と、言いますか……何が……ですの!?」
唐突に……兵子ひょうこ登場(実は話の最初の方からヒッソリと存在していた)……そして、謎の言葉を……
松子「へ?何がですか?兵子ひょうこさん?」
そんな中呑気に松子が尋ねるのであった

#2
兵子ひょうこ「……」
すっ
そのまま兵子ひょうこは愛刀の白雷を携えその場を去って行く
宗美「あ……ちょっと……」
ガタッ
友近ゆこん「え!?」
と、その時、兵子ひょうこの歩む先にて物音が……
一同「誰だ!?」
宗美らも全員刀に手をかけ、音のした方を睨みつける
*「ここか……ここにいたか……」
そして、冒頭に出てきた漢がそこに出現する……
兵子ひょうこ「……あなたは?」
*「フッ……俺かぁ!?俺こそは失われし柳生の漢……松吟庵しょうぎんあんの遺志を告ぐもの……柳生七吟なぎんよぉ!!」
宗美「しょ〜〜ぎんあん!!?」
聞いたことのない名前に首をかしげる宗美
友近ゆこん「……柳生七郎左兵衛しちろうさべえのことですわ……」
柳生七吟なぎん「貴様が柳生兵庫助の血をひく者ならば……死合え!!ぶっ殺す!!貴様を殺して我が祖の恨みを
 晴らす!」
兵子ひょうこ「……」
しかし、軽く無視してすたすたと歩いていく兵子ひょうこ
七吟なぎん「おい、コラ待て!無視か!」
宗美「アンタは何もわかっちゃぁいない……アレはOKってことだよ……ここじゃ死合えないから場所を移動
 するってわけだ!分かった?」
七吟なぎん「……フン……死に場所か……いいだろう……選ばせてやろう!!」

ってなわけで一行は場所移動……
天四斗あまよとかく眼同盟本部・死合場
七吟なぎん「……ココが貴様の死に場所か!?いいだろう……」
兵子ひょうこ「……あなたの死に場所……」
七吟なぎん「ハッ……ほざけ!!俺様の剣は柳生の剣にして柳生の剣にあらず……柳生新陰流に古今東西あらゆる
 剣をミックスし究極進化させた絶対無敵の流派!その名も柳生真陰流……貴様を殺せば俺の剣は完成する
 ってわけよ……安心して我が剣の錆と化しな!!」
スラッ
抜刀して啖呵を切る七吟なぎん
宗美「はぁ……ヘンな流派を作ったもんだねぇ……」
友近ゆこん「古今東西あらゆる剣をミックスしたといいますが……中には同じような剣もあるはずで……無駄としか
 思えませんわ……」
全く何を考えているのやら……と友近ゆこんも呟く
宗美「ってぇワケだ……兵子ひょうこ……ぱっぱとそんなヤツ斃しちまえぇ!!」
兵子ひょうこ「……」
スラッ
抜刀する兵子ひょうこ……あくまで無表情……
七吟なぎん「行くぜ!!まずは拾漆じゅううしち式・燕返し」
ギュゴアッ
斬り下ろしのフェイントと本命の斬り上げを行う七吟なぎん……
スカアアッ
だが、簡単に回避される
七吟なぎん「ハッ……これしきは回避してもらわないとなぁ……困るんだよ!!俺の柳生真陰流の完成のために
 もなぁ!!」
がぁがぁ騒ぐ七吟なぎん……
兵子ひょうこ「……」
……やかましい七吟なぎんと静かなる兵子ひょうこ……この両極端の者同士の死合は……果たしてどう展開するのか!?


続

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