Eighter -Noble Gathering-
29ther 〜狗神の巫女の事情 C〜



#5
女児誘拐殺人死体遺棄事件の解決のため、小方カルト研究所へやってきた一行……
総介の糾弾を否定するわけでもない駆斗くとうは、態度を豹変し、一戦交えることに……
かくて、彼が作りし狗神の力を秘めた人間兵器狗美くみとの死合が始まったのだ……
ギャギイインッ
狗美くみ「うぅうう〜〜〜〜」
小方駆斗くとう「何故だ!?……何故……我が狗神の力が!?!」
当初、狗神の力をもってすればこいつらを始末することなど3分もかからない……と思っていた駆斗くとう。
しかし、その思わくは大いに外れ、困惑する
白拍子かんな「……はっ」
ゴギャウッ
狗美くみ「きゃんっ……」
ザガガガガッ
とりあえず狗美くみを弾き飛ばして時間を稼ぐかんな、そして、語る
かんな「……狗神の力に必要なのは血と器……」
駆斗くとう「何!?」
突然のかんなの言葉に、駆斗くとうも思わず叫ぶ
かんな「血だけあっても意味が無いんですよ……」
梓與鷹よたか「かんな!?」
こんなときに何を!?と與鷹よたか……そして、かんなの言葉に総介も口を開く
かみ総介「フッ……どうせなら吉田歩を人格支配して兵器にした方が完全だったってことだな……」
與鷹よたか「おい、総……お前、何気にサラっと凄いことを……」
山咲やまざき桜「いずれせよ、許せない行為に変わりは無いですが……」

かんな「まだ、続けますか?」
チャキッ
神滅超越者ラグナロクエクセルを構え直し、かんなが問いかける
駆斗くとう「当然だ!……我が研究所の秘密を知ったからには死んでもらわねばならぬ!」
今のこの場はとあるテーマパークでいうザ・アンカーと同じなのだ!とかわけのわからぬことを言い出す駆斗くとう
……そして、そのまま駆斗くとう狗美くみを睨みつけて叫ぶ
駆斗くとう「……狗美くみッ何をしている!とっとと立ち向かわんか!!私の最高傑作が聞いて呆れる!」
狗美くみ「ぐるぐるぐるぐる……」
※ちなみに今の狗美くみのセリフは眼が回っているんじゃなくって犬が威嚇しているような感じのヤツね。
駆斗くとう狗美くみ……?」
しかし、駆斗くとうの命令を聞かない駆斗くとう
駆斗くとう「貴様!私の狗美くみに何をした!?」
一同「いや、何かしたのは貴様の方だろ!」
満場一致で思わず突っ込む一行であった。
かんな「……そもそも狗神も神の一種です。その力が普通の人間に耐え得るものだと思うんですか?」
駆斗くとう「何を!?」
そんな中、かんなは語りだす
かんな「代々狗神の家系であったからこそ……いえ、狗神の力に耐え得る器の持ち主だったからこそ……」
総介「フン、神の力を人の手で支配しようなどと、おこがましいにもほどがあるということだ」

#6
狗美くみ「……ふぅ〜〜〜〜!!ふぅ〜〜〜!!」
そんなことを話している内に、だんだん狗美くみの様子がおかしくなっていく……
與鷹よたか(……最早ありゃ完全にヒトの形をした犬だな……)
狗美くみ「しゃああああ〜〜〜〜!!」
ギュゴアッ
先ほどとは比べ物にならないスピードでかんなに迫る
ギン……ギギギンッ
……それでもやっぱりかんなには通じず
駆斗くとう「ハハハ!いいぞ!そうだ!!それでこそ狗が……」
ビュゴアッ
言葉を言い終わらぬうちに狗美くみは反転に駆斗くとうに牙を剥く
ドッズギャアアアアアアッ
駆斗くとう「ぐ……おがあ!!!?ななな……何ぃい!!?」
狗美くみが襲い掛かった瞬間、かんなの手加減した剣閃が駆斗くとうを弾き飛ばし難を逃れる
駆斗くとう「ぐ……ぐぐぐ……何が!!?」
総介「フン、暴走……ってことだな……こうなると息の根を止めない限り創造主であるアンタとて無事じゃ
 すまんぞ?」
駆斗くとう「馬鹿な……何故……何故そんなことが!!?」
かんな「……だから、言ったじゃないですか……血だけでは不完全だって……」
狗美くみ「しゃがああああ!!!!」
ギンッガガガガッ
なおも襲い来る狗美くみを悉く切り払うかんな
與鷹よたか「……神滅超越者ラグナロクエクセルを素手で!?」
神滅超越者ラグナロクエクセルの刃を素手で受ける狗美くみ……受けた手に裂傷が走るが、しかしそれでも全く怯まない彼女に與鷹よたかは
驚きを隠せない……と、いうより若干戦慄する
狗美くみ「があああ!!!」
ドッ
ズバスッ
ガガンッ
どれだけ払おうが……どれだけ傷を負わそうが……関係なく襲い掛かる狗美くみ
駆斗くとう「……や……やめろ!やめてくれ!!それ以上私の最高傑作に傷をつけるな!!」
與鷹よたか「……無理だと思うな……暴走している状態なんだ……痛みすら感じて無いんだろう……」
駆斗くとう「ふざけるな!!私の最高傑作……いや、これ以上私の恋人に傷をつけることは許さん!!!」
総介「フン、自分の恋人を人体実験に使うとはフザけた野郎だぜ……」
駆斗くとう「何を!!?強い女に終始守られることこそ我が夢!!貴様らにそれが分からんか!!」
※うわぁ……サラっと宣言しましたよ……このオッサン……
桜「……簡単に言うと……ヒモですね」
一同「……」
駆斗くとう「ハン、ヒモだろうがロープだろうがツナだろうがマグロだろうが関係ないわ!!」
※最後にマグロがきているのはツナがロープの意味にもマグロの意味にもとれるようにってなシャレから……
 (んな解説いらんわ!)
このまま、駆斗くとうの恋人・狗美くみはかんなの手により殺されてしまうというのか!?


続

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