Eighter -Noble Gathering-
29ther 〜狗神の巫女の事情 A〜
#0
今より1年前……当時7歳だった吉田歩氏が下校中に何者かに誘拐され、殺され、そして茨城県山中
に棄てられると言う事件である……目撃証言が皆無に近いこの事件は……1年経ってなお進展していなかった
……そして、今回はそんな事件に関するエピソ―ド
#1
栃木県、栃木県警
昨年起きた事件……あれから1年も経ち……しかし、未だ何の進展もない状態であった……
警官「……楢梨警部……あの事件から1年……未だ何の目撃情報もありませんね……」
楢梨獲公(「うむ、こりゃあと十数年しないうちに迷宮入りだな……」
警官「楢梨(警部……そんな投げやりな……」
そんなことを言っていると唐突に総介が登場し、お前、警察やめろ!とか言われますよ……と一行は呟く
獲公(「さて、このまま捜査が打ち切りになるのと、突如事件が解決するのとどっちが早いと思う?」
警官「いや、ですから、楢梨(警部!」
このやる気のない警部をどうにかしないと事件は解決へ進まない……
しかし、そう思われたのだが、事件は唐突に解決する方法へと進むのであった……
そう、あの漢の活躍により……
天四斗(、Eighter本部
梓與鷹(「……で、今回は?」
Eighter本部にやってくる総介を前に、與鷹(が呟く
上(総介「……栃木県女児誘拐殺人死体遺棄事件だ」
與鷹(「去年の今頃起きたアレか……」
山咲(桜「調べなおしたところ、ちょっとおかしな点が出てきたんです」
事件を思い返していると桜が突如割り込んでくる
與鷹(「ふむ?」
與鷹((つまり、またこちら側の事件ということか……いや、まぁ、総がやってくる時点で大体そうなんだが
……)
総介がEighter本部にやってきてオーパーツや人外の存在が関与しなかった事件はないわけではないが……
しかし、大体がそんなケースである。
総介「死因は首を絞められたことによる窒息死……だが、彼女の体内には血液の5%も残っていなかった……」
與鷹(「つまり吸血鬼現る……ってあれ!?……ニュースになってないけど……」
そんな奇妙な事件ならば堂々と報道され煽られていると思ったのだが、しかし、そんなニュースは何一つ流れて
おらず首をかしげる與鷹(
総介「……外傷があるならば、吸血鬼などとして騒がれただろうが……今回は違う。ホトケには外傷が全く
なかった」
與鷹(「……なるほど、それは謎だな……」
一体、犯人はどうやって彼女から大量の血を抜き取ったのか!?
#2
そんな会話を行っている間に、かんなは早速アトランティスで検索を始めていた
與鷹(「しかし、総、何だって去年の事件を引っ張り出してきたんだ?」
総介「……栃木県警の連中が事件を真面目に捜査しないからな……」
與鷹(「は!?」
桜「……事件を担当している楢梨(警部はやる気がなく、更に部下もそれを諌めようとしないので事件が解決に
進まないのです。だから……」
與鷹(「……それは……駄目だろ……その警官」
総介「ああ、今まで数々の無能警官を見てきたが、中でも奴は酷い……」
白拍子かんな「あの……検索結果ですが……」
そのまま白熱した議論が繰り広げられる……かに思えた矢先、かんなが検索を終え、会話に入り込む
與鷹(「ん?どうだった?」
かんな「……簡単に言いますと彼女は1000年に1度の逸材……と、いうことになります」
與鷹(「1000年に1度の逸材?」
総介「……やはり……か?」
納得しだす総介……しかし、納得しているのは総介のみえ他は何故?といた雰囲気である。
かんな「はい。彼女の家系は、遥か古の時代狗神の家系として畏怖されていました……ですが、ここ最近……
いえ、100年以上も前からその力はぷっつりと消えていたわけです」
総介「……そして、今、その力が再び目覚めたというわけか?」
與鷹(「……と、言うことは……それを良しとしない……あるいは狗神の力を畏怖していたものの犯行……
になるのか!?」
総介「……その逆だろう?」
かんな「ええ、そうです」
だが、與鷹(の意見は否定される
與鷹(「……それはどういう?」
総介「遺体から抜き取られていた血……」
かんな「狗神の力を恐れ、封じたいのならばその血が目覚める前にただ殺すだけで事足ります」
與鷹(「……だったら……?」
総介「……『狗神』の力を求めての犯行だろう……」
與鷹(「そんなことが可能なのか?」
総介「……」
無言でかんなを見る総介
かんな「……可能かと言われれば……可能です。流るる血を媒体にオーパーツを使って狗神の力を吸収する
……」
與鷹(「……と、なれば……」
総介「その手のことを去年……いや、数年前から研究しているやつが怪しいということになる……」
かんな「はい、そちらの方も既に調べてあります」
空間スクリーンを作り、そこに情報を表示するかんな
総介「……ならば行くぞ……この……小方カルト研究所へ……」
と、言うわけで一行は小方カルト研究所へと向かうことに……小方カルト研究所では一体何が行われようと
しているのか!?
続
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