Eighter -Noble Gathering-
20ther 〜四角関係スクェア・ラヴなる双剣 A〜



#0
何かと災難続きな(特に女難)あつし……彼は女難に悩まされる星の元に生まれついたのか……!?
……そして……今、また……あつしに新たな女難の伝説が……

#1
天四斗あまよと、水野剣術道場
水野と言うと、言わずもがな、かつて九星団に所属していたあの水野のことである……
*「ゆはず……」
道場にて、娘の名を呼ぶ母親……
水野ゆはず「はい、お母様……」
ささっとその場に登場し、かしこまるゆはず
水野いしゆみ「……道場では師匠と呼びなさい」
公とプライベートはキッチリと分ける母親であった……
ゆはず「……はいはい、分かってますよ……師匠。……で、何ですか!?」
娘は娘で別に気にしないタイプのようだが……それはそれでおいておこう……
※ちなみに、余談ですが、ゆはずきゆみの姉であります。
いしゆみきゆみは……どこに行ったか知らないの?」
ゆはずきゆみなら、もう随分前に急逝団だか薨去こうきょ団だかに入ったきり連絡が無いわ」
※急逝に薨去こうきょって……ものすごく縁起の悪い名前なんだが……突っ込んではいけません……
ゆはず「風の噂では誘薙いざなぎ双剣流の使い手に敗れた……とか何とか……」
その言葉を聞くと、顔色を一瞬だけ変えるいしゆみ……しかし、またいつもの柔和な顔に戻す
いしゆみ「やれやれ……表裏一体、互角の誘薙いざなぎ双剣流に負けたってことは、何かが足りなかったのね……あの子
 は……」
ゆはず「ちなみに、その後の消息は分からないわよ……」
いしゆみ「……」
どこほっつき歩いているのかしら……と2人……
今、きゆみがどこに居るかは知らない……だが、後に彼女が災いをもたらす存在になるということは現時点では
誰も知らなかった……いや、今の時点では知るよしも無かった……
*「そっか……誘薙いざなぎ双剣流にねぇ……」
そして、ゆはずの近くで、会話を聞いている女性が1人……
ゆはず「あら、凛……いたの?」
ええ、最初からいましたよ……と彼女……ちなみに、そんな彼女の名前は阿檀凛……という。
いしゆみ「今日はアヤしげな妄想に浸らず会話を聞いているのねぇ……」
珍しいこともあるものねぇ……といしゆみ
阿檀凛「何よ!私が妄想しているのはねぇ、朝、昼、夜、10時と3時のおやつの時間、夕方……それから
 ……」
一同「つまり四六時中じゃないの!!」
そういうのを四六時中と言うのです……と一行は盛大に突っ込んでみたのであった
※本当に、この人、妄想にばっかふけっていて……危ない人だ……

#2
凛「折角だからその誘薙いざなぎ双剣流の人と死合ってこようかしら」
そして、凛は唐突に宣言する……
ゆはず「そんな勝手に……」
いしゆみ「あなたの場合死合ってくるというよりも見合ってくるになりそうね……」
ゆはず「師匠……!?」
いや、いくらなんでも、それはないんでは!?とゆはず
凛「お土産は期待しないでね〜〜〜」
ゆはず「しないっての!!」
と、言うわけで期待に胸膨らませて凛はEighter本部へと向かうのであった……そして……これが
あつしの女難の始まりなのだ……
※いや、既に2、3度起きているから『始まり』では無いのだが、突っ込んではいけません
・
・・
・・・
天四斗あまよと、Eighter本部
今日もきょうとて、あつしは姉にいびられる……
枳篤からたち・あつし「って、なんでだぁ〜〜〜〜!!」
誰かアネキを止めてくれ……と訴えてみるも、誰しもその願いを聞き入れてくれないのであった……
ガチャリッ
凛「すいませ〜〜ん」
と、そこへ、凛颯爽登場。
枳凍子からたち・とうこ「ああ!?謝ればいいってモンじゃねぇんだよ!」
あつし「そういう意味じゃねぇし!!」
凛「……あの〜〜〜、ちょっとお話を……」
二階堂平子「はいはい。どんな秘密や弱みでも聞いてあげますよ」
あつし「だ〜〜〜違うから!!」
梓與鷹よたか「依頼か何かでしょうか?」
あの2人に流石に任せてもおけないので與鷹よたかが会話を斬りだす
凛「……こちらに誘薙いざなぎ双剣流の……」
ピクッ……
平子「はいはい。私です!!」
『誘薙いざなぎ双剣流』と聞いただけで與鷹よたかをおしのけてやってくる平子
凛「あなたが……」
平子「そうそう」
凛「きゆみを退けた誘薙いざなぎ双剣流の……」
あつし「ちょ……」
いきなり話がおかしくなってくる……
※正確にはおかしくはなってませんが
凍子とうこ「アンタは黙ってな!!」
ガウンッ
銃声一発!
凛「……私は誘濤いざなみ双剣流の阿檀凛……どうあっても死合ってもらいますよ!」
スラアッ
双剣抜刀
平子「イ・ヤ・よ!」
凛「あなたに拒否権はありません!」
平子「だって私じゃないもん」
凛「はい!?……ええ!!?だって……さっき……」
あつし「だから、人の話は最後まで聞いてから行動しようよ師匠……」
凛「……じゃ、誰なんですか!?」
一同「コイツです!!」
一同あつしを指さす
あつし「……」
凛「ああ、あなたなんですかぁ……きゆみたおしたってな人はぁ……」
あつし「うん……まぁ……ね……」
凛「では、改めて行きます」
チキキッ
双剣を構えなおして……
凛「……あなたの子供を産ませてください♪」
あつし「はいいいい!!!!???」
一同、突然の発言にビックリ……
※おいおい……死合うんじゃなかったのかよ……
……そして……あつしの女難が……修羅場が始まる……!!


続

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